企業文化の中心で愛を叫ぶにはまず己を知る
こんにちわ。おかだこうへいです。
前回に引き続き、今回も殿村さん(@mamechaaan17)と一緒に設定した課題図書になります。ちなみに殿村さんが書かれたnoteはこちら▼
今回の課題図書は殿村さんが選んでくれたものになります。「この本が気になります!」と選んでくれて、自分も企業理念の浸透をいかに進めていくか興味があったので「いいよ!」と軽く返事をしたものの、いざ読み進めると骨太すぎる本でなかなか進まず。あまりに太いからこっちの骨が折れるかと思うくらい手強かった~
▶課題図書
「WHO YOU ARE」 著書:ベン・ホロウィッツ
「HARD THINGS」を書いたベン・ホロウィッツさんの第2弾、ということで期待値大。
本書では、逆境を越えて偉大な文化をつくった歴史上のリーダーから企業文化を作り、いかにチーム内で浸透させるかを学ぶものになります。登場人物は、ハイチの指導者や日本の侍、チンギス・ハン、シャカ・サンゴールと幅広いし、SlackやUberのような今現在活躍する企業の話も出てきます。
▶「WHO YOU ARE」?
企業文化の話なのに、どうしてこの本のタイトルがWHO YOU ARE(あなたは何者なのか)と、一人称が自分なのか。
会社の文化はトップが一方的に作り、「ぼくたちはコレでやっていくから!よろしく!」というBADパターンって多いですよね。特にぼくがいる医療業界では特に。
例えば、以前勤めていた病院の理念は『最新の知識と技術に基づき、安心確実な医療を提供することによって、地域医療に貢献する』というものでした。たしかに正しいし、言っていることもわかるんだけど、『安心確実な医療』って言われなくても当たり前な話だし、『地域医療に貢献する』というのも、その地域で医療提供してたら既に貢献していない...?って。あと、そもそもで自分たちらしさが感じられない病院理念で、なかなか共感できなかったし、働いているスタッフにはもちろんのこと浸透していませんでした。
ちなみに近隣病院の理念調べてみると、『まず愛し、そして愛される病院』とか『医療を通して人がその人らしく生き抜くことを支援する』など、病院によっては個性が感じられるものもあるみたいです。
で、話は戻りなぜこの本のタイトルが自分を問うものなのか。トップの一声で作られた理念は、やっぱり現場で働くメンバーは腹落ちしにくい。だから、理念や行動指針はトップとメンバーが対話を重ねて作っていかなきゃいけない。そこで一人ずつ「自分はこうなりたい」「こういうことを大切にしている」を話しながら、擦り合わせていく。そのためには、まず自分自身は何者なのか知るところから始まる、というのがこの本のタイトルの意味になります。
ちなみに今ぼくが勤める会社にもビジョン・ミッション・バリューがありますが、それを作るにあたって23名もの方が対話を重ねて経営方針書という1冊にまとめられています。実際に現場で看護やリハビリをされてきた方々の声が反映されているので、読んでいても腹落ちしやすいですね。
▶医療業界の浸透しにくさ
ぼく個人としては、今の会社のビジョンやミッションに首がもげそうになるくらい共感して入社を決めました。
特に個人的に好きなのが、『英知を尽くして「生きる」を看る。』
病院で働いていた時は患者さんの「生きる」ではなく、「疾患」や「病気」を看ていました。こういう暮らしをしていた〇〇さん、ではなく、右大腿骨頸部骨折をした80代女性みたいな関わり方。疾患や退院先、期限に囚われて業務的な関りでした。でもソフィアメディでは、一人ひとりの人生に向き合い「生きる」を看る、という病院ではできなかった相手を一人の人として尊重して関われる部分に共感をしました。
ぼく自身では組織のビジョン・ミッションベースで職場を選びましたが、実際に働く人の中にはそれほど重要視していない人もたくさんいらっしゃいます。というか、医療職ってあまりその辺に期待していないのでは?とすら思いました。
この前配信されていたCULTIBASE Radioの中で、『大学組織においては「大学という組織をなんとかしよう」と思っている研究者は少ない』というお話がありました。
これって、大学の部分を病院にそのまま置き換えられるような内容で。病院という組織をなんとかしようとしている医療従事者ってめちゃくちゃ少ない印象だし、(いやいや、病院なんて何しても変わらないでしょ)という諦めのスタンスなことが多い気がします。だからなのか、組織の理念にも興味ないし、共感もしないという感じ。
▶さぁ、どうする
せっかくいい企業理念があるのに、どうやって浸透させようか?が、目下自分の課題になります。またWHO YOU AREの内容に戻ると、
理想の文化を築くための第一歩は、自分が何がほしいかを知ることだ。
と書かれていました。リーダーはこうあるべき、とか、企業理念が〇〇だからこうしなきゃいけない、みたいな固定観念に囚われていたらやっぱり疲れちゃうし、偽りながら働くのも辛いですよね。そうならないためには、自分が自分らしく振舞えるということ。
そのためには、またタイトルの「WHO YOU ARE」に立ち戻るということ。まず、自分自身がどうなりたいのかを自分に問う。そして、なりたい自分を行動・言動でブレずに示す。かつ、自分の言葉で理念をメンバーに伝え巻き込んでいく。
それが、企業文化を作り、浸透させていくということなんだな〜と学びました。2021年はここら辺を意識して行える、リーダーシップを磨いていきたいと思います。
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