【鹿児島県:屋久島】縄文杉まで往復9時間弱、息子らの先導が必須だった還暦記念チャレンジ!
還暦を迎える年に兼ねてからチャレンジしてみたいと思っていた縄文杉を見るため、まずは形から?ということで3ヶ月ほど前にトレッキングシューズを購入。事前に何度か履いてみて足に馴染ませてきました。多きな課題と感じていた足への負担が大きい体重問題ですが、こればかりは急激には落ちてくれませんでしたね。時間との闘いも大きな課題だと認識していましたが、最も重要だったのは「絶対に縄文杉まで辿り着くぞ!」というメンタルを保つこと。還暦祝いなんだからと半強制的に呼び寄せた二人の息子らの先導が力強い後押しになってくれました(苦笑
往復10時間と言われている縄文杉コースも、好天に恵まれたことと息子達の先導のおかげで完歩することができました。対馬に次いでの長編になってしまいましたが、60年の人生の中でも大きな大きな1頁となりました。
羽田空港:家族旅行の待ち合わせはさくらラウンジで!
還暦の歳のチャレンジは、独立した息子らを呼び寄せて半強制的に縄文杉トレッキングに同行させるという、それはもう昭和ジジイの極めて我儘な企画。それでも付き合ってくれる奥さんと息子らに感謝しかないです。
待ち合わせは羽田のさくらラウンジで。まだビール飲んでもいいよね(笑
まずは鹿児島に向けて出発です。
鹿児島空港:最近よく来るね、大隅諸島,奄美群島の玄関口
種子島や奄美群島への旅でこの1年で何度も訪れているような気がしているくらい、すっかり見慣れた景色と化してる鹿児島空港。今回は初めての屋久島上陸です。これで空港のある鹿児島県の島は網羅できたかな?
あっ、徳之島がまだだった!
ATR72-600:久しぶり?のATR72はちょっとスタイリッシュ!
奄美群島ではATR42ばかりに乗っていたので、ちょっとだけ搭乗定員が多いATR72は久しぶりな感じです。日本エアコミューターのプロペラ機にはJGC修行でも何度もお世話になりました。
屋久島空港:離島の空港はターミナルまで歩くのが基本です
屋久島空港はちょっと与論空港に近い印象の白いターミナルビルです。午前中に到着できたので、空港前の観光案内所で明日の縄文杉チャレンジのための登山口までのバスチケットを購入しておきます。飛行機で島に入るならここで買っておくが超お勧めです!
潮騒:ランチは宮之浦の人気店で海老フライ定食!
空港前のショップでレンタカーを借りて宿を予約した宮之浦地区へ。この後は慣らしのトレッキングで白谷雲水峡へ向かうので、地元でも評判の潮騒でお昼を食べました。お店の写真は撮れておらず(苦笑 首折れサバはなかったのでランチメニューの海老フライ定食を。デカくてプリップリで超美味しかったです。
白谷雲水峡:用意周到に履き慣らしたシューズでいざ出発!
お昼を食べて真っ先に白谷雲水峡へ。明日の縄文杉チャレンジ前に慣らし運転です。13時過ぎのスタートなので苔むす森で折り返します。肝心な入口など写真が撮れていないのですが、小雨の屋久島を楽しみながら、もののけの舞台を目指します。
朽ちた杉の木の上に新たな杉が覆いかぶさるように成長した二代杉。幹の太さにも感動ですが、もののけの世界観がひしひしと伝わってきます。一か月に35日雨が降ると言われている屋久島の雨も楽しいと感じるくらい。
白谷広場方面から歩いて来て、吊り橋付近でコースが分かれます。苔むす森を目指すため楠川歩道コース(太鼓岩方面)へ進みます。
ちょっと距離のある吊り橋です。下には清流が流れているので、日差しがあっても橋の上は涼しいでしょうね。雨なので足元に注意して渡ります。それほど揺れないので大丈夫です。
さつき吊橋から川沿いを登ってきたのだと思います、ずっと流れる音を聴きながら歩いていました。ようやく「くぐり杉」を通過です。ここまでくると苔むす森までもう少し…と思っていたのですが、思いのほか距離を感じました(汗
切り株にできた大きな空洞ですね。鹿が雨宿りする姿をイメージして、横浜の小学生が名付けたんだそうです。やっぱり還暦とは感性が違いますね…当たり前か(苦笑
登りはじめて1時間少々で苔むす森に到着です。小雨が降り続く中で怪我なく到着することができました。なるほど、こんな感じの疲労感なのねぇと明日の予行練習を噛みしめていました(苦笑
タイトル写真でも小さなこだまのフィギュアを置いた写真を使いました。もう本当にそのまんま映画のシーンが蘇ってくるようです。屋久島入り当日午後の苔むす森コースは奥さんの強い希望もあって実現しました。いやぁ、ほんと来て良かった!
