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紀行レポ中国 〜広州②〜

こんにちは、小原Q弥と申します。小説の合間に紀行文を書いています。合間というほど書いてないんですが。このたび、なが〜い中国旅行をしまして、その顛末を徒然なるままに日暮らしモニタに向かいてそこはかとなくタイプしている次第でございます。前回のnoteでは、中国は広州の空港に降り立ったところまで、すなわち筆者の14日にわたる旅の0.5日目までが記されることと相成りました。全然進んでないじゃん!!!!むしろ日本での手続きとかの話のほうが長かったじゃん。亀の歩みであることをみなさまに詫びつつ、なるべく脱線しないよう心がけることにする。お読みいただいている諸兄にあっては、気を落とさず気長に気丈にお読みいただけたら幸いである。

この記事からお読みいただいているみなさまへ…この記事は、私の中国旅行の顛末を綴った紀行文である。故あって2週間も滞在することになった中国で、その世界をお腹いっぱい浴びてきた。この連載では、私の行程とともに、そのそれぞれに関連するトピックを深掘りしてコラム的に混ぜて展開している。まえがきと中国到着時の顛末については前回のnoteをお読みください。

中国のベッドタウン「城中村」

さて、本文に入るとしよう。今回の私の旅のエントリーポイントは、広東省は広州市の白雲空港であった。広州市内で3日ほど過ごして、中国北部にある友人の故郷へと向かう予定だ。そこで友人の結婚式に参加し、広州に戻ってきて再度の観光、というルートを考えている。さて、意気揚々と空港を出た私は現地のやたらめったら安いタクシーに乗り込み、最初のチェックポイントに向かった。この旅で最初にやっかいになるのは、広州に住んでいる現地の友人である。友人宅は空港からタクシーで小一時間ほど南下したところにあるベッドタウンで、そこは広州都市部からは少し離れた郊外のような地域である。見慣れない右車線に感動したり、ノーモーションでの抜かし割り込みなんでもありのチャイナドライブに絶叫したりしているうちに、友人宅の近くまでたどり着くことができた。へろへろ。

友人宅の近くに着き、おずおずとタクシーを降りたその刹那、私は肝をバキバキに冷やすことになった。人生で感じたことのない特異な熱気が、沈むように溶けてゆくように私の肌にまとわりついてきたのだ。さすがは南方地域、めちゃくちゃ暑い!湿度も相当高く、特に激しく動いてないのに肌がどんどんべたついてくる。スコールも来たし。さらに最悪だったのが、空気中に含まれる排ガスの影響である。広州は言ってしまえばドデカい工業地域であるため、各地の工場から排ガスが大量に排出されている、という状況である。それはその量ゆえに、人体や環境にかなり目に見える形で害を及ぼしてくるのだ。なかでも一番困ったのが衣類で、この排ガスを含んだ湿気と汗が混じったものは、それを吸った衣類を茶色く変色させてしまう。筆者のお気に入りだった帽子の汚れは、今もなおどれだけ洗おうとも落ちてはくれない。ほんとうにかなしい。訪れた時期が時期だったかもしれないが、気候的な不快感についてはかつて訪れたインドやタイの暑さのほうがもう少しましだったように思う。

友人宅近くのストリート。各種商店と無断駐車の車がならぶ

ところでこの友人宅のある地域、都市部から離れたベッドタウンと言いつつそれ自体がかなり大きな一つの小都市となっている。住宅街というにはなんでも大きく、やたら栄えているしひらけている。この実に不思議なベッドタウンは「城中村(cheng zhong cun、じょうちゅうそん)」と呼ばれ、都市部の周辺に点在している。長い街道を挟んでレストランを含む大小さまざまの商店が立ち並んでいる様子は、同じく南国地域であるタイのカオサン通りを彷彿とさせる。

