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なんでみんなそんなに同意のないキスが好きなの???

ラジオでお馴染みのみんな、やっほ~!
初めての皆さんには、はじめまして。
『チルいジェンダートーク』、略して『チルジェンダー』というポッドキャストのメンバーの、おこめと申しまぁす。
チルジェンダーはその名の通りチルい、ゆったりとしたポッドキャストなんだけど、ここではさらにゆる~~く書いていこうと思います。よろしくね!

それで本題なんだけど、なんでみんな、そんなに同意のないキスが好きなの???

文脈を添えると、おこめは夏休みに入ってから色々映画やドラマを観ているんだけど、同意なしに相手にキスをするシーンがある作品が結構多くて、何故?????ってなっている、という状況です。

ここでいう「同意のないキス」っていうのは、「性的同意」の概念と「キスは性行為である」っていう認識があると伝わりやすいと思う。
下に性的同意についての記事貼っとくね!

リンク先の記事、もちろん全部興味深いんだけど、このnoteで超注目したいのは、性的同意とは、『キスやハグ、相手に触れるなど、セックスに限らない性的な行為全般において“今この場で、お互いにこの行為がしたいかどうか”を確認し合うことです。』ってSHELLYさんが仰ってる部分です。
性行為って、いわゆるセックス、もっと言えば、いわゆる「男性器」のいわゆる「女性器」への挿入、って捉えられがちだと思うんだけど、これはだいぶ狭義というか、シスヘテロかつロマンチック・セクシュアル的で、個人的には超つまんない見方だと思う。そもそもセックスってもっと多様で、文字通り人の数だけ形ややり方があるものだし、性行為ってセックスだけじゃないよね。『キスやハグ、相手に触れるなど』、親密さを感じるための行為って考えると本当に色々あると思う。

でね!やっぱり性的同意を取らずにキスなどの性行為をするシーンが、誰でも観られる映像作品の多くにおいて表象されちゃってるの、問題だと思うんだよね~。
例えば日本の青春恋愛映画で、「イケメン」にいきなりキスされて大困惑する「ヒロイン」、っていう場面、みんなも思い浮かばない?こういう行動、シンプルに性犯罪だよね。
個人的にあんまり青春恋愛映画!みたいな作品に出てくるカップルには残念ながらケミストリー(英語でchemistryなんだけど、うちはカップルもしくは惹かれあう人々の性格や行動が素敵な感じに嚙み合ってるとき、ケミストリーがあるって言うかな!)を感じないから、まぁ。。って感じなんだけど、さらに悲しいのは、ケミストリーが確実にあってその後最高な展開を迎えるキャラクターたちも、同意のないキスシーンを演じさせられていることなんだよね。

(ここから、『赤と白とロイヤルブルー』と『グッド・オーメンズ2』の超軽いネタバレがあります!ぴえんって人は、二段落分飛ばしてください~~!一応作品へのリンク貼っとくね!どっちも全体的にとても面白い作品です。)


うちが最近観たのは、『赤と白とロイヤルブルー』っていう、小説をもとにしたアマプラオリジナルの映画で、アメリカの大統領(女性でかっこいいの!)の息子と、イギリス王室の王子の間の恋愛映画なの。めちゃくちゃ素敵で等身大な二人で、軽めだけど政治的な考え方の描写もたくさんあって全体的にすごく楽しい映画だったんだけど、二人が初めてキスするシーンで性的同意が全く取れていないんだよね。

もう一つ観た作品でぴえんだったのが、『グッド・オーメンズ』っていうアマプラオリジナルドラマの、シーズン2です。これはキリスト教の聖書の世界観が本当で、実は人間界は、天使と悪魔が神の計画に基づいてわりとしっちゃかめっちゃかやりながらなんとかなっている、みたいなあったかくて面白い話なんだけど、前述の作品と全く同じで、作中のとあるキスシーンで同意がなかったの。個人的に作品の中でものすごく大切なシーンだと思ったから、そこで同意が取れてないのは悲しかったな。

チルジェンダーのメンバーのりんごとも話してたんだけど、こういうシーンって、それなりの不安や恐怖を生み出すから、ストーリー的には吊り橋効果的なことでロマンスを盛り上げやすくなるのかなって。でもキャラクター達を不必要に傷つけなきゃ描けない物語なんてないし、クリエイターたちには有害な表象なしでストーリーを創り上げる力があるって、うちは知ってるし信じてる。

例えばね!上記で触れた二つの作品のキスシーン、どっちもその前に「キスしていい?」って聞いても、いきなりキスするのと同じような効果があると思うの。初めてのキスが突然になっちゃう人たちって、それまで恋愛的な空気感を明確には出してなかった場合が多いと思うから、「キスをしたいんだけど、していいかな?」って旨を伝えるだけで十分びっくりされるし、オッケーなら同意も取れたハッピーなキスができるじゃないですか。その方向性でどうかな??良くない???そして、ちゃんと同意を取れる人って魅力的じゃない???

うちらが観る映像作品たちはフィクションだけど、現実世界の人たちが、現実世界の人たちを雇って作って、現実世界の人たちに観られているもの。
現実世界に大きな影響があるのは当然で、発信する側はその影響を認識して、責任を持って仕事をするべきだと思う。
同意のないキスの表象だけじゃなくて、批判的に描かれていない差別的発言/表現全般も含めて、クリエイティブって、そういうことじゃないよね。
そうしない選択肢があるのに、人を傷つけて、もしくは人が傷つく可能性を増やして成立するフィクションって、うちは嫌いだし、できる範囲で反対していきたい。だって世界にいっぱいあるフィクションたちをうちは愛してるし、尊敬してるし、信じてるから。

おこめの第1回目のnoteは、こんな感じでどうでしょうか。
チルいリスナーのみんな、このクソ暑い夏生き延びてる?
みんな息してるだけでマジで偉いよ。
今日もお疲れ~~!またお話しようね!お便りも待ってるぜ!


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