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OKRに基づくチームビルディングは、プロセスを「承認」し合う場だった。

普段、OGSメンバーが毎週開催しているチームビルディング施策のひとつである「Complete Session」って一体どんなものなのか、潜入取材をしてきました。

あ、申し遅れました。今回は私、ライターの堀部が執筆いたします。
普段は、OGS公式サイト内のライティングを担当したり、OGSのサービスを導入いただいたお客様への取材対応などを担当させていただいております。


チームビルディングとひとことに言っても、施策の種類は山ほどあります。
何からとりかかるべきなのか、何が効果的なのか…。あれこれ試行錯誤してしまうことが多いのではないでしょうか?

そこで今回は、チームビルディングのリアルな様子をお伝えしていこうと思います!

※前回は、「クロスワーク」という取り組みについてご紹介しました。

「Complete Session(CS)」っていうチームビルディング、そもそも初耳なんですが…?

Complete Session(以下、CSと表記)、実はOGSが勝手に名付けた施策とのこと。笑
もともとは、OKRの「ウィンセッション」を参考に、独自施策であるCSを考案しました。
このOKRとは、「Objectives and Key Results 」の略称です。組織が掲げているゴールに向かって達成目標と主要な成果をリンクさせることで、組織としての方向性や、各メンバーの取り組むべき業務を明確にする目標管理の方法となります。

O(Objectives)では、何を実現したいのか、どういう成果を出し、どういった方向に向かいたいのかといった「目標」を示します。
一方で、KR(Key Results)では、Oを実現させるために必要な成果や取り組みは何かを示していきます。

OKRの特徴は、従来の計画方法に比べて高い頻度で設定や再評価を行うこと。そして、ゴールはすべての従業員が同じ方向を向き、明確な優先順位を把握することで、計画を進行していくことです。


このOKRに基づき、OGSではチームビルディングの施策を考えました。それが「CS」です。OKRで示されるウィンセッションを参考に、オリジナルで命名しました。

OGSが行うCSは、毎週金曜日の夕方に、この1週間で実際に自分が対応した業務について各メンバーが報告をし、その取り組み(プロセス)に対する承認や賞賛を行います。そこで、ナレッジシェアであったり、メンバーのモチベーション管理を実施していくのですが、これは結果として従業員エンゲージメントを高めることにも繋がります。

ウィンセッションと同様に、CSではとにかく「否定」をしないこと。たとえ進捗が悪かったとしても、その課題や不足が明確になったのであれば、それについて承認や賞賛を行います。それが実施するにあたっての1番のポイントです。

なぜ、CSをチームビルディングのひとつに取り入れたのか?

では、なぜCSを毎週取り入れたのか。
その背景や意図について、責任者の深石にヒアリングしました。

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深石
今までOGSチームは、週の始めに、今週のTO DOであったり、目標に対して不足分をどう埋めるかといった内容を話し合う「Growth Flow(以下GFと表記)」というMTGのみ実施していました。OKRでいうと、「スタートアップ」の施策にあたります。
部署目標や個人目標に対する進捗や過不足を明確にするためには、GFは必要不可欠です。しかし、不足に焦点を当てるGFでは、ピリっと真剣モードの空気づくりを意図的にしているため、厳しさも必要ですし、ネガティブ要素と向き合うことが求められます。

ただ、ネガティブ要素だけでは人は疲れてしまいますし、セールスは数字や孤独との闘いですので、週の終わりはポジティブな空気で終われる場を創りたい、そして、周りには仲間がいるし、一人で悩まなくてもいい、皆で一緒に成長していこう!と思い合える場を創りたい、と考えました。

そこで、1週間やりきったことを共有し、承認や賞賛をしていく場としてCSを始めました。当然ながら、評価は「結果」で行います。ただ、その結果を出すまでのプロセスに対して、各メンバーがどんな工夫をしているのか、どんな困難に直面しているのか、というような共有の場があることで、チームは活性化していきます。

1週間、やりがいを感じたことも、大変だったことも多々あるかと思います。そのプロセスに対して、各メンバーが「承認」する場を設けることで、チームとしての士気だったり、チームとしての一体感も高まりますので、メンバーのエンゲージメントを高めていくことにも繋げたいと考え、CSを取り入れることにしました。
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先述したとおり、ここでは一切のネガティブ発言は行わないことがルールのようです。
とはいえ、何も成果がなかった週があるかもしれません。それでも、必ずポジティブな報告をする。それが決まりです。

たとえば、
「商談があったけれど、提案力が足らず失注しました」
といった内容であれば、
「今回の失注を踏まえて、自分は提案力を身につけることが、受注への近道だということを学べました」
といった風に変換していくのです。

失敗の裏には必ず学びがあります。そこにフォーカスをすることで、1週間の出来事をポジティブに捉えられる癖がつくようになります。

他者からの承認と、ポジティブ思考の定着により、エンゲージメントを高めてチームビルディングを加速させる。これがCSを実施する上での目標です。

CSは社内コミュニケーション活性に繋がっているのか?実際に覗いてみた。

では、具体的にOGSメンバーは毎週どんな様子でCSを実施しているのか、ポイントごとに紹介していきます。

01 ファシリテーターを1名立て、各メンバーが1週間の業務報告を行う。

今回はテレワークメンバーもいたので、各自テレビ通話を繋ぎながら実施。
ファシリテーターは、必ず上長が行うのではなく、毎回挙手制で行っていきます。

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僕がやります…あ、じゃあ僕がやります…といったダチョウ倶楽部さんのネタで、見事に部署内最年少のメンバー、辻井が担当することに。笑

