【記録】ジョン・ミューア トレイル 13日目
2019年9月12日 JMT day13
Mcclure Meadow → Starr Camp
18km 650m登り 450m下り
Muir Pass
快晴
9:25 出発
登り
10:50 Evolution Lake
所々岩場あり 緩やかに登る
11:35 10分休憩
登りとフラットな道
12:15 Sapphire Lake 5分休憩
つづら折り登りからフラットな道
13:30 Wanda Lake お昼休憩
13:55 出発
登り続く
15:10 Muir Hut pass
15:30 Helen Lake
その後ルートわかりにくい所あり
がれ場で注意必要、雪渓あり
16:10 名も無き湖
がれ場の下り
16:50 名も無き湖2
17:05 キャンプサイト もう少し行くことに
17:20 Camping
所要時間 7時間55分、行動時間6時間50分
朝 塩ラーメン(ニンニク、ワカメ、お麩、ネギ、大根)
昼 オートミールカレー(ニンニク、ベーコン、ほうれん草、トマト)
夜 たらこスパゲッティ(寒天)
感動、焦り、畏敬。色んな感情になった1日
ゆっくり起きてスタート
昨日は何故か全然眠れなかった。12時半に起きてトイレに行くと、鹿のシルエットが見えた。それからもずっと眠れなくて、4時まで今後の人生について考えていた。
7時に起きてストレッチ。7時20分から行動開始。今日も時間的に余裕があるのでダラダラ準備をする。昨日焚き火を共にしたハイカー達が続々と出発していく。みんな出るのが早いな。
フライもテントも濡れていたので、干しながら朝ご飯を食べる。塩ラーメンが美味しくない。ニンニクを入れたけど変わらずイマイチだ。
そうこうしていると、日が差してきてテントが乾きいた。トイレを済ませて、9時25分スタートする。
今日の目的地はWanda Lakeだけど、いけるようならもう少し行きたい。というのも以前泊まったMarine Lakeが寒かったからだ。今日も寒かった、今日より標高が高いWanda Lakeでは、この装備で一夜を過ごすのは辛いかもしれない。
景色が良くない登り、歩くことを楽しめていない自分
最初はずっと森林の中を登っていく。結構しんどい。やっぱり寝てないのもあるのかもしれない。そこまで急登ではないけど、つづら折りの登りがずっと続く。
まだー?そう思ってしまった。歩くことを楽しめていない自分がいる。
1時間半登り、やっとエボリューションレイクに着いた。この湖は結構広く、トレイルは緩やかに登っていく。しんどい。今日は本当にエンジンかからない。うーん、しんどい。体調が悪いのかな?
エボリューションレイクを抜けるまでに、1時間程かかった。それにしても、湖はすごく綺麗だ。見る場所によって形が違うから面白いし、周りの山々も、少し歩けば山容が変わる。
昨日はあっちから来たんだろう、だいぶ登ってきた。
普段なら感慨深くなる場面、今日は体調が良くないので、感動具合もいつもより少ないかもしれない。
絶景なのに、疲れていて感動がうすい今日
ここからSapphire Lakeまでが一番しんどかった。歩いて30分も経たずに休憩をする。ただこの湖も最高に綺麗!なんでこんなに青いのかな。日の当たり具合かな?
