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君の名は、Zephyr。

アメリカで暮らしていると、実にバラエティ豊かな名前に出会います。

ジェームズやケヴィン、女子だったらエマやケイティなど、いわゆる「アメリカっぽい名前」が一番メジャーではあります。

人種に関係なく、アメリカで親しみのある名前を付ける人が多いのでしょう。

一方で、自分のお国やルーツの名前を大切にしている人も。

ずっとマリアだと思っていたアルメニア人の先生が、実はアマリアだったり。メキシコ人のヘィディーや、インド人のアンジャリなど、国際色豊かです。

たまに「ルィューシュィリィェン」など、中国語ならではの難しい「R」の発音をたくさん含む名前の方がいて、何回聞いても正しく言えず、名前を呼ぶのを諦めたことも。


発音が難しいというわけではないけれど、個人的には「クリス」系の名前がどうも覚えられない。

「クリス(Chris)」=キリスト、ということで、英語圏ではメジャーな名前なのですが。だからこそ、発展系が多いのです。

男の子でいうと、クリス、クリストファー、クリスチャン、クリストフ。
女の子だと、クリス、クリステン、クリスティーン、クリスティーナ、クリスティアーナ、クリッシー、クリスタ、クリスタリン、クリスタベル・・・と、出てくる出てくる。

娘の学校で仲良くなったママ友は、クリスティーン。学校で会うたび「ハイ!クリス・・・(えっと、どれだ!?)」となって、しばらくモゴモゴ誤魔化してましたが。

実は彼女も、名前を覚えるのが苦手。私の息子に向かって「ハーイ!えっと・・・アレハンドロだっけ?」ってな具合なので、ちょうどよかったです。ちなみにアレハンドロなわけないし、1文字しか合ってないから。

余談ですが、クリスティーンにはクリスという名前の弟がいます。日本で言うところの「あきお」と「あきこ」の姉弟、というイメージでしょうかね。


最近、娘がプリスクールで新しいお友達ができて、その子を「ザッフー」的なニュアンスで呼んでいたのです。ほっほう、これまた珍しい名前だね~と思っていたのですが・・・。

先日、ザッフーのママと知り合って、メアドを交換。さっそくメールでやりとりを始めたところ、衝撃の事実が判明しました。

ハーイ! Zephyr のママよー。
さっきは知り合えてよかったわ!

ん?もしかして・・・。

ザッフーじゃなくて、ゼファー!?

レッチリ好きならあの曲でピンとくる、
バイク好きならあの車種でピンとくる、
美術好きならあの絵画でピンとくる、
「西の風」を意味するゼファーでしたか!!!

嗚呼、なんて素敵なお名前なのでしょうか。

ずっとYahoo!のノリで呼んでて、ごめんなさい。

今度プレイデートしましょう!
Zephyr が  Tana と遊びたがってるわ。

いやいや、うちの子「ターナ」じゃなくて「カンナ」だし。

どうやら、ゼファーが言う「カンナ」の発音が「ターナ」に聞こえていたようで、母たち大爆笑!小さい子供たちの発音って可愛いよね、ということで、ゼファーのお母さんとはいいお友達になれそうです。


人の名前をアレコレ書いた私の名前は、マミ。

アメリカでは Mommy(ママ)、Mummy(ミイラ)などがあり、スペイン語にはMamita(お母ちゃん)なんかも、ある。

そんなこんなで、名前を言うと「え?」と驚かれたり、酷いときはバカにされることも。

全米一仕事が遅いといわれるDMV(運転免許センター)では、担当のスタッフから「へぇー、本当にマミーって名前なんだねぇ(にやにや)。僕がいま大きな声でマミーって呼んだら、みんなどう思うかなぁ」と、さんざんネチッこくからかわれました。

なので、スタバで注文するときは、Mamiの「a」を「エイ」と読ませて「メイミー」を名乗るようにしています。

ほら、カーリー・レイ・ジェプセンだって歌ってる。
「コール・ミー・メイビー♪」と。
だから私も言うんです。
「コール・ミー・メイミー♪」と。

しかも、あの大女優メリル・ストリープの娘さんと一緒の名前ですよ。

・・・え?
ぜんぜん知らない?

そして今日も、スタバのカップにはマミでもメイミーでもない名前が書かれている。

美味しいコーヒーを飲む私のココロを、ひゅ~るり~ひゅ~っと、爽やかな西の風が通り抜けていくのでした。

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