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“フェアトレード”って聞いたことありますか?

コーヒーやチョコレート、綿製品などの多くは開発途上国で生産されています。

ところが先進国との間に不平等な貿易が行われており、生産者は十分な対価を得られていないという問題があります。さらに児童労働も行われているという現実があります。

これらの問題を解決するために作成されたのが「国際フェアトレード基準」です。

国際フェアトレード基準は、国際フェアトレードラベル機構(Fairtrade International)によって設定されるフェアトレード全般に関する基準です。これらの基準は、基準委員会(Standards Committee)と全てのステークホルダー(フェアトレードに参加する生産者や貿易業者など)によって、定期的に見直されています。
国際フェアトレード基準は、開発途上国の小規模生産者・労働者の持続可能な開発を促進することを目指して設計されています。
基準は、「生産者の対象地域」、「生産者基準」と「トレーダー(輸入・卸・製造組織)基準」、「産品基準」で構成されています。
生産者とトレーダーは、適用される基準を守り生産や取引を行う必要があります。
多岐にわたる基準ですが、すべての基準に共通しているのは、表1の通り、「経済」「社会」「環境」の三つの原則です。

国際フェアトレード基準

経済・社会・環境の3つの側面から、弱い立場となりがちな生産者やトレーダーを支え、持続可能な生産環境を整えるための基準です。

例えばコーヒーの場合、最低価格を定めて収入保障を行っています。

国際フェアトレード基準では、生産者の持続可能な生産と生活を支えるために必要な「フェアトレード最低価格」が定められており、国際市場価格がどんなに下落しても、輸入業者は「フェアトレード最低価格」以上を生産者組合に保証しなければいけません。(例えば、アラビカコーヒーのフェアトレード最低価格は1ポンド(約454g)140USセント、有機認証のコーヒーだとさらに30USセント上乗せ保証)
さらに、1ポンドあたり20USセントのプレミアム(奨励金)が輸入業者から生産者組合に保証され、それによって生産者組合は、自ら民主的に使途を決定して、生産技術の向上や機材の購入、または地域の小学校や病院の建設といった社会発展を実現させることが可能になります。

なぜフェアトレード?[コーヒー]


同じものであれば、つい安い物を選びたくなります。でもその安さはどこから来ているのでしょう?

生産者・トレーダー・配送業者……その品物がわたしたちの手元に届くまでにたくさんの人を介しています。当然その方々も対価をいただいて働いているはずです。

つまり、誰かが対価を減らされている―――安さの要因はここにあります。

フェアトレードはこの問題を解決するために、世界的に取り組むための仕組みとして生まれました。

もちろん経済的な問題だけでなく、健全な労働環境の整備・差別や児童労働の問題、農薬や遺伝子組み換え食品の問題などにも取り組んでいます。

その取り組みの証明が「国際フェアトレード認証ラベル」です。


SDGsの17のゴールのほとんどに、この「フェアトレード」は関係しています。わたしたちはこのラベルがついた製品を選ぶことで、SDGsに貢献することができるわけです。このようなサステナブルな商品やサービスを選ぶことを「エシカル消費」といいます。

特別なことではありません。ほんの少しだけ「フェアトレード」に興味を持って、頭の片隅において買い物をするだけです。それが巡り巡って生産者やトレーダーを救うことにつながるんです。

みなさんも「フェアトレード商品」、手に取ってみませんか?



明日も佳き日でありますように




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