季節と自然のカタチを感じる

女将の修行#1　

着物を着る、

その場面を思い浮かべるとすごく難しいと感じる方が多いです。
なぜ難しいと感じるのでしょう。

・揃えるものがわからない
・ルールが難しそう
・価格がわからない、高そう

などが思い浮かびませんか？

でもこう考えると着物はとっても簡単で、揃えることも楽しく感じます。

着物を着るということは、大きく捉えると
季節と自然のカタチを感じるということなのです。

想像してみてください。
今よりもずっとずっと昔、携帯電話もパソコンもない時代。
書物も書き写して広めていた時代。
娯楽といったら何があったでしょうか。
今のように没頭するようなツールがなかったとしても、
そこには自然がありました。

もしあなたが、広大な自然のなかに美しい花を見つけたらどうしますか？
衣食住の日常生活のなかにそれを持って帰りたい、飾りたい、取っておきたい、そんな気持ちにならないでしょうか。
数日で枯れてしまうかもしれないその花を、永遠に見ていたいと思いませんか。

美しいものを見たときに感じる、そんな気持ちを布に写し取ってその季節にまた楽しむことを考えた人々に思いを馳せてください。

着物には様々なカタチがあらわされています。
それを着たときに、その季節を感じるように、何かを思い出すように、それを見た人にそっとメッセージを受け取ってもらえるように。

そう思うと着物を選ぶのはぐっと身近になります。
いまわたしは、このときに何を現したいのか。
このことを考えながら選べば良いのです。

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