シェア
小川志津子(プチ隠居中)
2021年2月19日 19:48
最近しきりに思い出すのは、今をときめく、バナナマンさんにインタビューをしたときのことだ。調べたら、もう15年近く前のことらしい。単独ライブに向けてのインタビューで、設楽さんが、駆け出しの頃から書き溜めてきた、ネタ帳の話をしてくれた。ちょっと何かを思いついたら、そのノートに書き留めてきた。だからライブのネタに困るたびに、ノートの山に立ち戻って、新ネタとして蘇らせてきたのだと。「でもね、そ
2021年2月11日 11:33
人生において一度だけ、絵本を作ったことがある。幼稚園の頃だ。毎年秋恒例の「てんらん会」だったか「はっぴょう会」だったか、子どもたちが作ったものを園内に並べて、子どもの縁者が大挙して押し寄せる、そんな催しだったように思う。私は、季節にまつわるストーリーにしようと思った。「春はぽかぽか、おひさまにこにこ」「夏はカミナリ、がらがらどっしゃん」的なやつ。クレヨンでごしごしと色をつけて、ほくほくと先
2021年2月10日 13:27
あれはたぶん、小学5年か6年の頃だ。クラスでなぜか、「席に座ろうとしてる子の椅子を、背後から思いっきり引く」が流行した。誰の心にも、「いじめ」とか「いやがらせ」とかのつもりは1ミリもなかった。ただただ、いろいろある「遊び」のひとつ。「鬼ごっこ」とか「ハンカチおとし」とかと、同じ類いの「遊び」のひとつ。それを、私も、されたのだ。自分の席に座ろうとして、腰をおろしたら、椅子がなかった。当時から
2021年2月8日 19:16
小学校に入って初めての担任は、柏倉先生というおじいちゃん先生だった。その人は私に「小川さんは作文をするとよい」って生まれてはじめて教えてくれた人であり、「雑誌や新聞の作文コンクールに応募する」という新概念を小川家に授けてくれた人でもあるので、メダルや景品をもらったり、全校朝礼で校長にほめられたり、幼い私はそこそこいい思いをした。私が通っていた小学校には給食がなくて、みんな毎日おべんとうを広
2021年2月6日 09:38
『俺の家の話』がアツい。宮藤官九郎と、長瀬智也の、最後のタッグでおなじみのドラマだ。池袋の血気盛んな皆さんの抗争や、落語家に弟子入りしたヤクザさんの奮闘や、いつも犯罪者に恋してフラれちゃう刑事さんの恋愛模様や、主に「青春」を描いてきた彼らが、最後に選んだ題材が、親の老い。介護、なのである。まず、そのことへの感慨がすごくある。あんなに「青春」を描いて共感を集めてきた彼らが、今は「老い」を描い