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大滝詠一と仲間たち

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PARADISE VIEW / 細野晴臣

PARADISE VIEW / 細野晴臣

タイトル:PARADISE VIEW
アーティスト名: 細野晴臣
ジャンル:アンビエント
リリース日:1985年9月21日
プロデューサー:細野晴臣
レビュー
 高嶺剛監督の「パラダイスビュー」の映画のサウンドトラックという位置付けなのだろうか。沖縄を舞台とした、全編沖縄の方言のみで会話される。前衛的というか、はっきりいってカルトである。カルト映画。出演者も細野さん本人が出ていて、主演も小林薫さん

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マーキュリック・ダンス 〜躍動の踊り / 細野晴臣

マーキュリック・ダンス 〜躍動の踊り / 細野晴臣

タイトル:マーキュリック・ダンス 〜躍動の踊り
アーティスト名:細野晴臣
ジャンル:アンビエント
リリース日:1985年9月21日
プロデューサー:細野晴臣
レビュー
細野晴臣の12作目となるオリジナルアルバム。観光音楽シリーズ。前作が1ヶ月前に販売で、今作も「パラダイスビュー」と同時発売。この時期の細野晴臣が多作である。多作の時期こそ名盤が多い。そして駄作も多い、とは誰の言葉だったか。
今作はジ

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Coincidental Music / 細野晴臣

Coincidental Music / 細野晴臣

タイトル:Coincidental Music
アーティスト名:細野晴臣
リリース日:1985年8月21日
プロデューサー:細野晴臣
レビュー
 細野晴臣の8作目になる「Coincidental Music 」。観光音楽シリーズの第1作目となる。収録されているのはすべてCMなどのタイアップとして使われた音楽のみである。当時の細野は「感じたことを『即座に』音楽として発する」という即興性を志向しており

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S・F・X / HARUOMI HOSONO with FRIENDS OF EARTH

S・F・X / HARUOMI HOSONO with FRIENDS OF EARTH

タイトル:S・F・X
アーティスト名:HARUOMI HOSONO with FRIENDS OF EARTH
ジャンル:ニュー・ウェーヴ
リリース日:1984/12/16
プロデューサー:細野晴臣
レビュー
細野晴臣の7枚目のオリジナルアルバム。YMO散開後、初となるソロアルバムになる。後半のYMOを思うと歌謡曲路線細野なのかと思いきや、YMOの「QUE」を思わせるニューウェーブ路線。まー、なん

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花に水 / 細野晴臣

花に水 / 細野晴臣

タイトル:花に水
アーティスト名:細野晴臣
ジャンル:アンビエント、ミニマル・ミュージック
リリース日:1984年9月10日
プロデューサー:細野晴臣
レビュー
細野晴臣がカセット文庫という名目でリリースした1984年作品。おしゃれなショップ用のBGMみたいなサウンドである。実際、無印良品では店舗用BGMとして今作をリミックスしなおして使用している。ミニマルだし無駄な音がなく一定のメロディを永遠と

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COCHIN MOON / 細野晴臣

COCHIN MOON / 細野晴臣

タイトル:COCHIN MOON
アーティスト名:細野晴臣
ジャンル:サイケデリック・ミュージック インド音楽 実験音楽
リリース日:1978年9月21日
プロデューサー:細野晴臣、本吉ツネヒロ、横尾忠則
レビュー
 細野晴臣が芸術家の横尾忠則と一緒に作成したスタジオ・アルバム。YMOに横尾忠則を加入させようとしたくらいだから、一緒にやるのは、不思議でもなんでもない。2人が一緒にインド旅行をした経

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フィルハーモニー / 細野晴臣

フィルハーモニー / 細野晴臣

タイトル:フィルハーモニー
アーティスト名:細野晴臣
ジャンル:テクノポップ、アンビエント
リリース日:1982年5月21日
プロデューサー:細野晴臣
レビュー
 細野晴臣の6枚目のソロアルバム。私はこの作品はかなりのお気に入りだ。おそらくYMOで細野晴臣は望まずに裏方に回って、高橋幸宏と坂本龍一をフォローするだけの側にまわってしまった。結果、YMOの代表作は坂本龍一と高橋幸宏の作曲が多い。損な役

