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北海道ツーリング日誌!試される大地に試されてきた

9月の後半に北海道に9泊10日でツーリングツアーに行ってきた。
(実際にバイクに乗車した日数は7泊8日)
「そのうちnoteに記事を書く」と言っておきながら、だいぶ執筆が遅くなったのは申し訳ない。

今回はその北海道ツアーの模様を、各日のスケジュールごとに紹介していこうと思う。
完全に文字起こしするとあまりにも時間がかかるし長文になるので、画像メインでの説明をご了承願いたい。

1日目 飛行機で北海道へ移動

昼ごろに東京都内の自宅を出発し、夕方ごろ新千歳空港に到着。
札幌のホテルへ荷物を置いた後、ちょっと札幌の街を散策。
札幌ビール園でビール飲み放題ジンギスカン食べ放題で5000円程度という破格に早速驚く。

札幌ビール園。一人客だろうと容赦なくビールとジンギスカンをかっ食らった。

2日目 バイクをレンタル→旭川

札幌のレンタルバイクショップへ行き、予約していたバイクをレンタル。
僕の誕生月が8月だということもあり、誕生日特典(誕生日から1か月くらい有効)で料金が20%オフに。
結構な金額使ったのでマジでありがてえ。
ライド初日は出発も遅くなったので旭川までの移動でストップ。

今回の相棒YAMAHA NMAXくん

3日目 宗谷岬到着→稚内宿泊

今回の目的地の一つであるライダーの聖地宗谷岬までの道のりは非常に険しかった。
宗谷丘陵は風車がたくさん建っているくらい風が強いのだが、台風が来ていたこともあり風が半端じゃなかった。
何度も風にあおられたし、対向車がデカいトラックだった時はコントみたいな量の跳ねた水をぶちまけられた。
心折れそうになりながら宗谷岬に到着すると、早々に冷えた体を温めに温泉に向かうのだった。

天気が良いと対岸にある樺太が見えるらしい。いろんな意味で残念。
もう一つのライダーの聖地、樺太食堂うにだけうに丼
うにだけじゃねーじゃんというツッコミは野暮というものだ。

4日目 旭川へ戻る

宗谷サンセットロードからオロロンライン(北海道のてっぺんの左側と思ってもらえれば)を下っていき、旭川へ戻ることに。
前日に引き続き飛んでもない雨で、今回のお楽しみコースの一つはある意味修業みたいなものになってしまった。
その後旭山動物園でアニマルたちを見学。
その後宿にバイクを留め、男山資料館で日本酒を満喫したのだった。

スマホのカメラが冷えで結露してしまい、途中写真撮影ができなくなるなど
ヒグマは一頭しかいないが飼育エリアは広く、「豪邸」と言われているらしい
男山資料館。閉店間際にも関わらず快く招き入れてくれて、じゃぶじゃぶ試飲させてくれた。

5日目 美瑛~富良野~十勝岳

やっと運が向いてきたのか台風一過で晴天に。
美瑛のパッチワークの丘や、富良野のファーム富田青い池の美しさは堪能できた。
宿泊はサウナーの聖地、白銀荘へ。
十勝岳に沈む夕日という雄大な景色を前にした外気浴でギンギンにととのうのだった。

美瑛のパッチワークの丘。
ここをドライブしてる時は天国ってこんなとこかなぁとすら思った。
ファーム富田。広大な敷地に花やハーブが敷き詰められている。
これで入場無料というのはさすがに気を遣うので、両親にお土産の香水を買った。
Macの壁紙で有名な青い池。
大雨のせいで濁っているとのことだったが、僕からすれば十分青く感じた。
十勝岳の望岳台。なんかもう北海道の自然はスケールが違いすぎて言葉が出ない。
白銀荘はドミトリーしかないがその分格安で宿泊できる。
しかし僕の楽〇モバイルはまったく電波が通じなかった。

