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No.435 小黒恵子氏にまつわる記事-1(カンナの花)

 こんにちは。小黒恵子童謡記念館です。

 今回は、週刊女性自身に掲載された記事をご紹介いたします。
いずみたく先生の「作詞作曲教室」に応募した時の記事です。

いずみたく先生の「作詩作曲教室」② 
~あなたも作詩 作曲してみませんか~

♥小黒恵子さんの作品♥
  カ ン ナ の 花
 小黒恵子(詞)
 中 静 (曲)

(楽譜が掲載されている)

 ゆるしてね ゆるしてね
 わざとつねって つけたあと
   ゆるしてね ゆるしてね
   あまえてすねた私なの
 燃える想いの 燃える生命の
 カンナの花の血の色
   ゆるしてね ゆるしてね
   あまえてすねた私なの

 泣きたいの 泣きたいの
 もっと激しく 抱きしめて
    泣きたいの 泣きたいの
    くちびる熱い私なの
 燃える想いの 燃える生命の
カンナの花の血の色
    ゆるしてね ゆるしてね
    あまえてすねた私なの
++++++++++++++++++++++++++++++++++
花が咲き、小鳥もうたう春!
第二回の当選者は、小黒(おぐろ)恵子(けいこ)さん(25才・OL)と、そのお友だちの作品です
「出だしに、ぐっとひきつけられましたね」と、いずみ先生。
 小黒恵子さんの“カンナの花”が、今週の応募作品97点中、ずばぬけていました。作詩は小黒恵子さん(25才・川崎市諏訪111)、作曲が小黒さんの友人の中勝(なかまさる)さん(27才・公務員)です。“カンナの花”は、曲のよさ以上に、歌詞のすばらしさに注目してほしい、と、いずみ先生。

   いずみ先生の批評 ―
 曲の展開がA→Á→B→Á(譜表参照)とみごとにまとまっている作品です。曲の構成のうまさそれ以上に、“つねってつけた(ツメの)あと”を“カンナの花の血の色”にたとえた、詩のセンスがひかっています。
 恋心のしだいにたかぶっていくありさまが、肌に感じとられるような作品ですね。
 “つねってつけた(ツメの)あと(を)ゆるしてね”と表現せずに、“ゆるしてね”と言ってから、“つねって・・・・”と表現したテクニック(倒置法)もみごと。出だしが何倍も生き生きしてくるわけです。

週刊女性自身4月3日号 昭和42年(1967年)4月3日発行

※スタッフのひとり言
この週刊誌の発行が昭和42年、サトウハチロー先生に師事(昭和36年~42年)していた頃の作品ですね。ちなみに小黒さん昭和3年生まれです。25才・OLで応募とは、なかなかですね。

 最後までお読みいただき、ありがとうございました。
 次回も、1967(昭和42)年から2005(平成15)年までの雑誌に掲載された小黒恵子氏に纏わる記事をご紹介します。(S)


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