むか〜し行ったタイのカオサン通り。なつかし〜〜

この城中村の正体だが、それは「政府によって開発対象の地域に指定されているが、まだ開発がそこまで進んでいない地域」である。現在、中国の多くの農村地域が政府主導の開発の対象となっており、漸進的に都市化が進んでいる。これまで開発指定を受けた地域は、ビルが建ったり工場が誘致されたりといった形で、今日までゆっくりと発展し都市となってきた。しかし、中国は国土自体が非常に広いため、その都市化のスピードは早くない。開発区を設けたはいいが、その極端な広さが災いし、こっちはやたらマンションが建っているが、こっちは背の低いアパートと森林地帯ばっかり、みたいな感じで中途半端な状態になっていたりする。また、既存の都市部からの距離が遠いため開発の管理が行き届かず、違法建築物が乱立していたり(ここ高さ制限あるけどおもっきりデカいビル建てちゃえ〜みたいな)といったおちゃめな側面があったりもする(最近はかなり規制されたらしいが)。そんなドタバタのるつぼなカオスの中のコスモスな楽しい居住区こそが、城中村と呼ばれる地域なのである。

うらぶれているね

この中国っぽい大雑把さと中国っぽいたくましさの落とし子のような城中村だが、これだけの人が集まり、そして栄えるにはやはり理由がある。その理由はずばり家賃やご飯の安さである。この城中村に住む人々は基本的に中流以下の人々で、昼間は都市中心部に働きに出かけ、夜は戻ってきて家族や友人と過ごす。私の友人もそのようなタイプで、朝は地下鉄に乗って都市部の会社まで小一時間かけて行き、夜には帰ってきてプライベートを楽しむ、という生活だ。なんか埼玉みたいだね(断じて悪口ではない)。ちなみに埼玉のMOVIXでは今だに『翔んで埼玉2』が上映されている。しかし、家賃が安いだけあってアパートの設備は若干アレである。1L月2万円の友人宅は驚愕の和式ユニットバスだった。浴びたシャワーの水は汲み取り式の便器に垂れ流れていく。パイプから漏れた水を貯めておき、トイレを流すときに使う。最初はマジでどうしようかと思った。

城中村の賑やかさは、この地域の楽しさそのものである。お店はなんでもあるし、人口はとても多い。どこもかしこも賑やかでまるで不夜城のようだ。歩道がとても広いため、大通りに面するレストランはたくさんの椅子とテーブルを外に出して客を迎えている。筆者がここに着いたのは木曜日だったにもかかわらず、日が落ちるとどこもかしこも華金か?と思うぐらいの人数が外で飲み会を開いていた。ネオンサインの看板が煌々と夜を照らし、広東の食が労働者たちを労うのだ。ワクワク〜。

広州のとある城中村のレストラン。木曜の深夜2時なのにこの賑わいだ

少しばかり街を散策し、日が暮れそうなところで友人宅へ。お腹もかなりすいている。いざ中国の最初の晩餐!友人は買い物に出かけた後、とある料理をふるまってくれた。


ザリガニの辛味炒め


次回、小原Q弥死す!デュエルスタンバイ!

対決!ザリガニ

中国ではザリガニを食べる。ほんとうにごく普通の料理として食べられている。ザリガニは中国語では「小龙虾(xiao long xia)」で、その字のとおり彼らにとっては「ちょっと小さいエビ」ぐらいの認識である。大丈夫?どしたん?話聞こか?…これにはちゃんとわけがある。中国のザリガニは一般に日本でイメージされるような、ドブ川でスルメで釣り上げられるあのくっさいザリちゃんなのではない。なんと中国では、ザリちゃんは普通に食用として養殖されているのだ。そのため彼らは「まず食えるのか?」という残念な問題があるワイルドな日本産の子たちとは異なり、それなりに綺麗な水で育ち、そして人間様の胃袋の中に収まってきたのである。今回友人がふるまってくれたのは、このザリガニを火鍋の素で炒めたものである。火鍋の素は中国国内の様々なメーカーから出ており、その味は千差万別である。基本辛いけど…。火鍋の素と言いつつ鍋料理だけでなく炒め物全般の味付けに使えるので、どこの家庭にも必ずストックがある。大きな鉄鍋でザリガニと火鍋の素を絡め、一気に炒め上げて皿に盛る。アツアツカラカラの現地料理が完成した格好だ。こわ…いや、辛味の効いたとってもいい香りがする。空腹も手伝って食欲がそそられる…でもザリちゃんだし…Let's eat!私はおそるおそるその小さいザリちゃんの1匹をもらい、殻をむき、口に放り込んでみた。





え???????????????????????????????????????