2枚上の写真の「苔むす森」の看板右の短い階段の上にある大きな切り株は、乙事主(おっことぬし)に見えると言われているのですが、まぁ見えなくもない感じです(笑
屋久島に入る前に何度かDVDを見返しました。
苔むす森から折り返してすぐに白谷山荘があります。往路でも気付いていたのですが、帰りに休憩しようということで、こちらでトイレと給水をします。ここは60人収容可能な避難小屋なのですね。
田代別館:宮之浦川沿いにあって、白谷雲水峡からも近い大きな旅館
今回二泊お世話になる、宮之浦地区にある田代別館です。部屋数も多く、大浴場もあって、周辺にスーパーや飲み屋さんも何件かありました(笑 晩御飯はなしで予約したので、まずはお風呂で汗を流して外へ繰り出します!
居酒屋えひも:宮之浦大橋近くには人気の居酒屋が!
宿の田代別館から歩いて10分くらいかな、今夜は宮之浦大橋のたもとにある居酒屋えひもさんを予約していました。店内はカウンターと掘りごたつのテーブル席がいくつか。開店時間の予約で一番のりでしたので、奥のテーブル席に陣取りました。こちらは次男坊が気になっていたというトビウオのから揚げ。羽根?までバリバリといただけます。ちなみに喫煙可のお店ですが、幸い吸っている方はいませんでした。
あさひ弁当:縄文杉コース登山者御用達のお弁当屋さん!
荒川登山バス停(登山口までのバスの乗車場)に最も近く、縄文杉登山客の多くの方がこちらでお弁当を購入してリュックに詰め込んでいきます。看板は朝5時からとありますが、登山口行きバスの始発に間に合うよう4時から対応してくれますので、前日の17時から20時の間(受付時間)に電話予約を入れてください。朝昼弁当にも対応してくれます。我々は朝弁当は宿の朝食を弁当にしてもらったので、お昼をこちらで予約しました。ちなみにお勧めは食べ終わっても荷物にならない竹皮包弁当(おにぎり3個)なのでそちらにしました。
荒川登山バス停:始発の朝5時乗車を目標に頑張って早起きしよう!
こちらで係員にバス乗車券を渡して乗車するバスの時間の紙を貰います。少しでも速やかに手続きできるよう、乗車券は屋久島入りした際に空港近くの観光案内所で購入しておいたので、ギリギリでしたが5時の始発に乗車できました。車両規制中でもレンタカーでここまで来ることはできるので、4時半前には到着していると良さそうです。我々はここで朝食のお弁当を食べました。バスは山道を30分少々登ります。
荒川登山口:いよいよ縄文杉チャレンジの入口に到着!
山道を蛇行するバスにちょっと酔い気味ながらも荒川登山口に到着です。なんとか6時前という早い時間にスタートが切れそうでなによりでした。携帯トイレも持ってきましたが、スタート前にしっかりと済ませておきます。
縄文杉コースの大半を占めるトロッコ道。その軌道は日本最後と言われている森林鉄道に繋がっています。現在もこのトロッコは現役で、登山ルートにあるトイレのし尿の運搬や山岳救助などで活躍しているとのことです。
なんとかお世話にならずに帰ってきます!
我々は登山の素人ですので、入山する前にこちらの看板にもしっかりと目を通しておきます。そしてストレッチも入念に。あとは息子らに先導してもらいただただ必死についていくだけです(苦笑
さあ、こちらからトロッコ道が始まります。ただ今の時刻は5時45分。ガイドさんと一緒の方が見どころや歴史などをしっかり学べるのですが、今回は家族の団結で22kmの道のりを踏破することが目標になります!
トロッコ道:8km以上続く歩きやすい道のりも雄大な自然に圧倒されっぱなし!
