どうやって作られているかに思いを馳せてみよう
あの『ブラックサンダー』が、児童労働をしていないカカオに切り替えると発表しました。
カカオ豆は、アフリカの貧困地域が原産地であり、その多くが強制労働あるいは児童労働によって成り立っている・・・という事実があります。
数十分程度、家の家事を手伝うことなら、わたしたちの生活にもあり得るでしょう。
しかしここでいう児童労働には、学校へ通わせてもらえない子どもも多く含まれています。
つまり4~5人に1人は学校へ通わせてもらえず、一日中大人に混じって働いているわけです。もちろん給料は非常に安く抑えられます。生産側にとっては格安の人件費で労働力が確保できるうまみが存在します。
一方で安くても働かせたい事情もあります。貧困家庭であるほど、世帯収入は少ないために子どもの稼ぎですら貴重な収入源になるわけです。
ここに子どもの人権は存在しません。家庭のとっての労働力であり、収入源としか見られていません。
学校に通えないため、教育を受ける機会を失います。読み・書き・計算・社会常識・・・などの必要最低限の学習機会すら奪われます。
だから大きくなった時に定職に就くことが難しくなります。そのため、学力を必要とせず、経験知のある仕事(子どものころから続けている労働)をするしかありません。しかも、児童労働を悪いことと思っていませんので、自分の子どもにも労働を強いるわけです。
そんな悪循環が長い間続いてきたわけです。
今回の「児童労働をしないカカオに切り替える」という決断は、この悪循環を断つための小さな一歩です。
児童労働を行わせず、正当な働き方を推進している農家と、適正な価格で取引を行うことで、この負の連鎖を断とうという取り組みなんです。
つい先日フェアトレードについて書いたばかりだったので、この記事が目に留まったのかもしれません。
わたしが現地に出向いて児童労働を止めることは、容易ではありません。
しかし、自分が食べるものの原産地や、そこでどのように作られているのかに思いを馳せ、適正な取引が行われている商品を選ぶことで、少しでも改善に向かえばうれしいと思っています。
買う際のちょっとした意識が、実は大きなうねりを生み出すかもしれないのです。お買い物の際にちょっとだけ原産地を確認して、どのように作られているかを調べてみると、興味が湧いてきますよ。
明日も佳き日でありますように
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