貧乏な彼にはしかし夢があった。ある日彼は大金を手に入れた。彼は夢を買ってみた。その手に掬うと夢は現実になった。ところが彼はたいそう落胆した。なにかがちがった。空っぽの手。見つめていた手に小さな光がともった。それは愛する人の温かな涙であった。やっとみつけた。さて彼は何をみつけたか。

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