うま




うまいんです。味は少し落ちるが、食感に関しては普通のエビと遜色ない。ぷりぷりとした小粒な身と火鍋の辛さが相まって最高のマリアージュを醸し出している。イメージと全然違った。おやつみたいにどんどん食べられてしまう。つけ合わせのフルーツ(広東省ではおやつにフルーツは一般的なのだ)もとても美味しい。上陸後初の料理でつまづくことにならなくてほんとうによかった。ところが、そうしてしばらく食べていると…なんか頬がわずかに腫れてきた。え、急に太った?そんなことある?なんなら内頬を噛みそうで怖いレベルだ。この不思議な症状はなんなのか?…曰く、これは油っぽいものを大量に食べたときに起こる特有の症状で「熱気」というものだそうだ。

「熱気」と「寒気」:中国の食医学

今後とも折に触れてその内訳を書いていくが、中国滞在中は本当に色々なものを食べた。日本ではほぼ味わうことのできない本場の味、この安さでこの美味しさ!?な現地の味、現地の人もギブアップ(もちろん私もギブアップ)な激辛な味など、お腹いっぱい食べ尽くした。多谢款待(ごちそうさん)。しかし、辛いもの、火を通したもの、脂っこいものを食べていると普通に体の調子が悪くなってくる。一日中お腹が重たいし、あげく腫れ物ができたりもする。保存という観点から香辛料や火を通した料理が大きな発達を見せた中華世界においては、食による体の変調については古くからの課題だったようだ。そういうわけで中国では、食の研究が大変発達している。その成果は日本人にもなじみぶかいだろう、漢方薬の製造法などを含めた中国の医学体系、すなわち「中医(zhong yi、ちゅうい)」として知られている。中医においては、どのような食べ物がどのような性質を持っているか、それらの食べ物が体に引き起こす悪い影響はどのように和らげることができるか、という知識が今日に至るまで連綿とまとめられ続けている。

城中村で最初に食べたお昼ご飯。自分で好きな料理の皿を取っていくスタイル。
このボリュームで1000円しません!

この中医においては、油が多く火が通っているような食べ物は「熱のあるもの」と定義される。この「熱のあるもの」を食べることによって体に生じる気のことを「热气(re qi、ねっき)」と呼ぶ。この熱気が体に溜まりすぎると内頬や喉の爛れ、口内炎、吹き出物といった、脂っこいものを多く食べたときに似た症状が出てくる。一方、この症状を和らげるのが熱気と対極の概念である「寒气(han qi、かんき)」を持つ食べ物で、たとえば梨やゴーヤなどがそれにあたる。また、現地で市販されているソフトドリンクの「王老吉(wang lao ji、おうろうじ)」というお茶や、菊の花を煎じて飲む「菊花茶(jiu hua cha、きっかちゃ)」も、熱気を取り除く薬効成分を含んでいる。熱気の強い食べ物をとったときはこれらの寒気を持つ食べ物をあわせてとることで、熱気を体外に押し出すのだ。しかし、この寒気を持つ食べ物をとりすぎてもよくない。今度は体の内側に寒気が溜まりすぎ、肌寒さや下痢といった、体を冷やしたとき特有の症状が出始めてしまう。そうした場合にはまた熱気を持った食べ物をとり、寒気の症状を和らげる。中国の先人たちはこのようにして、体内の熱気と寒気のバランスをとるように工夫して食事をしてきたのだ。

