見出し画像

旅するぬいぐるみ

『私を旅に連れてって』
旅するぬいぐるみに出逢ったのは今から3年前のこと。
イギリスの小さな街:ヘレフォードに瞑想をしに訪れた時のことだった。

私はイギリスの瞑想センターへ10日間ボランティアをしに訪れた。
その瞑想センターで仲良くなったイギリス人にもらったのが
Viki-Dor」という名前のついた白いウサギのぬいぐるみだった。

Viki(ヴィッキーちゃん)は…


”Hi! My name is Viki-Dor. My Class sent me away to experience the world.
If you find me, please take me with you to experience something.
Write to it about my class. It would be nice if you could send them a picture of me as well. Then leave me at a new place where someone else can find me. In that way my journey can continue.
<翻訳>
こんにちは。私の名前はViki-Dorです。世界を経験するため、私は旅に出ました。もし私を見つけたら、あなたと一緒に連れてって何か経験させて下さい。写真と共に、経験したことを書いてくれると嬉しいです。その後、どこかで私を手放して下さい。そうすることで、私は旅を続けることが出来ます。”

そんなメッセージを綴ったプレートと旅の記録を印す日記を首にぶら下げており、メールアドレスと住所が記載されていた。
-------------------------------------------
私は瞑想センターで、シルウェンと言う名前の
若い女の子と知り合いになった。
シルウェンは、1年近く瞑想センターでボランティアをしながら
暮らしている、物静かで優しい綺麗な女性だった。

シルウェンは、英語が下手な私の話を根気強く聞いて
理解して、人生についていろいろお話ししてくれる
とても親切な女性だった。

私はこのシルウェンという女性が大好きになり
ボランティアしていた期間中、とてもお世話になったこともあり
私がセンターを去るときに
感謝の気持ちを伝えたくて
今後センターでしばらく過ごすシルウェンが
滞在中に使えそうなもの
服やバック、折り畳み傘などの日用品と
日本から持ってきた折り紙で鶴を折って
「ありがとう」とシルウェンにあげた。

シルウェンは私の感謝の印をとても喜んでくれて
お礼にと、
『あなたにぴったりの贈り物がある。これ!』
そう言って、
私にウサギのぬいぐるみ:Viki(ヴィッキー)ちゃんをくれた。

シルウェンは、
『ある日センター内を歩いてたら
この子(ぬいぐるみ)を偶然見つけてね。
”私に何かを経験させて”そう書いてあったから
この子を連れて10日間のコースで座ったの。』
そう言って、『旅をするぬいぐるみ』をくれた。