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いのちのかえる場所

タイトル『いのちのかえる場所』

額サイズ(297×210cm)
水彩紙 アクリル絵の具 クレヨン
画家:おぎわら ひであき (6歳)
https://www.instagram.com/hideaki_art1111?r=nametag
こちらは非売品となっております。
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〘作品解説〙
3.11から10年。
あの震災の日から、ひとつ決めたことがあります。

毎朝目覚めた時、自分のために幸せを選ぶ決意をするということです。

「今日も幸せになろう」
呪文のように心の中で唱えて、私はベッドから起き上がります。
そして子どもたちに朝ごはんを食べさせ、幼稚園へ送り出し、1日の仕事をする。

自分の幸せのために絵を描き、文章を書く決意をしたのもあの日でした。

まだ幼い秀明は、当然のように3.11のことを理解していません。
けれども『たくさんの人たちがいなくなってしまった日』というのは理解しているようで、テレビで3.11の悲しいニュースが流れると、
「よしよし、大丈夫だよ」
と言ってテレビを優しく撫ではじめます。

彼が描いたのは、あの日の命が還る場所。
手前の緑色の線は、自分の手を描いたそうです。

「よしよし、大丈夫」
自分よりもずっと小さな子をあやすようにして6歳の秀明は色を重ねました。

毎朝の祈るような決意の中で、彼の優しさが私の故郷に届けばいい。
そう願った、彼の優しい絵画でした。

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