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音楽は自由にする / 坂本龍一

音楽は自由にする / 坂本龍一

タイトル:音楽は自由にする
アーティスト名:坂本龍一
出版社:‎ 新潮社
リリース日:2023/4/19
レビュー
 坂本龍一の半生を振り返った自伝の第1作。デビューしてから2000年代前半までの人生を語っている。私は、本当か嘘かは知らないが教授の悪い面の噂や記事も目にしている。この半生を綴った自伝は教授にとって都合の悪い内容はいっさい触れていない。教授も人間だったんだなって逆に安心した。誰だって

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はらいそ/細野晴臣

はらいそ/細野晴臣

タイトル:はらいそ
アーティスト名:細野晴臣
リリース日:1978年4月25日
プロデューサー:HOSONO
レビュー
 細野晴臣のトロピカル3部作の3作目「はらいそ」。この作品からYMOの前身となるイエロー・マジック・バンドが参加している。坂本龍一や高橋幸宏が参加しており、すでにYMOの構想が細野晴臣の中にはあったらしい。「ぱらいそ」はポルトガル語で「天国」という意味。加えて「安里屋ユンタ」など

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『/04』(スラッシュ・ゼロヨン)/ 坂本龍一

『/04』(スラッシュ・ゼロヨン)/ 坂本龍一

タイトル:/04
アーティスト名:坂本龍一
ジャンル:ピアノ・ロック
リリース日:2004/11/24
プロデューサー:坂本龍一
レビュー

『/04』(スラッシュ・ゼロヨン)は2004年11月24日に発売された坂本龍一のセルフカバー・アルバム。白眉なのはCMのタイアップ曲にもなった「Asience」だろう。「theme of asia」の完成形ではないかと私は勝手に思っている。美しい旋律に、畳み

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『/05』(スラッシュ・ゼロゴ)/ 坂本龍一

『/05』(スラッシュ・ゼロゴ)/ 坂本龍一

アーティスト名:坂本龍一
ジャンル:ピアノ・ロック
リリース日:2005/9/28
プロデューサー:坂本龍一
レビュー

『/05』(スラッシュ・ゼロゴ)は、坂本龍一のセルフカバー・アルバム。前作の/04』(スラッシュ・ゼロヨン)同様にピアノアレンジされている。「Fountain」「Rainforest」が初音源化。
人気曲を再録音しているので、聴きどころは多いが、シンプルなピアノ曲になっているの

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アウト・オブ・ノイズ / 坂本龍一

アウト・オブ・ノイズ / 坂本龍一

タイトル:アウト・オブ・ノイズ
アーティスト名:坂本龍一
ジャンル:現代音楽
リリース日:2009/3/4
プロデューサー:坂本龍一

レビュー
2004年の『CHASM』以来、実に5年ぶりとなる坂本龍一のソロ・アルバム『out of noise』。これまでの作品とは違い、現代音楽に振り切った内容になっている。今後、ソロプロジェクトは現代音楽と括られていいと思う。前作から5年の間、YMOとして海外

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async / 坂本龍一

async / 坂本龍一

タイトル:async
アーティスト名:坂本龍一
ジャンル:現代音楽
リリース日:2017/3/29
プロデューサー:坂本龍一
レビュー
『アウト・オブ・ノイズ』以来、オリジナル・アルバムとしては8年ぶりとなる、坂本龍一の20枚目のオリジナル・アルバム。

本作は坂本龍一のドキュメンタリー映画『Ryuichi Sakamoto: CODA』に描かれているように「非同期な音楽を作る」目標の下に制作。タ

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12 / 坂本龍一

12 / 坂本龍一

タイトル:12
アーティスト名:坂本龍一
ジャンル:現代音楽
リリース日:2023/1/17
プロデューサー:坂本龍一
レビュー
坂本龍一の6年ぶりの作品となり、そして遺作となってしまった作品。タイトルは12。曲数も12。それぞれの曲名は、その曲が書かれた日付となっている。音のスケッチブックという体裁だ。曲名の日付が冬に偏っているのは、夏場は相当に体調が良くない時期が続いていたのだろうかと考えてし

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