1.5L サイズの王老吉。東京・新大久保の物産店にて。
意味は「王(ワン)じいさんの薬草茶」。それってステラおb

しかし、このような症状の移り変わりは、ふだん日本食を口にしている我々にはほとんどなじみがないだろう。ご飯を食べて体の芯に特別な熱さや寒さを感じたことなど、ほとんどの人はないはずだ。中国において、なぜこのような食によって強く影響される体の変調が起き、中医という考え方が発達し、そしてその食文化が彫琢されていったのか。それはひとえに中国の料理が基本的に、およそ代表的な日本食よりもはるかに強い熱気や寒気を持っているからである。概ねイメージどおりであろうが、中国料理には油ものや辛いもの、強く熱したものが多い。そのため、一度の食事であってもそれらの料理の体への影響は日本食を食べたときよりも色濃く表れてくるのだ。筆者は日本に戻ってからもしばしば都内にある中国系の物産店に赴き、かつて彼の国で食べた品々を漁っているが、手に入る食べ物は基本的に辛く、味付けが濃く、そして油も多い。しばらく食べていると、妙に頬が腫れぼったくなってくる。その膨れた箇所を噛んでしまい、炎症ができたりもする。私はこれを抑えるために(といっても半信半疑だったが…)寒気を持つ食べ物であるゴーヤの炒め物を作り、あわせて食べてみた。すると不思議なことが起こった。なんと、体の芯がスッと冷たくなったのだ。まだ暑さが残る時節であったが、手足に関しては肌寒さまで感じられた。そして、それまで体のうちにあった脂っこさに似たカタマリのようなものが、下半身のほうにぐっと押し出される感覚を確かに覚えた。およそ日本食では感じえない不可思議な食のバランスを、この体をもって知ることとなったのだ。実話です。

もとは王老吉と同じものだった「加多宝(ジアドゥオバオ)」。味もいっしょ。
擦った揉んだあって製造会社が2つに分裂し、そのまま別ブランドとして販売。そんなのあり?

ところで、日本の食文化にもわずかながらに中医の痕跡を見ることができる。中医でも有名なその食べ物は、日本においてはよく知られたことわざとして教訓めいた警告となっている。そう、「秋茄子は嫁に食わすな」でおなじみ、ナスである。ナスは寒気を持つ食べ物に分類される。ことわざの本意は、ナスの食べすぎは体を冷やしてしまい、特に女性にとっては体温の降下は健康を損なうおそれがあるため食べさせてはいけない、というものである。みなさんもぜひ、ご飯を食べるときは熱気と寒気を意識して献立を考えてみてほしい。

対決!ネチコヤン

友人の猫に噛まれました。

友人は猫を3匹飼っている。ありがとう。友人宅に滞在している間は、ずっと彼らと戯れさせていただいた。しかし、猫大好き人間である私はテンションが上がりすぎたため、うち1匹についちょっかいをかけすぎてしまった。そのネチコヤン様は怯えるように私の手に飛びつき、その小さくも獰猛な牙を私の左手に突き立てた。というわけで




病院へ急げ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!ワクチン接種だ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!




なぜならば、狂犬病の心配があるからである。狂犬病とはおもに犬や猫から感染する致死性のウイルスであり、発症したが最後、その死亡率は100%である。中国では日本とは異なり、狂犬病が根絶されていない。というか日本が世界でも稀な狂犬病根絶国なのである。狂犬病非根絶国で万が一咬傷ができてしまった場合はすぐに大量の水で洗い流し、近くの病院で暴露後ワクチンを接種しなければならない。というかまずそういう国に渡航するなら事前に自国内で予防接種をしておくべきである。しとけボケ。友人の猫ちゃんたちはもちろんワクチン接種済みのため感染リスクは非常に低い。が、それでも万が一、ということがある。狂犬病暴露後ワクチンは一般に3日、5日…と日を空けながら計5回程度の接種が必要である。私の滞在期間は2週間である。期間中は北へ南へ移動するため、都度移動先でワクチンのある病院を探さなくてはならない。正しい日数間隔で接種ができる保証もない。というわけで、この旅は友人の結婚式を目指す旅というだけでなく、ワクチン接種をしまくる旅とも相成ってしまったというわけである。とほほ…。

友人は大焦り。いや悪いのは私です、ご迷惑をおかけしました…。中国では狂犬病リスクが高いため、ワクチンを常備している病院は多い。さしあたり診察を受けなければということで、友人宅から一番近くにある病院を目指すべく、夜の街に繰り出した。ワクワク〜〜。ワクワクしてんじゃねえよ

