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不登校息子の「勉強」はどうなっているのか?

不登校をしていると
「勉強はどうしているの?」とか
「学校には戻れそう?」と聞かれることがある

質問をする側も とくに悪気はなく
「不登校の子がどうやって 勉強をしているのか?」というのは
至って ごく普通の疑問だと思う

なので わが家の小4長男が
「勉強」をどうしているかについて 書いていこうと思う

家で「勉強」をしているのか?

自慢ではないが わが家の長男は
「学習指導要領」に乗っ取った勉強は これと言ってなにもさせていない

学校から配られた教科書は 一切開かず新品のままだし
たまに持ち帰ってくるプリント類も 
目に触れないところに置くか その都度処分している程である

小学3年生の夏休みまでしか 学校の勉強をしてこなかったので
学校での学習は 基本的にそこで止まっている

【習熟度はどのくらい?】

・九九のマスターは、半分くらい
・時計の理解力は、半分くらい
・本や漫画を読むので、困らない程度には字を読める
・勉強といった勉強もしないので、字は書かない

「勉強」をしている子もいる

もちろん 勉強が嫌いではなく むしろ勉強は好きで
不登校を続けながらも 教科書やドリルに沿った勉強をしたり
塾や家庭教師や親と一緒に学んでいるお子さんも たくさんおられるのだと思う

自分の勉強スタイルが身についてから 不登校になったかどうかや
お子さんの性格・特性、不登校の要因や心身の回復不具合で
いわゆる「勉強」をする子もいれば しない子もいると思う

いわゆる「勉強」が嫌いになった理由

学校での勉強を経験したことで
長男はいわゆる「勉強」が嫌いになってしまったような気がしている

学校でも退屈な勉強をした後に 
ゆっくり過ごしたいはずの家庭でも 修行のような大量の宿題を
母である私と一緒に 1時間ほど掛けて頑張ってこなしていた

「これじゃあ、勉強が嫌いになって当然だわ・・・」と思っていたが 
当時は 宿題や学校に行くことを 受け入れるしかなく
親子共々 学校のやり方に無理に合わせていた

「普通級」での勉強は辛かった

長男は 普通級に通っていたので
一人一人に合わせた 教え方だったわけではなかった

長男は 要領がよい方ではなく 
いつもみんな後ろを追いかけるようだった
そして 書字障害のある息子は 漢字テストは0~10点 
字が書けないのに やり直しをさせられたり
そんな様子をクラスメイトから からかわるという日々の繰り返しだった

そんな環境では 自信ややる気が 育つわけはなく 
すっかり勉強に「苦手意識」と「嫌悪感」を持ってしまったようである

子どもは元来「学び」が好きなはず

だが、長男は決して「学び」が嫌いなわけではない
自分の好きなことについては 「自分の方法」で学び続けている

長男は「歴史、キャラクター、カードゲーム等」について
調べたり 深めていくことは 大好きである

長男は小さな頃から「キャラクター図鑑」が 大好きだった
一人でじっくり 「キャラクター図鑑」を眺めては
ひとつひとつ 名前と特徴を 覚えていった

保育園の頃は「アンパンマン図鑑」を 丁寧に眺めることから始まった
それがウルトラマン図鑑になり、仮面ライダー図鑑になった
小学生になると 「偉人名鑑」を持ち歩くようになり
その延長で 歴史オタクにもなっていった

今は時々
「母ちゃん、E=mc2(アインシュタインの公式)って知ってっか?」とか
「ノーベルは、何を発明した人でしょう?」とか
「戦いにビビッて、う〇こを漏らした 戦国武将は誰でしょう」など

本や漫画、YOUTUBE等で得た 
ウンチクを面白そうに語ってくれることもある

長男流の「学び方」

きっと長男は 学校での型にはまった学びよりも
自分で好きなことを「探求する」という 学びの方が合っているようだ

学校に通っている友達と比べてしまったら
学んでいる種類やバランスには かなりの偏りがある
だが、長男なりのやり方で「学び」は 継続していると思っている

例えば 大好きなトレーディングカード」ひとつ取っても
実は 学びの要素はたっぷりだ

カードに書かれた細かい字を 声を出して丁寧に読んで暗記したり
どのカードを出せば効果的かと 戦法を考えたり
キャラクターの名前を通して 英語単語の意味を覚えたり
カードの数字を足したり引いたりして 計算もしている

不登校支援者からの言葉

不登校支援に数十年もかかわっている フリースクールの先生から
このような話を何度も聞いた

学校での学びをしていないことについて 
親として焦る気持ちがあって当然だと思うが
実は学校での学び(読み書きそろばん的なもの)は
本人がやる気になった時に いつでも追いつける

というのだ
本人の身体と「学びたい」という気持ちが 
じっくり成熟した時に学べば 
小学校6年間の学びは 実は数か月で身につくケースをたくさん見てきた
なので 焦らず 本人に任せておけば良い


と言うのだ
それが わが家の長男にぴったり当てはまるかどうかは
タイムマシーンに乗ってみなければ 分からないが
私はその言葉を信じている

俺は「自休学」をしている

ある日 長男がこう言った
「俺がやっていることってさ、なんて言うの?」
つまり、不登校でいる自分の様子を
世間一般では なんと言うのか?ということを聞かれた
私は「学校に行ってないことを不登校とか、学校に行かない選択とか言ったりするらしいよ」と答えたのだが・・・

学校に行くことを前提に作られた「不登校」というその言葉が
全くしっくりこなかったようで
「俺はさ、自休学(ジキュウガク)と呼ぶことにする。
自分で学校を休むことにして、人生を学んでるからさ!」
 と言った

長男は自分を しっかり掴んでいる
他人がどう 君を捉えるかではなくて
「自分がどう感じるか」が 一番大事だってことをわかっているらしい
そうだ 君はしっかり学んでる

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