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かつて及川輝新をメシ堕ちさせた、とある男の話。

どうも、及川輝新です。
好きな食べ物は焼き餃子とイチゴのショートケーキです。
好きな酒のツマミはポテトサラダです。

私は食べることが好きだ。

よくSNSでは、
「ずっと作業してたらいつの間にか夜になってた!」とか、「朝からごはんを食べるのを忘れてた!」とか言っている方もいますが、スゲーって思います。
私は逆に、「メシの時間まで気を紛らわせるために作業に没頭する」タイプです。

私は食べることがとにかく好きだ。

そのルーツを辿れば、やはり父の影響が大きいように思います。

彼の正体は、いまだに謎に包まれています。
会うたびに“新たな設定”が明かされるので、2巻以降に思いつきで属性を盛ったキャラみたいな男です。

これまでに聞いた情報をざっくりまとめると、

元・弁護士志望のハーフ。趣味は料理と語学。成績優秀・頭脳明晰、なんでもそつなくこなすが、恋愛の機微には疎い。

うーん、ラノベのキャラ感がすごい。

勤め人時代は職を転々としていましたが、料理人として働いている期間が一番長かったように思います。
一例として、

・板前
・飲食系の商社
・ちゃんぽん屋
・ラーメン屋
・蕎麦屋
・スーパーの総菜担当
・居酒屋の仕込み

あたりでしょうか。
ラーメン屋時代は、店で残ったチャーシューの切れ端を持ち帰ってくれるのが神でした。

彼は食事に行くと、割りばしの袋に味の感想をメモして持ち帰ります。
彼は遠方に出かけると、地元のスーパーの動線を辿り、マーケティング分析をします。

また、彼は休日に家で料理をします。
ツマミを作って、昼から酒を飲みます。
山菜を摘んだり、魚を捌いたり、カレーのスパイスを調合したり。
夜は家族に料理を振る舞いました。きっと彼なりのコミュニケーションだったのでしょう。

幼い頃の私はそんな彼の背中をずっと見ていたので、将来は料理人になりたいとぼんやり思っていました。

結果的に私は物書きとなったわけですが、それでもやはり彼の影響は大きかったと言わざるを得ません。

そんな私のデビュー作、『俺の背徳メシをおねだりせずにいられない、お隣のトップアイドルさま』が2023年11月25日にMF文庫Jにて発売予定です。現在予約受付中です。
グルメとアイドルを掛け合わせたラブコメで、作中には様々な料理が登場します。

父にはラノベ作家としてデビューすることは伝えていますが、彼はサブカルチャーの類を一切たしなみません。
『鬼滅の刃』すら、かろうじてタイトルを耳にしたことがある程度でしょう。

今でこそYoutubeやバラエティ番組も多少見るようになりましたが、私が実家にいた頃はニュースと旅番組くらいしか見ないような男でした。落語やラジオは好きだったような。
無論、アイドルもラノベもまったく詳しくありません。

以前、私の受賞作、『偶像サマのメシ炊き係!(旧題)』の話をした時には、こんなLINEが来ました。

「賞の説明と輝新のキャラクターが結びつかないようですが・・・・」

小説を読まない彼にとっては、「小説=硬派なもの」というイメージが強いのでしょう。というより、彼は私をどのように認識しているのでしょうか。

2人で話していても話題が経済や政治ばかりなせいで、いまだにお互いの本質がよくわかっていません。いわば算数の問題に出てくる、“湖の外周を逆方向に歩いているA君とB君”のような間柄です。歩く速度の異なる彼らは、果たして何分後に合流できるでしょうか?

ラノベのラの字も知らない彼に私の作品を見せた時、一体どんなリアクションがあるのでしょうか。今から恐ろしくて楽しみで仕方がありません。

今度は私が、“新たな設定”で彼を困惑させてやろうと思います。

Perfect communication――

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