6日目 三笠~夕張

十勝岳から苫小牧方面に向かう街は、かつて炭鉱が栄えたエリアでもある。
三笠はその地層から化石が発掘されることが多く、三笠市立博物館のアンモナイト展示量は日本一。
また三笠鉄道村では北海道初の鉄道の街として、SL時代の浪漫溢れる展示を楽しめる。
夕張市石炭博物館は広大な敷地で石炭について学べると同時に、市の財政破綻をネタにしていたところに商魂たくましさを感じた。
元炭鉱マンの方が実際に機械を動かして見せてくれたりもした。

アンモナイトの群れ。足を踏み入れた瞬間おぉと声が漏れてしまった。
SLだけでなく、かつて活躍していた電気駆動車も展示している
夕張市石炭博物館はエレベーターに乗るのも、「炭鉱へ出発」というストーリーだ

7日目 白老~登別~小樽

白老は走っている最中に社台ファームの生産場牧場が海沿いに見えて、ものすごく北海道を感じた。
まあこれまでも牛や馬や羊の放牧は散々見てきたが、やはりサラブレッドはカッコイイ。
前日に宿のオーナーからオススメされたウポポイという施設に行ったが、
広大な敷地、最新鋭の設備、貴重な展示物の数々、そしてアイヌ民謡の公演と想像していた10倍は素晴らしい施設で感動した。

そして登別クマ牧場でヒグマたちを見た後、登別の公衆浴場へ。
東北人の僕にとっては好みの硫黄マシマシな泉質だ。
お風呂上がりで4時過ぎくらいだったのだが、なぜか無謀にも山越えで小樽へ移動しようと思ってしまう。
そこから4時間ライドしてほうほうのていで小樽へ着いた時は、割れながらイカれてると思った。

ウポポイ(民族共生象徴空間)は2020年オープンの新しい施設。
アイヌ民族の歴史や文化から、民族共生とは何かを考えた。
北海道旅行の鉄板、クマ牧場。
どの子も人馴れしていて恐怖感は1ミリも感じなかった。
山越えも終盤に差し掛かった時に見えた小樽の夜景。
展望台から撮ったのだが、スマホのカメラでは十分に美しさを伝えられないのが悔しい。

8日目 余市~小樽で飲んだくれ

小樽の宿にバイクを停車し、この日は電車で余市へ移動。
日本ウイスキーの聖地、余市蒸留所へ行くためだ。
見学はできないものの、ミュージアムや試飲所、売店で大満足。
その後は余市ワイナリーへ行き、優雅に昼ワインを堪能。
小樽に戻った後も小樽ビール(蒸留所兼ビアホール)やバーで、ぶっつづけではないものの朝から数えて9時間くらい飲み歩きをしていた。アホ。

余市蒸留所の正門。カッコ良すぎて惚れ惚れしてしまう。
余市ワイナリーのカフェにて。
レストランは激混みで並ばないと入れなそうだった。
小樽ビール倉庫No.1にて。
イベントでジョッキをどれだけ持てるか大会とか、生ハムを狙った量切れるか大会とかしていた。

9日目 札幌へ帰る

楽しかったツーリングツアーも大詰め。
小樽から一時間半ほどで羊ヶ丘展望台へ行き、その後月に2日しかオープンしないというレアな施設北海道鉄道技術館へ移動。
午後くらいにバイクをショップに返却し、ツーリングは終了。
その後は元祖ラーメン横丁でラーメン食べて、スープカレー食べて、バー行って、〆に新ラーメン横丁でラーメン食べるのだった。
成人病不可避。

小樽を離れる前に食べたかったルタオのドゥーブルフロマージュ
紅茶は季節限定のオリジナルブレンドらしく、マロンの香りがした。
定番中の定番、羊ヶ丘展望台のクラーク博士像。
北海道鉄道技術記念館は鉄オタ垂涎の施設らしく、客層は家族連れか鉄オタの二極だった。
総走行距離約1400kmを共にしたNMAXくんは、もはや僕にとっての相棒だった。
別れに一抹の寂しさを感じずにはいられなかった。

10日目 さらば愛しの北海道

最終日は昼の飛行機に乗らなければならず、これといった観光もせず空港へ。
お土産売り場のレジが激混みで、まさかの飛行機の荷物預け入れ時間に間に合わなかったので、コンビニから郵送することに。トホホ。
ツーリング序盤の豪雨が嘘のような快晴で、もう少しいたかったという名残惜しさを胸に秘め、僕は飛び立ったのだった。

