見出し画像

メタバース時代のデザインに向けて

第1回 2022/06/01

    2000年くらいにamazon, google, youtube, Facebook, あたりがユーザーインターフェイスを変えてきて、 ipod(2001年)が登場してくる。このあたりでインタラクションデザインという領域が生まれ始め、沢山の研究がおこなわれ、ユビキタスコンピューティングの流れからプロダクトデザインへの挑戦があり、10年くらいまえにiPhoneの登場と共にUX設計としてまとまりはじめて、基本的にはユースケースと顧客経験をくみあわせたインターアクションデザインの枠組みがでてきた。もちろんハードウェアにおけるインタラクションデザインの歴史がこれに先行してあり、1980年代の半ばから15年くらいかけてここまでたどり着いた。で、UXがまとまったのが2010年の少し前である。ここまでは身体と道具の関係だった。それがいま変わろうとしている。感覚的には40年ぶりくらい。コンピュータを「道具」としてデザインを始めてた時からの大変化である。そのまえは認知科学の支援でコンピュータを人間としてみようとした。人工知能の時代ね。で道具としてのコンピュータがおわって、いまちまたの言説は人工知能としてのコンピュータに先祖返りをしているが、それって変だよね。コンピュータは人間にならなくても、すでに自律的な行動をするアクターとして我々の世界に登場している。またこの過渡期でうまれたIoTは、コミュニケーション基盤のないユビキタス環境に放り込まれて、環境にうめこまれるどころか環境を汚染して破壊してきたが、ようやく自分たちの存在をささえてくれるネットワーク空間を獲得しようとしている。ロボットもロボット同士でコミュニケーションしながら人間ともコミュニケーションする。人間は意識で判断してこうした環境に介入するのではなく、センサーによって身体的行動生物的反応を認識されるアクターとして参加している。この状況を過去にあった「あれ」とか「これ」とかウルトラジョーカーのメディア論(あまりに予見的で何でも説明できる)とかに還元しないで、おちついて理解して、この新しい世界に介入する方法論を考えて、あたらしい世界を実際に設計する時代になっていると思う。ここは大事だな。じっくり実験しながら考えたい。そのプロセスを報告していきたい。


いいね!
コメントする
シェア


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?