幸い雨も降っていないので歩きやすいですね、緑豊かな景色が続きます。日常ではまだまだマスクをつけることが多い中で、思いっきり深呼吸をしたくなりました。まだ体力に余裕があるので気持ちにもゆとりが生まれます(汗
インディジョーンズのテーマ曲が頭をよぎるようなトンネルです。帰りのトロッコ道では早くこれが見えてこないかなぁと願いながら疲労と戦っていましたね(笑
トンネルからしばらくすると斜面からの湧き水を逃がすような屋根が。トロッコ道の至るところにトロッコへの給水用の貯水場があるようで、ここの脇にも小さな石でできた桶のようなものがありました。
YouTube動画やwebなどでトロッコ道にハート型のくり抜きがあることは知っていたので、8kmを超える長い道のりの中から探すのは難しいだろうなぁを想っていたのですがあっさり見つけることができました(苦笑
途中欄干のない橋が何か所かあります。低いものもありますが、高い場所に架けられた橋もあります。高所恐怖症なのでちょっと心配でしたが、十分な道幅があるので心配なく通過することができました(笑
ひたすら歩くと1時間弱くらいで安房川に架かる小杉谷橋に到着です。この橋を渡った先に小杉谷集落跡があるので、そこが最初の休憩の目安になるようです。我々はひたすら歩いてしまいました(苦笑
小杉谷橋の上から見る安房川には、どこから流れてきたんだ!と目を疑うような大きな岩がゴロゴロと転がっていて、その景色は圧巻です。
台風などが来ればもの凄い雨が降るんだろうけど、こんな大きな岩まで流してしまうのかと自然の力に圧倒されます。
小杉谷橋を渡り左カーブへ差し掛かったところに小杉谷集落跡があります。集落跡の入口は小杉谷小中学校の校庭だった場所のようで、大きな看板に歴史が記されていました。恐らく私が生まれた頃にも100人以上の住民が生活していたんじゃないかなぁ。
昭和45年に小・中学校が閉鎖されて廃村になったとのことなので、私が6歳になるくらいまでは人が住んでいたんですね。流石にこの歳になると6歳の記憶は殆どないのですが、その2年前に発生した三億円事件のモンタージュ写真のテレビ広告は鮮明に覚えているんだよなぁ(苦笑
縄文杉コースのトイレは限られています。かなり汗もかきますので、トイレに行く回数は日常より少なかったのですが、登山口、トロッコ道の終点のトイレでしっかりと済ませておくと安心です。トロッコ道の途中にバイオトイレもあり、中は清潔に保たれています。他にも少しトロッコ道を外れた場所や大株歩道に形態トイレ用のブースが設けられていたりします。
明らかに太い杉や大きな切り株を見かけると足が止まることもありますが、大木に目が慣れてしまうと、看板があってもコース上の名所を見逃してしまいそうですね。こちらは三大杉でした(汗
看板に書かれているとおりで、一代目の倒木の上に二代目が育ち、二代目の切り株の上に三代目が育っているのだそうです。もう「凄いなぁ」の言葉しか出てきませんね。
大株歩道入口循環式トイレ:縄文杉コース最後のトイレは必ず寄ろう!
8kmを超えるトロッコ道が終わりました。ここへの到着時刻が7時55分でしたので、荒川登山口からは2時間10分かかりました。ここから先は山道と階段が続きます。ここでは必ずトイレ休憩をとっておいた方がいいですね。
トロッコ道が終わり、ここからは道なき道?(ちゃんとピンクのリボンの目印が所々にある)と階段が続きます。ストックを使うつもりで準備はしていたのですが、私も奥さんも宿に忘れてくるという失態(汗 結果的にはストックを持って登るよりもしっかりと手袋をして岩などに捕まりながらの方が登りやすかったように思いました。
翁杉はウィルソン株の手前なので、以外と情報サイトでも取り上げているところが少なかった印象なのですが、樹齢2000年とも言われた縄文杉に次いで大きな杉でした。2010年に倒れたしまった老木ですが貫禄がありますね。
ここからこのコースの勝負どころが続きます!
ウィルソン株:400年も前に伐採された切り株は大きなハートに包まれていた!
大株歩道入口(トロッコ道の最終地点)から山道と階段を登り続けて30分くらいかな、人気の写真スポットであるウィルソン株に到着です。ここは行きも帰りも写真撮影の行列ができるらしい。朝早いスタートとひたむきに歩き続けたことで空いているタイミングに到着することができました。
少し待ち行列が出来始めたのと、長時間休んでしまうともう一度奮起するメンタルが落ちてしまいそう(汗 だったので、しっかりとしたハートでは
ありませんが、この角度でも私には十分でした(苦笑
さて、まだまだ先は長いぞ!