マジで帰りたくなかった。
リモートワークなので、仕事道具持ってきてたらこっちで仕事できたなとか考えてた。

感想

僕にとって初北海道だったのだが、旅の感想はこんな感じだ。

・メシが美味すぎる
 肉、魚、野菜、米、果物、牛乳、すべて美味すぎ。
 そしてそこから作られる料理、酒、乳製品、お菓子、もう反則モノ。
 全部上げていたらキリがないので、今回食事紹介はかなりカットした。
 またセイコーマートには何度命を救われたか分からない。
 この場を借りてお礼を言う。ありがとうセコマ。

・みんな親切
 基本的に商売人に相手してもらってるから親切なのは当たり前と
 思われるかもしれない。
 ただ僕は全国47都道府県巡ってきたので、商売人でも態度に差があるのを
 知っている。
 北海道の人たちは親切だが、親切の押し売りな感じがしない。
 基本ドライそうに見えて、こっちが困ってそうな時にはスマートに
 助けてくれる。

・デカすぎる
 とにかくすべてがデカい。
 ちょっと立ち寄ろうとした施設が数十キロ先とかザラ。
 そして道路がデカい割に車通りが少ないので自動車もガンガンとばす。
 運転マナーの悪い車はチラホラ見かけた。
 2000m級の山々がそびえたってるので山や川がデカいのはそうだが、
 道端のひまわりとかもいちいちデカい。

・動物天国
 シカに関しては道路はもちろん人んちの花壇の花食ってるとこすら見た。
 キツネは見かけなかったが、タヌキの亡骸は見かけた。
 クマ注意はちょくちょく張ってあるので、自然散策路的なところを通る
 時は若干神経すり減った。

・見所多すぎ
 観光地に限った話ではなく、道路、川、滝、山、海岸線、何気ない景色が
 本州とだいぶ違う。

 また明治時代の開拓の名残であるレンガ造りの建物や、
 炭鉱時代の施設跡や鉄道跡もあり、ノスタルジックな建物が多い。
 言っちゃなんだが、ボロさとか煤けた色あいとか廃墟感がたまらない。

・歴史が複雑
 明治以前は本州とまったく別の歴史を送ってきた地であるし、開拓時に
 先住民族は弾圧を受けた歴史もある。
 戦争でとったとられたした領土の人たちもいる。
 (たまたま訪れたバーのマスターが樺太出身で驚いた)
 本州から人や文化が移ってきてかなりの時間が経った今ではひとくくりに
 「どさんこ」みたいなアイデンティティが確立してはいる。
 ただ北海道が日本で占める位置は特異なものであり、その特異さの一角が
 北海道が辿ってきた歴史にあるのは間違いない。

僕は自家用のバイクを持っておらず、長距離のライド経験もない。
せいぜい片道100kmくらいだろう。
理由は「首都圏だと疲れるから」
有給とって平日にライドしても道路は混んでるし道は狭い。
飛び出してくる自転車や歩行者も多く気を張りっぱなし。
往路のことも考えたら、「この辺でやめとくか」でツーリングを切り上げることがほとんどだった。

その点北海道は、札幌のような都会を除けば非常に走りやすい。
そして景色も美しい。
だからこそ僕が一日で300kmとか走れたのだ。
僕は今回の北海道ツーリングを通して、本当の自由を味わえた気がする。

僕は今まで北海道に来たかったけれど、それを避けてきた。
なぜなら「北海道旅行はスペシャルじゃなければいけない」という、謎の自分ルールがあったからである。
それくらい無意識下で北海道という土地を神格化していた節がある。
今回は職場の理解もありまとまった休みがとれ、満を持して北海道旅行ができた。
長距離ライドへの不安や、台風の懸念もあったが、結果としては大満足の旅行になった。
最後に北海道出身のミュージシャン、玉置浩二さんのこの曲を紹介してこの記事を終わろうと思う。

北 海 道 最 高


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