戦時中に帝国女子医学・薬学・理学専門学校(現:東邦大学)で学び、激しい戦火を生き抜いて、その後に詩人・エッセイスト・作家として活躍された茨木のり子さん。
この詩は、ちょうどわたしが生まれた年に発表されたものです。
高度経済成長を果たしながらも何かを失っていた日本人の姿を見て、戦時中~終戦直後と重なるものを感じたのか・・・
自分の感受性くらい
自分で守れ
ばかものよ
この言葉はいまこの時代にも突き刺さります。
決して他人任せにするんではない
自分の心は自分で律せよ
自分の目で見て、自分の頭で考えて、自分で決断しなさい
そんな「かあちゃん」みたいな叱り方をしてくれているような詩に思えてきます。
この詩について、茨木さんご自身はこのように語られていました。
自分が何を感じて、何を思い、どう考えて、どう言葉を発したのか。
そこに込めた意味とは何か、思いとは何か。
何を期待して、どうなってほしいと思っての言動だったのか。
キャリアカウンセリングにおいて相談者に語っていただくことと重なる部分が多く、「内省を促すための詩」であるように思えてきました。
わたしは日々感じたことを、このnoteに書き綴っています。
改めて読み返すと、その日その瞬間にどんな経験をしてどんなことを感じたのか、まざまざと、ありありと、蘇ってきます。
自分の感じたことを言葉にする―――
ただそれだけなのに、いまではわたしの宝物です。
もちろん発した言葉に責任を持つという意味では、自分の感受性を自分で守ることをしているのでしょう。
でもそれ以上に、心の内を言葉にしたい思いが大きいですね。
弱い自分、ダメな自分、見たくない自分もさらけ出してみたら・・・そこには愛しい自分がいました。
noteに綴ってきた過去の自分はどれも愛しい自分ですね。
あなたは、自分の感じ方をどうやって育んでいますか?
明日も佳き日でありますように
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