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情報の主権/逢坂誠二 #7816

【24年5月26日 その6119『逢坂誠二の徒然日記』#7816】
午前4時の函館、空は既に明るく、雲が多めですが晴れの朝です。気温10度程度です。日中は雲が多くなりますが、雨にはならない見込みです。予想最高気温は18度程度です。昨朝、帰函し、函館、鹿部、函館、八雲と回って帰宅は22時過ぎとなりましたが、密度の濃い充実の1日となりました。

1)情報の主権
衛星インターネットが普及し始めています。

従来は、高度36,000kmの高軌道衛星が主流でした。1機の衛星で広い範囲をカバーすることができます。しかし高度が高いため遅延も大きくなるデメリットがありました。
(地球の半径が6千km程度、高軌道衛星はその6倍位の場所になります。)

最近は、高度550kmの低軌道の衛星がたくさん打ち上げられています。従来の衛星に比べ、圧倒的に低い高度のため、遅延が小さい、通信速度が速い、従来ほど強い電波でなくても通信可能などメリットが多々あります。特に空が開けてさえいれば、専用アンテナ(スターリンクの場合、約30センチ×約50センチ、4.5kg)だけで、地上設備がなくても利用できるのは大きな利点です。

しかし、高度が低いため一つの衛星でカバーできる範囲が狭くなります。そのためたくさんの衛星を打ち上げなければなりません。

この低軌道衛星インターネットで有名なのが、スペースX社が展開するスターリンクです。この会社のトップはあのイーロンマスク氏で、日本では2022年10月からサービスが開始されました。

スターリンク衛星は、ファルコン9ロケットで打ち上げられています。このロケットは、1回に60機(!!)の衛星を打ち上げることができ、1段目のロケット部分を回収し再利用できます。こうしたこともあり、1回の打ち上げコストは約74億円(JAXA資料)で、現在の日本の費用約100億円よりも割安です。昨年、このファルコン9は、100回近く打ち上げられました。

現在、スターリンク衛星は、すでに5,000機以上が打ち上げられ、将来的には4万2,000機の衛星を運用する計画だと、専門家の方から話を伺いました。詳細は分かりませんが、中国も同様の計画を進めているようです。

このスターリンク衛星は、今年1月の能登半島地震では、携帯基地局の停電などによる通信障害対策として、約700台が無償配布されました。地上設備不要の利便性が発揮されたようです。

今後、スターリンクのような衛星インターネットが地球上を席巻するかもしれません。

今日の本題は、ここからです。

現在、インターネットによる情報通信網は、私たちの生活ばかりではなく、国家の存立に不可欠な基盤です。この情報通信基盤がどうなるかによって国あり方が大きく左右されます。

現在の状況を見ると、この極めて重要な基盤を、アメリカの一つの民間企業が独占する可能性がゼロではないのです。私は、国家存立の一つの要素として、情報に関する決定権を国が握っていること(情報に関する主権)が必須だと考えています。しかし今は、日本がその主権を持ち得ない可能性が高いのです。将来の日本のことを思うと、これはゆゆしき事態です。この問題にも力を注ぎます。

さあ今日も、ブレずに曲げずに、確実に前進します。
===2024.5.26===
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