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スウィングしなけりゃ、ジャズ・ブレンド・コーヒー。

南カリフォルニアから、世界レベルのジャズ教育を提供する!という熱い使命を持って、2019年に創設された音楽学校があります。

その名は、Socal Jazz Academy 。
(SocalはSouth California=南カリフォルニアのこと)。

創設者のカリム・ヤンゼップはとにかく情熱的で、不屈の精神の持ち主。
音大でドクターまで取得した彼は、大都会シカゴから素朴なオレンジカウンティに家族と移住したのを機に、七転び八起き、地を這いつくばりながら周辺のプロを集め、学校を立ち上げたのです。

私は2018年にアメリカに来て、趣味であるサックスを演奏する場を求めてジャズクラブやスクールをずっと探してきました。そしてやっと出会ったのが、このSocal Jazz Academyです。

「楽しんで行ってきな」という夫の言葉に背中を押され、幼い子供2人と夫を残し、週1回のグループレッスンに通うことになったのは去年の冬。楽器を積んで、夜の道路を走る車内ではラジオ局KJazzを流し、約15分間のドライブの最中にママからプレイヤーへと、気持ちを入れ替える。

カリムのレッスンは学びが多くて、とにかく楽しかった。毎週キラキラした気持ちで家に帰ってきたものです。実践的な話だけでなく、もっとこう、なんというか、「音楽と向き合う心得!」のような学び。

プロじゃなくても、上手じゃなくても、ジャズにちょっとでも触れている者としての喜びと責任を感じさせてくれるような、そんな学びが多かったように思います。

1クール目のレッスンが終了し、発表会を終えた頃、コロナウイルスのニュースが連日報道されるようになりました。そして2クール目の途中でカリフォルニアにStay At Home Orderが発令され、あえなく休校。

しかし、カリムは不屈の男です。すぐにオンラインレッスンへと移行し「生徒は世界中からウェルカムだ!どんどん学校をPRしてくれ!」と、工夫しながら今もジャズ教育を行ない続けています。

一方私は、残念ながら家では思い切りサックスを吹けないので、再び安心して学校に通える日を待っています。

そんな中、カリムからプレゼントが届きました。

袋を開けると、そこには懐かしいロゴマークを背負ったコーヒー豆が。

その名も、Socal Jazz Blend。

ヘーゼルナッツとミルクチョコレート、焦しアーモンドを彷彿とさせるアロマ。甘味と苦みという両極の味が混ざり合う様子は、ジャズのセッションをイメージしたの・・・かな。

同封された手紙には、転んでもただでは起きないカリム節全開のメッセージが。

Dear Friends,
日頃のサポートと友情に感謝して、このギフトを贈ります。
プライベートレーベルのコーヒーブレンドです。お口に合ったら、友人や家族にタグ付けで紹介して、どんどん広めてください。
もっと注文したい際は、学校のオンラインサイトで売っています。
カリム。

なんと逞しい。

いったい、いつ、コーヒー豆なんか作ったのだろうか。久しぶりに学校のサイトを訪れると、他にもライセンスした音楽関連の書籍やオリジナルのTシャツが、わんさか並んで売られていました。

コロナでいろいろ大変だけど、逆境に流されるか、そこから何かを生み出すかは、自分次第なんだな。ジャズの誕生や発展を支えてきたのは黒人で、社会的な抑圧や人種差別に対する反発が原動力となっている・・・という風にも言われています。

スウィングしなけりゃ意味がない。どんな状況でも、スウィングすることに、意味がある。ドュワッドュワッドュワ。さて、この逆境をどうやってプラスに変えていこうか。

カリムの作ったジャズ・ブレンド・コーヒーが、気分を前向きに変えてくれた。そんな月曜日の朝なのでした。


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