中国はとにかくデカい。国土がデカすぎる。谢谢茄子(xie xie qie zi)。ちょっとした用事でも徒歩だとかなりキツかったりする。それゆえ、手軽に使える交通手段は非常に充実している。その交通手段のうちの一つがレンタルの電動バイクである。そういえば道中あちこちにバイクが乗り捨ててあるなと思ったら、どこでも使えてどこででも乗り捨てられるたぐいのものだったのだ。バイクの車体にはQRコードが書いてあり、決済系のアプリで読み込んで使用料を払い、ロックを外して使う(もちろん大した金額ではない)。ロック解除に使用する決済アプリには身分証番号が登録されている必要があるので、私が使うバイクのロック解除は友人にお願いした。…こういうのを防止するために身分証と紐づかせてあるというわけではなく?まあいいや。私はバイクにまたがり、おそるおそるアクセルを回した。私は正直超怖かった。日本でも原付すら乗ったことないのに、知らない国の、ましてや右車線で走れるのか…?しかし背に腹はかえられない。一番近くの病院でも、歩いて行くには遠すぎる。前後をこれでもかと確認し、ゆっくりとスピードを出していく。友人の先導を頼りに、車とバイクの流れに合わせる。道幅の関係でそんなにスピードは出せないので、比較的安心して乗っていけた。しばらくするとバイクの操作も安定した。

レンタルバイク。乗り捨て自由でどこにでも置いてある。
電子決済でサクッと乗れる。たのしい。ハッキリ言ってL⚪︎⚪︎Pより危険。

周りを見渡す余裕ができた頃、暖かな気づきがあった。自分は今、この国の流れに乗っている。ごった返す不夜城の大通り。行き交う人々。背後に飛んでゆく鮮やかなネオンサインと料理屋の食材たち。吹き抜ける湿った夜の風。雑踏をひらく車のクラクション。慣れてなくて車道ど真ん中を爆走しちゃってる俺に対するガチのクラクション。マジでキレてる感じのクラクション。みんなと合わせて走るこのバイクのスピードは、この国の人々が生み出す流れそのものだ。旅とはシンクロの物語だ。彼らとともにひとつ道なりに単車を駆るひとときに、この国にゆったりと溶け込んでゆく自分を強く感じた。狂犬病の心配がある中で不謹慎すぎるが、城中村のストリートをバイクで駆け抜けたこのひとときこそが、私にとって、この旅の中で最もエモーショナルな瞬間だった。

こういうとこ走る

最強!中国の医療体制

えっちらおっちら運転し、やっとこさ近くの病院についた。時刻はすでに夜の10時を回っていた。病院の隣には小さい公園があり、若者たちがストリートバドミントンで賑わいを見せていた。周辺の商店の明かりはとても強く、夜でも球技が全然困らないレベルだ。なんなら向かいにキャバクラとかあるし…。中国では公園に卓球やバドミントンやバスケの簡易コートがよく設置されており、どこでもみんなでスポーツができるのだ。俺も参加していい?ねえ俺も参加していい?いいわけがなかった。閑話休題…診察、こんなに遅くに大丈夫なの?救急外来?何を隠そう、中国の病院はどこも基本的に常時24時間体制なのである。中国の医療体制は、政府の主導もあって非常に充実している。治療費も安く、サービスも(まあ病院によるけど)悪くない。後で詳しく書くが、最終的に筆者がワクチン接種をしてもらえたのはなんと夜中の2時を回ったころだった。開業医が殿様商売やってるような日本じゃ絶対ありえない。

とりあえず受付へ。こういう手続きは中国語だと本当にわからないので、友人に丸投げさせてもらった。マジでごめんなさい。お医者さんに傷跡を見せ、簡単に問診票を書いた。そののち、お医者さんは言った。

「ここにはワクチンないんです」

次回、小原Q弥死す!デュエルスタンバイ!

不想去死(死にたくないよ)〜〜〜〜!!!!

まだつづく

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