明日から大学院生になるみなさんへ(研究の乗り切り方)
はじめに
久しぶりの記事は研究に関することです。
今日は3月31日、明日から新年度が始まります。
ということはすっかり忘れていました。
転勤もなく、今日も普通に大学のゼミがあったからです。
先生から
「明日から2番目の子が学童行き始めるんだよ~」
と聞いて思い出しました。
私の記事を初めて読む方は知らないかもしれませんが、
社会人学生しています。(参考記事)
私は学部で建築を学び、
修士で経済学を学び、
博士で都市計画を学んでいます。
そう、いつも初心者みたい。
そして、社会人10年もやって、家庭ももって、
研究への姿勢って変わります。
自分を見て思うことではなく、
現役の学生さんを見てて思うのです。
研究に行き詰まったり、
締め切りが迫ったり、
なんだか先生から怒られたり、
「大丈夫、そんなことじゃ死なないから」
と言って励ましています。
「社会に出たらもっと厳しいよ~」とか
「学業に専念できるんだからいいじゃない」とか
思ったことはないです…
私の周りにいる現役学生さんは
社会に出ても十分生きていける常識や礼儀を備えていて、
学業以外に逃げる理由も持たずに頑張っていて、
尊敬しかないからです。
0歳児を抱っこしてプレゼンに臨んだり、
専門分野に対する基本的な知識が全くなかったり、
そもそもズボラな性格なのに、
「どうしてそんなに堂々と学校来れるんですか?」
と思われているはず。
修士までは悩まず進めても、博士となると不安もたくさんあるでしょう。
特に社会人学生になろうとか、家庭と両立しようとか。
(逆に現役学生の方が就職の不安など大きいかも…?)
進学を迷っている方、どうにかなります。
進学して、明日からの学校生活、研究生活に不安を抱いてる方も。
どうやって乗り切っているか、書き出してみたいと思います。
(※もちろん学校、研究室、先生との相性、学生さんの様子などにより
実践できないこともあると思います。)
(1)わからないことは正直に伝える
知ったかぶりをして良いことは研究ではほとんどなく…
「後で調べればいいや」と思いがちですが、
それ以降の内容がどんどんわからなくなるので、
「知りません」「わかりません」は恥ずかしがらず伝えます。
「調べておいてね」ということが大半ですが、
その場で教えていただけたり、
読んでおくべき書籍を教えていただけて助けられています。
(2)言い訳を考えずに素直になる
せっかくご指導いただけるゼミに、準備が間に合わない…
ということはしょっちゅうあります。
仕事や育児、自分や家族の体調不良など理由はあります。
私は「できませんでした」の一点張りです。
(強気という意味ではなく、もちろん申し訳ない気持ちです。)
何か理由があっても、準備できていない事実は変わらないので…
時間がとれなかっただけなら良いのですが、
どこかで壁にぶつかってるときは、それを伝えます。
(3)自分のキャラクターを偽らない
私は明るい性格で、ズボラです。
人の立場に関係なく発言するので、失礼なことをしがちです。
でも、真面目できっちりしているという仮面をかぶって
ポイントを稼ぎに行きません。なぜなら…
息をしてるだけで化けの皮が剥がれる気がするから!!
先生や研究室のメンバーとは人間同士なので相性にも左右されます。
それを事前に見抜くなんて難しいです。
(本当に困ったことがあったら然るべき窓口へご相談を!)
「大御所の先生」や「現役学生さんより歳が近い先生」など
いろいろな方にお世話になっていますが、
・興味がある、興味がない
・自身がある、自信がない
・面白い、楽しい
・つらい、苦しい
・難しい、わかりにくい
・もう少し時間をかけたい
・できる、できない
・やりたい、やりたいと思えない
など言葉にして伝えています。
何より、健康状態がいつもと違えば必ず伝えています。
(修士の時は入院・手術をし、博士の時は妊娠・出産しました。)
研究に関係ない雑談を先生からしてくれると嬉しいです。
(4)自信も謙虚さも持つ
このバランスに悩まされています。
自分の知識や経験を過信しては進歩がないというのは
もちろん理解しています。
そもそも専門知識と研究実績をほとんど持たないまま飛び込んで
自信なんてないです。(体力と前向きさだけです。)
自分の研究の意義や社会の役に立つかどうかなど
自信が持てなくなることは多々あります。
とはいえ発表の場では自信を持つ必要があります。
(胸張ってプレゼンしてる人ほんとかっこいい。)
研究内容に耳を傾けてくれる人に対して、
不安な気持ちを抱かせない程度の自信は持っていたい。
(自信のない診察って不安ですよね。)
自信もって説明できるように準備して臨まないと、
玉砕することが多いです。
そして、自信を持っていても玉砕することは多いです。
(5)感謝の気持ちを忘れない
↑これは一般的には「傲慢にならない」「当たり前と思わない」などと
いう意味でつかわれがちな言葉です。
・やることがたくさんある
・内容が難しくて理解できない
・なんかわからないけど先生に怒られた
(↑機嫌の良し悪しも見分けられるようになります。)
・やりたいことを反対する
・なかなか前に進ませてくれない
といったことも、すべて自分のためだと思えた方が、
研究に前向きになれます。
(それが実績のためや大した愛がなくても…)
勝手に愛を感じて、「ありがとう」と思っておく。
もはや自分に魔法かけている感じで、
「この人スピリチュアル系?」って画面を閉じてしまいそうですが、
目指す学位が上がるほどしんどくなるので、
困難に立ち向かうにはこれぐらいの前向きさは必要です。
「ありがとうございます」は積極的に伝える!
謝罪の言葉より感謝の気持ちをたくさん口にした方が、
なんとなく印象良さそう…
でも本当に何でも「ありがとう」なんです。
お時間とってくださって、資料読んでいただいて、
どこを直すべきか考えてくださって、…キリがないですが、
はじめとおわりは「ありがとう」で。
【おまけ】先生からの助言
いつもたくさんのありがたい言葉をいただきます。
自分への備忘録として箇条書きにしています。
・指摘はありがたいこと
・相手が先生であっても研究者として対等に議論して、ひるまないで
・自分が研究している内容は誰よりも詳しくなって
・苦労した論文には愛情が湧く
・質問が出たら興味を持ってもらった証拠
(質問が出ないときの方が切ない)
・研究を楽しまないと、この先続かない
・もっと勉強して(定期的脳内再生)
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