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ITツールがたくさんあるからこそ会う

ITツールは便利だ。でもやっぱり「会う」魅力はゼロにならない。最近仕事のやり方を見直していて、行き着いたのはそこだった。

2010年からフリーの仕事を始めて、業界に何のツテもない自分にとってwebサイトやブログはありがたい武器だった。10年近く経ってツールの種類は増えて、より早く便利にコンタクトが取れるようになった。

1対多で多くのオーディエンスやファンを得るなら、生身の人間が動くよりはよっぽど効率良く大多数に情報を届けられる。そのノウハウはみんなが知りたいし、自分も知りたくて本を読んだり講座に参加したりした。それがうまくいかないときは「何がいけないのか」を頑張って考えたりした。

でも、久しぶりに「聞き方セミナー」をやってみて、少し感覚が変わっていることに気づいた。

あー、人と会えば解決するかも。

ツールに比べたらいっぺんに交流できる人数は限られる。一気に何かがバズったりはしない。でも時間を使って相手の考え方を聞けて、こちらが考えていることを書き文字より多い情報量で伝えられる。対面で言葉を深くやり取りする満足感もある。

もともと、この自分の仕事だって「対面の面白さ」をたくさん経験したいから始めたのだった。ライターによっては後輩ライターを取りまとめてマネジメントへ移行する人や、遠隔ツールを使った取材を取り入れて数をこなす人もいる。もちろんどれも有効なビジネス手法で、実際に稼げる。「自分はそれじゃないなあ」と思っていたのは、たぶん「対面の面白さ」を手放したくなかったからだ。

これまでは一生懸命「来てもらう」のを頑張ろうとして、ITツールを使っていたけれど、発想を変えてみよう。「行って会う」のを取り混ぜて、会える人に届くようにITツールを使ってみよう。

試行の第1弾として決めたのは「聞き方セミナー」の福岡開催。今までは自分がいた大阪か、自分がいる東京でしかやったことがない。じゃあそこから飛び出してみよう。

福岡は知り合いも仕事の基盤も皆無に近い。でも行って会うことから始めれば何とかなるんではないか。そのためのITツールの工夫は要るかもしれない。それは今やっておいたほうがいい工夫だと思う。

直接の記述でこういったことが書かれていたわけではないけれど、考えのヒントになったのは青森でライターをしているオラシオさんの記事だった。

オラシオさんは地方と東京を体験している。でも「東京発→他拠点」が前提の活動ばかり注目されている状態にはちょっと違和感を持っている。自分も似たような感覚があって、首都圏にいる身として何か今までと違う動きをしてみたくなった。

福岡で1つイベントを行うことがすぐに何かを打破するわけではないけれど、東京とヒモづけされた自分じゃなくて、個である自分がどこかへ生身で行くことを大切にできればと思った。たとえ今回の試みがうまくいってもいかなくても、しばらく機会を見つけていろんな場所へ行くつもりでいる。

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