もう「信用」がボロボロの「円」。ー 「まずは貯金、そして保険」という考え方を改めてはどうか?
このままでは「円」の「信用」がボロボロになる。|損切丸 (note.com) の続編的 note.
「円売り」が止まらない。せっかく日銀が「YCC上限金利引上げ」@0.5%→@1.0%に踏み切ったのに…。たった3年で▼40%近い減価は異常事態。経済規模は大分違うが、15年で▼95%も減価したトルコリラの事を笑えない。ちょっと怖い。
やはりCPI見通しの下方修正は "非現実的" で「金融緩和を続ける」と宣言した事が響いている。相場というものは得てして政府の意向に沿うもの。 旅行に行くなら「日本」。ー 貿易赤字解消 → ≓ 「円安」に歯止め?|損切丸 (note.com) は一定の歯止めにはなるが、流れを変えるには不十分。本当にドル円を@120~130円方向に持っていきたいならはっきりと「金融引締め」に転じるしかない。
15ヶ月連続マイナスの「実質賃金」≓「名目賃金」ー「物価」に見られるように、もう日本人に「お金」の余裕はない。それなのにボーナスが入ると「まず貯金」という回答が半数を占めるのはどういうことなのか。これは「保険」も同様で日本人は余りにも将来の心配をし過ぎる。「転ばぬ先の杖」はわかるが、これでは杖が多過ぎて前に進めない。
前稿でも日本の ”保険” 批判を展開したが、偶然か、はたまた必然か、中古車業者との癒着問題で損保業界が揺れている。業績不振を補おうとノルマ達成に邁進した様相だが、完全に走る方向を間違えている。
銀行もそうだが、そもそも日本の金融機関は顧客から「預かったお金」を「自分のお金」と勘違いしている。だから払うべき保険金も払わないし、不正に払った保険金は等級を下げて顧客から保険料で徴収しようとしたりする。この辺りはバブル時代から何も変わっておらず(むしろ悪化)、エリート意識丸出し。一体何様なのか。だから今や銀行も保険も新規参入のネット系の方が評判が良い。当然と言えば当然だろう。
「清貧思想」もいいが、日本人は「お金」を "ぞんざい" に扱い過ぎで、もっと大事にしてあげるべき。「インフレ」で最も "ぞんざい" な扱いが「貯金」「保険」。「お金」の価値がドンドン目減りしていく。
もっともこの「貯金信仰」は国策。「財政健全化至上主義」を唱える "教祖様" が財務省だ。邦銀も生損保も預かった「お金」をJGBに回しており「貯金」すればするほど金利が下がる仕組み。つまり「利息」は国民に回ってこない。これをもっと大胆に展開したのが、銀行の親玉・日銀による「異次元緩和」であり、金融機関が預ける「当座預金」が原資になっている。
日本のメディアでもやっと「インフレ課税」なる言葉が出始め、そろそろ皆気が付いてきている。このままでは消費者 ≓ 預金者はじり貧。「デフレ」なら「貯める」>「使う」だが、これが「インフレ」では真逆。「お金をどう使うか」が生活防衛のポイントになる。
実は "教祖様" が最も怖れているのがこれ。「お金の反乱」とでも言おうか。*銀行・生損保に預ける「お金」が減る=JGBの買い手が減る=金利上昇、つまり「利息」が消費者に戻ってくる。これでいくらか「実質賃金」の目減りを防げる。本来「金利」とはそういうもの。物価に見合って初めて機能するが、今の日本ではこの基本メカニズムが壊れたままだ。
「財政健全化至上主義」もいいが、本来我慢すべきは政府、官僚、政治家のはず。国民ではない。38人も大挙しておフランスに慰安旅行に行っている場合ではないのである(苦笑)。ただ数年に一度の「選挙」だけでは出来ることは限られるので「お金の反乱」が有効だ。
銀行・保険に預けている「お金」を見直せば、1,000兆円にも及ぶ「預金大国」日本にも地殻変動が起きる。そして余震は ”本丸” 財務省にも届く。
もう一つ有効なのが「労働者の反乱」。簡単に言えば**なるべく「お給料」の良い会社で働く事。 日本人はもっと「お金」に拘っていい。 ー 「清貧思想」の呪縛からの開放。|損切丸 (note.com) の所以である。
”お上頼み” は「高度成長期」昭和の象徴だったが、今はただの "悪癖" 。既に ”お上” は闘うべき "敵" でしかなく、今の教育方針通り「自分で考える時代」。やれることはまだあるし ”お上” を動かす事も可能。円金利が上がれば「円高」転換も実現する。日本人よ、あきらめるにはまだ早い。
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