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(14) 僕達は”どっち”の時代にいるんだっけ? 後編

どうも、翔太郎です。

さっき天気予報を見てみたんですが、東京は明日から雨が続くみたいですね。

外出時に雨が降っていてロクな事はないです。まして手先が異常に不器用な僕からすると、傘で一本手が塞がるというのは恐怖だし、醜態を晒した経験も何度もあって本当に雨の日は外に出たくないです。。。
一方で、部屋の中から見る雨や雷雨、降雪は最高に好きなんです。自分の安全が確保されている事を良いことに、まるで目の前でパレードが成されているかのごとく、目の前が華やかになるその様に満足を感じます。僕だけ?笑
在宅勤務のコロナ禍だとそういう機会がより多く生まれてるんじゃないでしょうか?
ですが、そんな悪天候の中でも外に出ている人は沢山います。そして、そんな大変な状況にある人達がこのパレードを盛り上げる一部になっているのも事実。つまり、ある程度の不幸や苦労が誰かにあって、そこからエンタメ要素が生まれて来るのでしょう。当事者ではないから楽しめるって事は大いにあると思います。

それで考えるなら映画も同じ。実際の撮影作業は本当に効率が悪く、体力仕事、肉体労働であります。そうやって作られたものが最終的に、映画館や自分の家など快適で落ち着いた環境で見られているというのは皮肉な事です。

まぁでもそれが「仕事」ってやつなんでしょう。
そう思うと、雨やその悪天候下外出している人達にも感謝したいところです。

僕も「仕事」をします

さて、天気の話をし始めたら、イマイチ話を盛り上げられないデートのごとく、会話のネタに尽きたのかと思われそうですが、そんな事はないぞ。

今日もズッシリ語っていこうと思います!

いきまーーーーーーす。

■ 現代は「モノ不足・時間余り」の時代


軽くおさらいしますね。

前回の記事は、映画「AHAWI」のテーマ”自然と人間の調和”って本当にどの時代でも普遍的なテーマなの?という疑問からスタートしました。そして、それぞれの時代における人々の「価値観・思考」はその時代の「環境」によって決まり、大きくそれぞれ2種類に分けられるという事が判明します。(読んでない方は是非👇)

人類の歴史は「環境」において『モノ不足・時間余り』 or 『モノ余り・時間不足』を繰り返し、その変化の中で人間の「価値観・思考」は『精神性優位・主観重視』or 『具体性優位・客観性重視』のどちらかに傾いてきたという事です。

前回の記事では、その根拠となる特色や歴史的背景を抑えつつ、狩猟採集時代から近代までを追いました。

ちょっと分かりにくいと思うので、図に描いてみました。

(図1)でそれぞれの時代を分類し、(図2)ではそれぞれの時代に培われた考え方や世界観を簡単にまとめています。

(図1)

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(図2)

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■ 2つの”そもそも論”

(図1)でも載せているように、
”現代”は『モノ不足・時間余り』& 『精神性優位・主観重視』の時代です。

ところで、「現代って今だけど、そもそもいつから始まってるの?」と思った方、僕も一緒でした。笑

知らなかったので、調べてみました。

諸説あるらしいです。日本では1945年の敗戦を境に”現代”へ入ったという人もいれば、70年代からだ、90年代からだという歴史家もいるようです。これが外国の話になると、同じく第二次大戦以降とするか89年の冷戦終結以降とするか意見が別れるみたいですね。

「別にいつからでもいいじゃないか」

それが意外と重要なんです。あとでその訳はお話します。

よく分からないですが、とにかく2000年代以降という説は見受けられなかったので、ここでは90年代以降を”現代”とします。

もう1つのそもそも論。
時代が『モノ不足・時間余り』であるとかってどうやって誰が判断するんでしょうか?

だって、”あなたは『モノ不足・時間余り』の時代に生きてますよ!”って言われたとしても、はっきり言って実感が湧かないと思います。

だって、モノは不足している感覚はありません。日本で考えたら、明日食べるご飯もちゃんとあるし、お金をそんなにかけなくてもある程度の生活が可能です。実際生活コストは落ち、まして日本のような国で餓死寸前みたいな人は殆どいないでしょう。

しかも、時間は余ってない、忙しいですよね。何だかんだ忙しいし、みんな一生懸命毎日働いてます。

でも実はですね

『モノ不足・時間余り』かどうかは僕たち個人が決める事ではないんです。

■”もののけ姫”と”AHAWI”

わざと話を脱線させます。

”AHAWI”のお話「森の神が登場して、人が呪われる」って凄く”もののけ姫”のストーリーに似てる思いませんか?

