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仕事に活かす読書術: 読書は一冊のエバーノートにまとめなさい。

仕事に活かす読書術 今、デジタル・トランスフォーメーションが急速に進んでいます。読書ノートも例外ではありません。プロジェクト管理と同時に使える読書術とは?その方法を解説します。

クリエーターは読書が大好き

多くのクリエーターが集まるnoteには、とても多くの読書家がいます。

この記事を読んでいるあなたも、きっと本の虫と自認しているかもしれません。

これは、読書読書感想文読書日記読書メモ読書記録といったタグを使っている人の数が圧倒的に多いことからも分かります。

本の虫にとっての悩みの一番の問題は、本を読む時間が足りないと言うことです。(本の予算は、ひとまず置いておきます。)

そして、これにも関係するのですが、読書ノートなどで自分が読んだ本の記録や感想文を書く時間がない、書いてもそれを使うことができないというものがあります。

例えば、Kindleなどの電子書籍では、紙の本にアンダーラインや書き込みをするように、電子書籍にハイライトやメモを簡単に記録することができます。

電子書籍が世に出た当初は、一部の人たちだけが使っていました。今では、ほとんどの人がこの機能を知っているか、すでに使っています。

しかしほとんどの場合、本を読んだら読みっぱなしです。またハイライトをつけても、つけっぱなし、どうしたらうまく使えるか想像もつきません。


急速に進むデジタルトランスフォーメーション(DX)とデジタル読書

現在、世界に遅れまいという焦りからの政府の主導もあり、デジタル・トランスフォーメーション(DX)日本中の企業のデジタル化が進んでいます。

これまでの、パソコンと紙の書類の共存やレガシーと呼ばれる古いシステムが、一気に新しいクラウドのシステムに切り替わろうとしています。

以前から、これを一番経験してきたのが出版業界です。紙の新聞や雑誌、マンガや小説、実用書などの売り上げは過去20年間、右肩下がりです。

出版物の分類別売上推移をグラフ化してみる(最新)
2019/09/24 05:10 ↓ 出版物分類別売上(推計、億円)

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この一方で、マンガをはじめとする電子書籍は右肩上がり。(紙の出版物を完全に補うほどではありませんが)急成長しています。

雑誌も含めて市場規模3000億円超え…「電子書籍ビジネス調査報告書2019」発売 2019/07/23 12:51 ↓ 電子出版市場規模(確定分のみ、2014年度以降は電子書籍は機種別区分をせず一括、億円)

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すでに、大まかに言って売り上げベースで出版市場の2割を超え、もうすぐ3割になろうとしています。

これは、スマホでマンガを読んでいる人が急増しているのでも、はっきりと分かります。

では、デジタル化が進む中で、読書術、特に読書ノートはどうなっているのでしょう?


仕事に活かす読書術: 読書は一冊のエバーノートにまとめなさい。

音楽ではCDが、映像ではDVDがネット配信に切り替わったように、本もゆっくりとながら、デジタルへと向かっています。

私たちが情報を得るのは、インターネット登場前の新聞の朝刊やコンビニの雑誌などではなく、スマホやパソコンのデジタル化された方法です。

読む、考える、書く、の3つの作業は全てデジタルです。

電子書籍が出回り始めた頃、「紙の本でなければ、本ではない」という意見が幅をきかせていました。

今でも、年配の著名人は紙の本の読書を勧めています。

また、「読書ノート」についても紙のノートにまとめることを絶対的に必要だと言っています。

本当にそうでしょうか?

デジタルトランスフォーメーションやデジタル化が押し寄せる中、私たちはデジタル情報の洪水に溺れそうになっています。

そんな中、紙の本に三色ボールペンや余白に書き込みをする。それを紙のノートに書き出して、きれいな字で感想と一緒にまとめる。

雑誌やパンフレットは切り抜いて、ノートに貼り付ける。パソコンで書誌情報や読書記録を打ち込んで読書データベース化し、あとから検索できるようにする・・・。

じょうだんでしょ。

よく、日本の先端技術が世界の先進国から周回遅れ、とか2週遅れとか言われます。

もしかして、読書を紙のノートにまとめていたら、10周も20周も遅れてしまいませんか?

