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190210 重ね煮の味噌汁

重ね煮、というのをご存知でしょうか。読んで字のごとく重ねて煮る、ただそれだけ。
野菜の陰陽に則して数種類の野菜を重ねて、最後にお塩をぱらり。蓋を閉めたら弱火で30~40分蒸して出来上がり。
お野菜の水分だけで煮るので、使う鍋は蒸気が抜けないよう、穴が開いてなくて鋳物製の重たいものが向いているそう(材料によってはすこし水を足したりもするらしい)。
詳しいことはGoogle先生に聞けば沢山沢山出てきます。

さて、重ね煮に挑戦したのは今回が初めて。いやいや、どうせ野菜を蒸し煮にしただけでしょ、なんて軽く考えながら余っていた干しえのき、しめじ、椎茸、冷凍した傷みかけのトマト、白菜、じゃがいも、人参をバサバサとストウブ鍋に入れて最後にお塩。お塩はすこし前に頂いた岩塩を適当にパラパラ。弱火で蒸し煮にすること40分。
お鍋からグツグツ音が聞こえてきて、蒸気がふつふつ上がれば出来上がり。蓋をこっそり開けてみれば、あらいい香り。夫を呼んで、ふたりで重ね煮アロマを愉しみます。

重ね煮が出来上がったのは24時前のこと。なので今日はこれくらいにして寝ようかとふたりで寝室に向かったのですが、「火、消したよね?」とベッドに入るなり夫に聞かれます。わかるわかる、なんだか香りがここまで届いてる。けど、火は消したはずなんだよね、と答えると、まあ念のため見てくるね、と言ってくれました。数分後、「やっぱり火、消えてたわ」「わー、よかった。」なんて会話をしてその日は重ね煮の香りと共に眠りにつきました。

翌日、鍋の蓋を開けて中身をざっくり混ぜてみると昨日同様、甘い香りがふわり。
トマトのへたや椎茸の軸を取り除き、重ね煮の一部を小鍋に移します。水を注いで火にかけて、沸騰したら一旦火を消してお鍋の中が落ち着くのを待ちます。すこし待って味噌を溶いたら重ね煮のお味噌汁の出来上がり。トマトが入ってるし...とオリーブ油をたらして、黒胡椒をガリガリ挽いて食卓に並べました。

初めて食べる重ね煮のお味噌汁、はじめは本当においしいのかしら?と半信半疑だったのですが、ひとくち食べてびっくり。甘い。いつもならお味噌汁に必ず入れる煮干出汁や昆布出汁は全く必要ありません。夫は昨日の重ね煮とは知らずに「今日のお味噌汁おいしいね!」と食べて、おかわりしていました。

余った重ね煮は小分けして冷蔵庫に保存。これはまたひとつ、新しい野菜の食べ方を知ったぞ、ふふふ。なんたって楽チンなのが良い。

じつは、基本のかたちは材料3つ、しいたけ、たまねぎ、人参だけで作るそう。わたしは欲張って色々な野菜で作りましたが、こんなに美味しいのなら、2回目は基本に則ってやってみようかな。そんなことを考えながら、わたしもお味噌汁のおかわりをするのでした。

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