もちろん、エボシもいなければ乙事主も美輪さんも出てきません。(美輪さん本人は”もののけ姫”にも出てきません)

でも、オリバー(アシタカ)はAHAWI(シシ神)を傷つけ、呪われたせいでアザが出て、最後には神を殺す事でアザが消えるという。。

これってパクリなんじゃないの?って思いませんか?僕は最初そう思いました笑

監督の金成さん曰く、
「”もののけ姫”は文明と自然の話でしょう、これは人知を超えた森の偉大な存在を描く話だから違う」と。

当然話が似てるっていうのは罪ではないですけど、僕がプロデューサーとして気にしていたのは時代性です。作品がどれだけ時代性を宿しているかっていう話ではありません。

『僕たちはどの様な時代的価値観を通して、この作品を見る事になるのだろう』

っていうポイントです。

人々は『モノ余り・時間不足』の価値観を通して”もののけ姫”を見ました。
一方、”AHAWI”は『モノ不足・時間余り』の価値観を通して見られることになります。

この約20年の間に大きく世界は変わりました。

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■ SDGs・シェア経済・ベジタリアン

改めて言います。世界が『モノ不足・時間余り』かどうかは僕たち個人が決める話ではありません。

そうではなく、少数の権力のある人々、(能力があったり影響力を持つ人)が”決めて”、彼らの決定通り世界全体が変化してしまう。実際にそうなのかっていう真実は誰にも分からないし、重要ではありません。

でもある程度の事実がこの決定を後押ししています。

環境問題です。1994年国連会議で正式地球変動枠組条約が発行されました。ここがターニングポイント。

世界の人々が二酸化炭素による環境破壊問題や地球温暖化に本当の意味で関心を持ち始めたのは実際のところ2000年代以降。
そのあたりから本格的に『モノ不足・時間余り』の感覚が大衆に植え付けられ始めました。

そして20年。

今はどうか。
国際機構や各国の政府、企業、個人が何をしているのかを見れば一目瞭然です

分かりやすい代表例として、
政治の世界だと国連が定めた「SDGs」やビジネスの世界だとUberやAirbnbなどの「シェアリングエコノミー」、
個人の道徳としては、「ビーガンやベジタリアン」など。

全ては『モノ不足・時間余り』の世界観を前提として生まれた発想や取り組みです。
そして、言うまでもなく僕たちの「価値観・思考」は『精神性優位・主観重視』が”正しい”のであり、それを持つことが生きやすい世の中になっているのです。

最初の疑問に戻ります。

”自然と人間の調和”って普遍か否か、そしてどの時代でも正義だったのか

違いますよね。

確かにこのテーマはいつの時代でも聞こえはいいと思いますよ。
でも、実際に社会がそれの体現を正義としたかどうかっていうと、全くもって逆の時期、つまり古代と近代、もあったんですね。

現代はそれをやるのが当然の社会です。

テーマが普遍に見えても、僕たちの価値観は変化し続けています。
映画”AHAWI”(2021)はそういう事を考えながら見てみるとまた面白いのではないでしょうか?

本日は以上、読んでくれてありがとうございます!「面白い!応援したい!
1ドルでもいいから支援したい!」
と思われた方は下のサイトから寄付をお願いします!

『学生映画プロジェクト”AHAWI” 寄付金募集ページ』

ではまた!
With Nature!

参考文献
:岡田斗司夫『ぼくたちの洗脳社会』
http://blog.livedoor.jp/okada_toshio/ぼくたちの洗脳社会.pdf
:1-6 いつから地球温暖化が問題とされるようになったのか 
https://www.jccca.org/faq/15922

[AHAWI Member]
以下のメンバーは、
「AHAWI製作スタッフ」や
「寄付をして頂いた方」、
「AHAWI Facebook Groupに参加されている方」を限定とした
「計54名」の方のお名前です。
新たに人数が増え次第、順次名前を記載させてもらっています。
ここにあるお名前は
”AHAWI Member”として
完成した映画のエンドロールにも
載せます!
皆さんのヘルプがあって僕は記事が
書けているし、AHAWIチームは
映画製作が出来ています。本当に有難うございます。これからもどうぞ
宜しくお願いします!

Shotaro Kanari, Shotaro Oiwa, Yuki Higashi, Keisuke Hoshino, Tomoya Sakurai, Blake Dean Allen, Bronson Crabtree, Casey Floyd, Ec Haynes, Elizabeth Rushing, Gary Anderson, Graham Vowell, Harrison Turnipseed, Jack Barr, Joanna Mayall, Kristin Barker, Takashi Uneda, Timothy Morrison, Tamao Suzuki, Casey Hubbard, Marty Lang, Bernard Vignarath, Ryota Hayashi, Shohei Yamashita, David House, Sarai Camarillo, Tyler Kelly, Dewey Farmer, Avery Rudolph, Amielynn Woodall, Takumi Mori, Paul Suskie, Zoe Cotten, Cole Arnett, Marisa Perry, Gyamtso Sherpa, Subas Aryal, Makoto Nakao, Masashi Tsuda, Ronda Schilling, Remington Gonser, Hazuki Sakamoto, Cady Chumley, Benjamin Favorite, Lydia Julian, Kyle Felton, Madalyn Derrick, Mir AK Talpur, Izumi Liss, Steven Lance, Chris Churchill, Risa Ozeki, Ryuichi Suzuki, Yoko McSwain

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”AHAWI”製作チームです。
募金宜しくお願いします!
現在、アメリカのアーカンソー州で短編映画を作っています。 
寄付はこちらから→ https://ahawi.co/campaign/
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インスタグラム: https://www.instagram.com/ahawi.2021/
ウェブサイト: https://ahawi.co
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私達はアメリカのアーカンソー州コンウェイにあるUniversity of Central Arkansasの映画学部学生です。この州独自の伝統的なネイティブアメリカンの文化と現代の狩猟慣習との違いに焦点を置き、自然と人間の調和について探求する映画製作に取り組んでいます。 *公開は今年5月中旬です。 
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