木製の階段が整備されている区間が多いのですが、場所によってはかなり急な傾斜となっていたり、ちょっと長い上り階段が見えてしまうと心が折れてしまいそうになりますが、「俺らが止まると父さんも止まっちゃうよね!」と先導してくれる息子らを必死に追いかけます(汗
大王杉:倒木の危機から新たなコースが出来ていた!
皆さんご存知のように、縄文杉が発見されるまでは屋久島で一番大きな杉とされてきた巨木ということで「大王」の名が付けられたと言われています。
近年倒木の危険性が高まっていることを受け、これまで木の下側を通るルートだったのが新たにデッキが設置され上側を通るようになっていました。ちょっと写真が下手で申し訳ない!
世界自然遺産地域:屋久島全体の約2割が世界自然遺産に指定されてるんだよ!
1993年、白神山地とともに日本ではじめて自然遺産に登録された屋久島は、島全体の約20%が指定されています。縄文杉コースもこの看板が見えるといよいよ世界遺産の世界へ突入です。もちろんその手前であってもゴミの残したりしてはいけませんよね。
夫婦杉:ふうふすぎ?めおとすぎ?ゴールは近い?
昭和の高度経済成長期生まれの私は「めおとすぎ」としか読めなかったのですが、屋久島トレッキングのYouTube動画を見ているとかなり「ふうふすぎ」と読んでいる若者が多かったように感じていました。確かに「めおと」って言葉、聞かなくなりましたよねぇ。
ここまでくるとゴールは近い?と思っていたのですがここからも少し長いのですよ(汗
このマグロの頭のような株を通り過ぎると縄文杉まであと少しです。ようやくここまで来られました。昼食を楽しみに最後の力を振り絞ります(笑
縄文杉展望デッキ:つ、ついに縄文杉に到着したぞぉ!
いやぁ、長かった!キツかった!でも歩ききれた!この景色が目の前に広がっただけでもう感動です。
なんと予想を大幅に上回る10時過ぎに縄文杉到達です!途中の水分補給は空になった天然水を汲み上げる場所がいくつもあったので、空になったペットボトルひとつで充分でした。
展望デッキは右手が北側、左手が南側になります。最初に南側が整備されて、2017年に北側が新たに設置されたそうです。まずは左手の南側デッキに上がってみます。
これです、これが見たくて息子らを招集し屋久島にやって来たのです。このチャレンジを決めて3ヶ月以上の準備期間があったのですが、満足に体重を落とすことも出来ず、不安が残る中での還暦チャレンジでしたが本当に家族の力に改めて感謝です。
まだ登山客もまばらでしたので、ひたすらスマホで写真を撮りまくりました(苦笑
今度は北側デッキに上がってみました。こちらかなり急なので気をつけて登ってください。どちらも縄文杉までちょっと距離がありますが、その迫力はしっかり伝わってきました。身体中が感動と達成感で満たされました。
少しも戻った場所でお昼の弁当を食べて戻ります。帰りも荒川登山口15時発のバスに間に合いました!
若大将:縄文杉チャレンジの祝杯は人気の居酒屋若大将で!
往復10時間以上かなぁという自身の予想を大幅に上回る 9時間切りで縄文杉コースを往復できました。祝杯は数週間前に予約しておいた宮之浦地区の人気店、地魚料理「若大将」さんへ。
島の晩御飯は予約必須というところは、これまでも幾多の島旅で学んできました(笑
縄文杉チャレンジを終え、ようやく屋久島名物の首折れ鯖に出会うことができました。まったく癖のない新鮮な鯖のお刺身です。入ってこない日も珍しくないのだとか。屋久島にきたらトビウオのから揚げと首折れ鯖を是非味わってください。他にもヤクシカの肉など珍しい食材がいっぱいです。
屋久島観光センター:屋久島のお土産がなんでも揃っていた!
こちらも宮之浦地区にある屋久島観光センターです。最終日にお土産を購入するためこちらに寄りました。ほんとなんでも揃ってますね。縄文杉チャレンジですと安房地区に宿を取る方が多いと思いますが、レンタカーを借りるのでしたら宮之浦地区も良いと思いました。
今回か息子二人の先導がなかったらゴールできていなかったかと思います。
改めて健康管理と家族を大切にしなければと想いを新たにした還暦記念の島旅でした。
結論、縄文杉は一生に一度は見ておいたほうがいいよ!
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