おぐらなおこ

「生きる、を耕す。」ための実践ウェブマガジンgreenz.jpを運営するNPOグリーン…

おぐらなおこ

「生きる、を耕す。」ための実践ウェブマガジンgreenz.jpを運営するNPOグリーンズで働いています。 スタディツアーコーディネート。海の近くに住みたくて6年前に茅ヶ崎に移住。子育てしながらゆるりと民泊してます。 好きなこと:旅、気持ちのいい場所でたそがれること、人間観察

最近の記事

父と母と、それから私

私の両親は教師だった。 教師、という言葉から連想されるイメージとは程遠い、型破りな教師だった。 まずは母。 銚子の酒屋の娘として生まれた母は、高校生の時に大きな病気をし、手術と入院のため1年留年した。 大学で薬剤師の資格を取得し、途上国で医療従事しようと考えたが、持病のため難しいことがわかり、薬剤師として就職活動を始めた。 東京の大きな病院の最終面接で、今までの最大摂取酒量を聞かれ自信満々に「一升二合です!」と答え、もしこの病院で働けた場合の満足度は何%ですかと聞かれ正直に

    • 家族で笑っていられるように、ママは時々ホテルに逃亡する

      子どもができたら、みんながいきなり優しいママになれるわけではない。 そして、当然ながら子育てにも向き不向きはある。 私はというと、元来とてもマイペースである。動きが速いので「マイペース!?」という声が聞こえて来そうだが、「マイペース」とは動きが遅いことではない。どこまでも自分のペースで生きたい、ということだ。 例えば、思いついたら即動きたい。 「あ、マッサージにいこう」と思ったらその日に行きたいし、「あ、フィリピンに行こう」と思ったら数日中には飛行機のチケットは予約して

      • 「どうして」が聞けなかった学生時代

        「どうしてですか?」 思えば、心に浮かんだその言葉を、そっと隠して沈める、そんな学生時代だった。それが平和に生きていくために必要な心構えだった。 「どうしてみんな白のソックスを履かなきゃいけないんだろう。」 「どうして学校にペットボトルを持ってきただけで、みんなの前で謝らなきゃいけないんだろう(クラスの男子がみんなに謝っているのを見て)。」 「どうしてクラスのみんなが盛り上がっているときに、違う意見を言うと、嫌な顔されるんだろう。」 「どうしてですか?」と聞くことすら許

        • 山伏を体験した3日間。私はこれから肚で考えることにした。

          7月に山形の出羽三山で、山伏と山を歩くツアーに参加してきた。 このツアーページを見た時にピンと来て、1分後には義母に電話していた。 私「お義母さん、ちょっと山伏体験に行きたくて。7月に3日間子どもたちを見ていただけませんか。」 義母「山伏!?なにそれ!!なおちゃん、ウケる。いいね。やりたいことはやったほうがいいんだから。行ってきな!」 かくしてスムーズにツアー参加が決まった(感謝!)。 このインパクト満載のツアーページを見て、「行こう!」と思う人も変わり者だと思うけれ

        父と母と、それから私

          味噌汁にする前に〜カニと過ごした10日間〜

          捕まえたカニを、食べる前に10日間育てて、命について考えてみる、ということを家族でやってみたら、いろんな気持ちになったので、その経験を書いてみようと思う。 茅ヶ崎に4年住んで初めて、家の近くの海でカニが捕れることを知った。小さい頃の磯遊びの記憶が蘇ったのか、カニを見た途端、急にテンションが爆上がりして、子どもたちと一緒に夢中で捕まえた。 素手で挑んだので、2時間奮闘して、結果は小さいカニ3匹。カニは素早い。なめたらいけない。 「このカニ食べられるかな?」と思ったが、その日

          味噌汁にする前に〜カニと過ごした10日間〜

          湘南移住って実際どんな感じ?茅ヶ崎に家族で移住してよかったこと、悪かったこと

          コロナを経て、都心から少し離れた場所へ移住を検討する人が増えているらしい。我が家ではもともと民泊をしていて、たまに移住を検討しているご家族がお試しステイをしにきてくれる。 そんなときは、通勤のこと、日々の暮らしのこと、保育園のことなどお話しているのだけど、自分自身としても「移住前に実際にそこに住んでる人の声(しかも子育てママの!)を聞く機会があったらよかったよな」と思ったので、ここに書いてみようと思う。 ただ、基本「茅ヶ崎が大好き」な私が書くので、多少偏っていることは承知

          湘南移住って実際どんな感じ?茅ヶ崎に家族で移住してよかったこと、悪かったこと

          「家が散らかりすぎてイライラする問題」を夫婦で話し合ったら「開放区をつくる」ことになった話。

          あれ、私、一日中片付けてる「あぁ、片付けても片付けても家が片付かない。」 そりゃそうだ、私が片付けるスピードよりも子どもたちが散らかすスピードの方が速い。5才と3才のわんぱく男子ふたり。10分もあればあっという間にリビング中におもちゃが散らかる。 子供が自分で片付けるようにすればいいのはわかっている。けれどそれは言葉でいうほど簡単なことではなく(うちの場合は。)、 「片付けないとおもちゃなくなっちゃうよ。」 「一緒に片付けてみよう。」 「……もう、散らかってるの全部捨てるか

          「家が散らかりすぎてイライラする問題」を夫婦で話し合ったら「開放区をつくる」ことになった話。

          「いかしあうつながり」にたどり着くまでの話(旅行会社⇒NGO⇒グリーンズ)

          2008年、大学生の時にボラカイ島のホワイトビーチを初めてみたときの衝撃は忘れられない。ボラカイ島はフィリピンにある全長7.5キロの小さな小さな島。   成田からマニラへ。マニラから国内線でカリボという空港へ。 その後バスで港まで移動し、船にのってやっと到着するというアクセスの悪さ。   そこにあるホワイトビーチは世界のベストビーチにも選ばれた。 透き通るような白い砂に、スカイブルーとエメラレドグリーンの間の色の海がどこまでも続く。   美しすぎて、まるで異世界に来たのかと思

          「いかしあうつながり」にたどり着くまでの話(旅行会社⇒NGO⇒グリーンズ)