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ことばと情景

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#ひらがな詩

流星

流星

まっくらなへやでほほをつたうなみだは、

ながれぼしのようにきらきらひかる。

こぼれたおもいはやみよにとける。

だれにもいえない、ひみつがにじむ。

あさがきたらきっとまた、

なにもなかったかのようにわらうのでしょう。

ぜんぶぜんぶ、

よるだけがしっているひめごと。

ほしだけがしっている

ほしだけがしっている

ことばにならないおもいは

そっとすくいとって

おほしさまにあずけてしまおう

そしたら ほら

よぞらにきらきらまたたくから

ゆめをみるよる

ゆめをみるよる

とおいきみにてをのばして、

ことばとじかんをわけあって、

いっしょにこえようとするよる。

いつか、からだもこころもきみのとなりで、

いっしょにすごすことができたなら。

そんなひをゆめみながら、

きょうもひとりでねむりにつく。

ほしにねがいを、つきにいのりを。

どうか、きみがみるゆめが、

やさしくてあたたかなものでありますように。