「ものぐさ」のためのスーパー読書術

今必要なのは、否応なく訪れているデジタル化の波に乗り、時間がない忙しいナレッジワーカーが使える読書術です。

これは、少なくとも次のような条件を満たしている必要があります。

1. 全ての読書の記録
読み終わると同時に(途中でも)読書の記録が自動的に完成している

2. 読書ログ
本を読んで得た知識を自動的に1カ所にまとめて、すぐにでも、あとからでも、簡単に見つけてプロジェクトや仕事に活用できる


しかし、ここで問題です。

これまでのクラウドのツールやサービスでは、次のような不便さを感じています。

1. 記録があとから見つからない
2. 実感がわかない(手書き、実物のノートブックと比較して)
2. 記憶に残らない
3. データ紛失のリスク
4. 使い勝手が悪い

では、使えるデジタル読書ノートとは、一体どんなものでしょう?

それは、次のような特徴がなければいけません。

1カ所に集中管理できること
・読書が終わったあとからでも、読んだ内容の理解を深めていくプロセスがあること。
・プロジェクト管理の中で、仕事のタスクに必要なリソースとしていつでも使えること。
インプットとアウトプットが同時に進むこと
成果(アウトプット)から逆残した読書(インプット)ができること
実証済みの方法であること


ここで、1つ、パーソナル・ナレッジマネジメント(PKM)という考え方と手法を紹介させてください。

これは、個人レベルのナレッジ(知識、経験、過去の成果物など)を、組織の一部としてではなく、個人のナレッジベースとして所有管理し、自分の創造的な活動に利用するという考え方です。

この方法で今、グローバルなナレッジワーカー(大学教授、コンサルタント、研究者、起業家、政府機関、大企業の従業員、執筆家など)に注目されているのがセカンドブレイン(Second Brain)という考え方です。

このSecond BrainというのはEvernoteという情報管理ツールのミッションでも有名になりました。

このEvernoteにまとめれば、読書ノートは先ほどの条件を全て満たしたものが自動的に作成されます。

1つの実例として、直前に投稿した以下の記事を参考にしてください。

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Evernote読書術: 超速でデジタル読書ノートを作り力強くアウトプットする方法


Building a Second Brain(BASB )とは?

これを具体的な方法論としてまとめたのが、Building a Second Brain(BASB )という手法です。これは、Evernoteの公式ブログでも紹介されています。

この方法論の特徴は、読書ノートなどの知識を管理するナレッジマネジメントとプロジェクト・マネジメントが1つになっていることです。

いくつか、代表的な手法は次の通りです。

PARA (プロジェクト、責任エリア、リソース、アーカイブ)知識を仕事の行動やプロセスの進行に合わせて管理する考え方。

段階的要約法(Progressive Summarization)
書籍、研究論文、ブログ記事など、一次情報から自分自身が重要である、関心が高い部分だけを抽出する。そして、それを必要に応じていくつかの段階で要約していく。

ジャストインタイム
代表的な手法やその他の手法で収集され要約された知識は、プロジェクトや責任エリアなどの分類で、仕事の進行状況に合わせて活用される。これにより、現在進行中の、あるいはあとから始まるプロジェクトでも、ジャストインタイムですぐに仕事に使える。

これらとデジタル読書術を組み合わせることで、本から得た知識は第二の脳の一部となります。そして、これを自分自身の第一の脳の創造性を発揮するために使うことができます。


今後の配信について

セカンドブレインは、仕事にナレッジを最大限に使うために生まれたパーソナル・ナレッジマネジメント(知識管理のシステム)です。

本から得られる知識は、この中でも重要な要素です。

今回は、それぞれの内容を詳しくは説明できませんでした。

このあとからの配信で、読書ノートを具体的に仕事に活用する具体例なども含め、解説を進めていきたいと思います。

ご期待ください。

関連リンク: 

セカンド・ブレインとは?: 読書と知識管理にブレークスルーを起こす方法

Evernote読書術: 超速でデジタル読書ノートを作り力強くアウトプットする方法

参照: 

出版物の分類別売上推移をグラフ化してみる(最新) 2019/09/24 05:10 ガベージニュース/JGNN|

雑誌も含めて市場規模3000億円超え…「電子書籍ビジネス調査報告書2019」発売 2019/07/23 12:51 ガベージニュース/JGNN|



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