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星の子駆ける、こどもの日 |エッセイ


2ヶ月ほど前のことなのだが、わかなから
「星の子のタトゥーを入れたいからデザインを考えてくれ」
と依頼があった。

私はニートだったこともあり、二つ返事で了承した。
帰宅後、いざ取り掛かろう!というところで
自分が星の子を知らない事に気がついた。

星の子について調べてみると、
ハウルの動く城に登場するとのこと。

もちろん、ハウルの動く城は見たことがあるのだが、そんなもんが登場した記憶がない。
ジブリに興味がないせいか、星の子の知識は欠落していた。

アレはなんなのか。
妖精?概念?生命?
ちゃんと分からなくてはデザイン出来ぬ。
なんの実績もないが、美大卒業のプライドを掲げ、Google検索を決行した。

しかし「怖い」「呪文」「かごめかごめ」「死」
という不吉な単語がチラチラと見受けられただけで有益な情報は得られなかった。
今の時代、Google先生に聞いてみても分からないこともあるのか。

わかなはなぜ、星の子のタトゥーが入れたいのかという謎も深まった。
これはもう、自分でハウルを真面目に鑑賞し、
学ぶしかない。

と思いつつも、ジブリが好きなわけでもなく、
他に見たいものもあるので、
どんどん後回しになってしまう。

わかなからは連日、
「まだ?」「やる気ある?」「諦めた?」
と催促の連絡が来ていたが、
やる気だけはあるので
やるから待って!!!!!と言い続けた。

そのままわかなからの催促はなくなり、
私も星の子を忘れていった。
そんな頃、5月5日こどもの日にタトゥーの予約をした、と一報が届いた。
足の甲に星の子を入れるらしい。

その連絡で星の子を思い出した私は、
自分の無責任さに反省するとともに、
海外から来日してくるタトゥーアーティストにコンタクトを取り、デザイン案まで打ち合わせしているわかなの行動力に関心していた。

そして、こどもの日にわかなの足の甲に星の子が駆け巡るのか…と正体も分からぬ星の子に思いを馳せた。

無事、施術を終えたわかなちゃん曰く
彫り中も、終わった後も、とてつもなく痛いらしかった。
もう一生やらないと断言もしていた。
足の甲なんて皮膚の薄いところに彫るんだから
そりゃあ痛いだろうよ。

私もナルニアの王、アスランでも彫みたいものである。
でもカーラデルヴィーニュの指みたいになるの
嫌だしなァ…

わかなのタトゥーも無事入ったことだが、
星の子の謎は残ったままだ。
誰に聞いても、
「ハウルに出てくるやつでしょ?星の子は星の子だよ」
という答えしか得られない。

星の子は一体なんなのか。
映画で、何分何秒で登場するのか。
今年中には動いてる姿を確認したいものだ。

わかなさんのお言葉↓


おしみ
1998年3月生まれ、AB型
甘いものは、しょっぱいものを美味しく食べるために食べます。
極楽に生きたい!

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