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知的生産の技術 梅棹忠夫

知的生産の技術: 定義

知的生産の技術」は1969年に出版された日本における知識から価値を創造するときの生産性を提案した著作で、のちの多くの知識産業の考え方に大きな影響を与えた。

梅棹氏は「情報産業」という用語を日本で初めて提唱した。本書のタイトルは、師とあおぐ湯川秀樹氏の「それはやはり技術の問題ではないか」というヒントからつけられたという。

2020年に生誕100年、出版50年、没後10年となり、著作自体も100刷となったことでTwitterでも話題になっている。

神々の復活」に登場するレオナルド・ダ・ヴィンチの手帳からヒントを得て「発見ノート」を子どもの頃から作るようになり、これがのちのモンゴル研究のフィールドワークのため「カードシステム」に発展した。

その後、研究者の間で大変に人気となり、ついに文具用品メーカーから「京大式カード」という名で発売されたとき、次のように言い放った。

文房具店の店さきで、 わたし のカードが製品として売られているのを発見した。その商品には、「京大型カード」という名がつけてあった。わたしは、いさぎよくパテントを京大にゆずることに決心した。Location 747:

現在のインターネットを介したデジタル化した情報が氾濫するなかでも、引き続き多くの示唆に富む実用的なアプローチを含んでいる。

特に、海外で急速に広まりつつあるデジタルな知識を管理活用するパーソナル・ナレッジマネジメントやナレッジを活用したプロジェクト管理の手法にもあるフレームワークをすでにこの頃に提案していた。

セカンドブレインとも、知識をカードに断片化する、外部の記憶と創造性の補完機能としてのカードシステム、知識の分類方法や整理の考え方など、共通点が多い。

デジタルトランスフォーメーションが急速に進む中、個人のデジタル知識管理のトランスフォーメーションを起こす方法論として、両者のアプローチは注目されている。

関連リンク: 

「知的生産の技術」とセカンドブレイン比較論

セカンド・ブレインとは?: 読書と知識管理にブレークスルーを起こす方法

参照リンク: 

ひらめきをのがさない! 梅棹忠夫、世界の歩き方

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