なんだか、すでに週末のMTGとは思えないような明るい空気感で、CSは始まりました。


02 各メンバーの報告一つ一つに「素晴らしい!」の掛け声と拍手が。

ファシリテーターを中心に、CSは進行していきます。
早速、メンバーによる今週の進捗や取り組みの共有が始まりました。

大久保「今週は、制作部と協力してアライアンスパートナーさんとの面談の準備を進められました!」

全員「素晴らしい!!!」(大音量の拍手)

深石「これは当日が楽しみですね!!」

辻井「大久保さん、アライアンスパートナーさんとのやりとり積極的にされていたのを横で見ていました。面談準備が進んでよかったです!」

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辻井「続きまして。ぼくは今週、講師デビューすることができました!」

全員「素晴らしい!!!」(またまた大音量の拍手)

川端「部内での講師テストも頑張ってましたし、練習もしてましたもんね!」

松本「僕も刺激になりますわ!」

辻井「ありがとうございます!みなさんにたくさん協力してもらったからこそです。これからも頑張ります!」


こんな感じで、一人が報告をするとみんなで承認をし、最後にファシリテーターが一言話して次のメンバーにつないでいく、という流れで進んでいきました。

正直最初は、この勢いに圧倒されるばかり。。
このテンション、最後まで続くのかな…?なんて少し不安になりつつも、参加メンバーは全員ずっと笑顔…!
潜入させてもらっている私まで、気づけばテンションが上がり、楽しくなってきました。

そんなとき、
深石「せっかくだし、今日は堀部さんも発表してくださいね。」

まさかの、私も参加することに…!

(ネガティブなこと言っちゃいけないけれど、でもそこまで今週なにかいい報告があるかといえば、あまりなかったような…。)

そんなことを考えているうちに、ついに自分の番がやってきました。


堀部「今週は…担当している取材記事を納品完了させることができました…。」

全員「素晴らしい!!!」(ちょっと怖いくらい大音量の拍手)


正直、報告ひとつでここまで承認されたり、ねぎらいの言葉をかけてもらうケースって普段ほとんどありません。
あくまで、「成果」を出さないと評価にはつながらないという認識が入っているがゆえに、自分からこのような「プロセス」をだれかに報告する習慣はなかったなと、CSを通じて再認識しました。

そしてやっぱり、承認されたりねぎらってもらえたりすると、自然と自分の中でのモチベーションは上がってきます。

CSが終わったときには、「来週も頑張ろう!」と、自然と前向きな気分になっていたのが印象的でした。

■CSのポイント整理

・ファシリテーターを立て、各メンバーの1週間の業務報告について順番に回していく。
・マイナスなことは一切言わない。
・報告一つ一つに対して、拍手とポジティブな声かけを実践。「素晴らしい!」
・CS実施中は、とにかく前向きな言動と笑顔が絶えない。
・最後は、明るい空気感で、来週もがんばろう!と全員が前向きな姿勢に。

実際に、CSでチームビルディングができているのか?

CS終了後に、各メンバーにCSに対する率直な感想をヒアリングする時間をもらいました。
「この取り組みに対してどう思っているのか」
「チームビルディングできていると感じているのか」
といった点に関して、各メンバーの本音を探ってみました。

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松本「CSの時間は、他者から認められるという時間なので、素直に、褒められることに関しては個人的にも気持ち良いですね。あとはチームとしての団結も生まれている実感がありますし、チームビルディングとしてはとても良い施策だなって思います。」

大久保「CSを行う前から、週末に情報共有する時間は欲しいなという話はメンバー間であがっていたんですよ。そのタイミングでCSの実施を深石さんから提案されたので、ちょうど良かったなと。普段、承認されることって少ないので、金曜にこういった時間をつくって、チームみんなが気分良く週末を迎えられることは良いことだと思います。」

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川端「僕は、こうやって話しながら褒めるっていう【横のつながりの強化】が、チームビルディングとして素晴らしいなと思っています。チームとして仕事をするにあたっては、ミッションだけじゃなくて、その間に必ずプロセスがあるんですよね。そのプロセスが強ければ強いほど、ゴールへのコミット力も上がってくるので、CSはとても重要だと思っています。
あとは、僕のような戦略を立てる立場にいると、普段は目に見えないような業務に対しての情報共有もできるので、ありがたいです。」

辻井「CSがはじまるまでは、普段、他のメンバーがどんな業務をしているのか詳しく把握できていなかったっていうのが本音です。でもそれがCSを始めたおかげで、情報共有できるようになりましたし、それが結果としてチームビルディングにも繋がっているように思います。」

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各メンバーが口を揃えて言っていたのが、「チームビルディングできている実感がある」ということでした。

OGSメンバーが、なぜ毎週金曜の夜、楽しそうにMTGしているんだろう…という謎が解けたと同時に、私自身も今回の潜入取材を通じて、「承認」の重要性を再認識しました。
これは、より多くの組織で実践していただきたい施策だと改めて確信しました!


【まとめ】結果は評価すべき、プロセスは承認すべき

結果に対する評価はもちろん大事ですが、その結果を出すまでは非常に苦しく大変です。そのプロセスは、評価されなくても承認されるべきものだとOGSでは考えています。

組織を支えるのは一人ひとりのメンバーであり、この人財をいかに成長させられるかが、事業成長にかかっているといっても過言ではありません。

OGSでは他にもさまざまな社内施策を行っていますので、また定期的に #オープン社内報  として配信していきます。

OGSについてもう少し詳しく知りたい、OGSが考える事業成長の仕組み「循環型経営」ってなんなの?といった人に向けて、詳細をまとめた資料を準備しました。ぜひご覧ください。

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