その後のWanda Lakeまでが、また長い。ゆるくがれ場の登りが続く。
今日はしんどいしか思っていない。まだ着かないのかな。何回地図アプリを見たか分からない。Wanda Lakeまで、1時間以上かかった。
絶景の湖、究極の非日常でのランチ
そしてWanda Lakeは、最高だった!今までも素敵な湖は沢山あったけど、一番かもしれない。それくらい綺麗な青をしていた。
周りの山々も荒々しい岩山が続き、かっこいい。雪も残っていた。
標高は3300m、森林限界を超えた。周りは見事に岩しかない。緑色すらない。青と白と茶色と。そんな世界。
そこに佇んでいる青い湖。
Wanda Lakeを見ながらお昼を食べる。至福のひとときだった。
ここで一泊してもいいんだけど、なにせ寒そうだ。昨日でも寒かったのに、こんな場所じゃ今の装備じゃ無理かもと思い、進むことを決意。まだ2時になっていない。ミューアパスを越えればあとは下りだ。多分時間は大丈夫。
Wanda Lakeからミューアパスまでは1時間くらい。湖畔沿いをずっと歩く。
湖畔から湖を見ても、その青が際立つ。綺麗。体調が良くなったのもあり、身体全身から感動を覚える。歩きながらこの景色を噛み締めていた。
広大な世界にひとり。自然と出る涙
パスまでは、がれ場をつづら折りに上がっていく。この時間、すれ違う人はほとんどいなかった。見渡してもわたし1人だけ。広大な世界にたったひとり。植物たちも住めない世界に、私、今いる。
なんだか色んなことが浮かんできて、ただ感動というか、泣けてきてしまった。まだ終わってもいないのにね。
この場所はすごいパワーがある、ありすぎる。他の峠とは何かが違う。
何回も何回も後ろを振り返る。ワンダレイクがまた違った形で見える。遠くから見てもこの湖、最高に綺麗だ。
大自然を受け止めきれない。恐れる自分。
そしてミューアパスのパワースポット感は、さらに私を変な気持ちにさせた。なんというか、自然の恐怖を感じてきたのだ。
「わたしここにいて良いのだろうか。早くこの世界から出ないと申し訳ない。」そう思ってしまった。
1時間15分でパスに着いた。避難小屋をチラッと覗いてから下る。外観が可愛かった。
下りはサクサクと進むけど、足の水ぶくれが痛くなってきた。
植物が生きられない世界が続き、余裕がなくなる
森林限界の世界はまだまだ続く。暗くなるまでに目的地に着くのだろうか、どんどん不安になる。
この辺りでテントを張っている形跡もある。でも、ダメだと思った。恐怖というか畏敬の念というか。なんとか早く降りようと必死だった。
余裕がなかった。次のヘレンレイクもめちゃくちゃ綺麗だったのに、焦った気持ちのままだった。
ヘレンレイクの先は、少しルートわかりにくい所があった。そして、相変わらずがれ場が続く。
下りが一番怪我しやすいから気をつけろ。そう自分に言い聞かせる。
途中雪渓もあった。ゆっくり注意して下る。本当にアドベンチャーなコースというか、中々安心させてくれないな。
やっと見えた木々たちに覚える安心感
雪渓を歩いて名も無き湖を通った後、植物が生えているのを見て、すごく安心した。
やっと植物が生きられる場所に降りてきて、精神的に落ち着いた。すれ違うハイカーや馬の糞も落ち着く材料だった。
時刻はもう16時をまわっている。足は相変わらず痛いけど、わたしのからだ、頑張ってくれている。
なんとかなると思うけど、まだまだ気が抜けない。もっと標高を下げたい。ただひたすらに歩いた。
がれ場やつづら折りの下りが続く。木がどんどん大きくなってきた。幕営地のような所が見えては安心する。
すれ違うハイカーと話をする。テントを張るのに良い場所が、あとハーフマイル(0.6km)歩けばあるらしい。そこまで歩こう。
時刻は5時過ぎた。5時20分、やっと今日のキャンプ地に着いた。
気が抜けて一気に出る疲れや痛み
今日幕営する場所を見つけて一気に気が抜けた。気持ちが切れるというか。その瞬間、どっと疲れが出てきた。肩が痛い。
テントを張り水を汲む。疲れたので明日の分は明日にまわそう。
それからご飯を食べて寝る準備。
19時15分、テントの中で入念にストレッチをした。着替えをして明日の予定をたてる。明日はたった6km、レストデイだ。
本当に今日は頑張ったよ、自分。いろんな感情になったけど、わたしは今、ここにいる。
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