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自解*地球儀のソヴィエトに積む春の塵

岡田 耕

宇宙空間にも宇宙塵という細かい粒子が浮遊している。
それが地球にも毎年百トン程度降り注いでいるのだという。
子供に地球の丸さを教えようと、間に合わせで実家から子供の頃に買ってもらった地球儀を持ってきた。
宇宙塵のような埃を払ってみると、国の名前が今と随分違う。
二つの国がくっついたり、一つの国が分かれたり。
宇宙から見たら、星を一つの生き物が塗分けするなんて滑稽だ。
ましてや同じ生き物同士が争うことなんて。

(岡田 耕)

(「令和五年 今年の一句」あひる句会)

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