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1日1日を大切にしようと思った話 〜オーストラリア・サンシャインコースト〜

小中学生の時から好きな言葉がある。「Seize the day」という言葉だ。当時、アニメのデジモンが好きで、キャラクターがテーマ曲を歌うCDアルバムを買ったのだけど、初代デジモンアドベンチャーのヒロイン・空が歌ったタイトルが、確か「Seize the day」だった。

直訳すると「その日をつかむ」だけど、「今を生きる」というように訳される。私はいつもこのフレーズに「1日1日を大切に」という言葉を添える。

当時は勉強やらを毎日頑張るよう、自分を鼓舞するために使っていたと思う。そのあとは時々思い出したり、また忘れたりを繰り返していた。

大人になってから、この言葉を心と体で感じたことがある。オーストリア・サンシャインコーストに滞在していた時のことだ。

◇ ◇ ◇

サンシャインコーストは、オーストラリアの東海岸にあるリゾート地だ。オーストラリア第三の都市・ブリスベンから電車とバスを乗り継ぎ3-4時間北へ行った所にある。

オーストラリアの有名リゾート地、ゴールドコーストと比べると人が少なく、美しいビーチを満喫できる。色んな観光箇所があるけれど、特に素敵だと思った場所がヌーサだ。

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ヌーサには1週間ほど滞在した。特に何もすることなく、散歩をしたり、地元の図書館に行って、本を読んだりした。

朝8時、公園を歩けば、おじさんたちが外でお肉を焼きながらワインパーティーをしている。(オーストラリアは公園にバーベキューの設備があり、食材さえ買えば自由に使うことが可能だ。)これぞオーストラリア、こっちまで元気がもらえるなと思いながら、彼らの側を歩く。

そして1日の終わりは同じ場所で夕日を見た。

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ヌーサ最終日、いつも通り夕日を見ながら、自然崇拝ってどういうことなのか考えた。

太陽が沈むと、当たり前だけど真っ暗になる。1日が終わり、この世界が一旦なくなる。太陽が消える=死のような思いになった。

ただ、太陽はいなくなる最後の最後まで、綺麗な夕日で、見ている私たちを魅了する。最後の力を振り絞って花を咲かしているというか。

ありがとう、いつのまにか夕日をみて呟いていた。

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誰かが言っていた。
睡眠は死をあらわしていて、毎日私達は生と死を繰り返している、ということを。

この夕日を見ながら、そうなのかもなと、ふと思った。

ああ、今日も1日が終わる。
今日という特別な日が終わる。

そう思うと少し寂しくセンチメンタルになって、でも毎日一生懸命生きないとと思わせてくれて。

夕日には偉大なパワーがある。当たり前だけど、毎日感謝して大切にしよう。
「Seize the day」ヌーサの夕日を見て、また思い出した。

1日1日を大切に。


September 2016  Noosa, Australia 

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