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小川花林
2023年4月19日 17:07
ブレーキをかけずに足をぶらつかす正しい自転車の乗り方笑顔はかつて威嚇だったらしい心が強張る瞬間がある足が枝のような犬足が枝のような人みんな服を着てる この駅を何度通り過ぎたっけ乗客の顔は何度見たっけ 円形の真空管が作るわたしという使徒 わたしというモノ この部屋に揺られているのは自覚コーヒーを入れるときの手は自動薄暗がりに目を凝らしている此岸と彼岸のどちらにいるのか違和
2023年4月18日 18:01
次々に灯り始めるそして猛火へ魅かれる命はひとつのこらず海の中喘ぎつつ進む、親火に君が微笑むのをみた漁火をかざして魂を呼ぶ企鵝になって還ってくるはず杞憂を気泡に返してどれだけ経つのだろう真珠なるなんて太陽を望む人魚であるならばどんな願いも叶うしかない水中でかなしみを抱くのはむずかしいかなしみは液体だから不知火に紛れて燃えている 空にだけ ほらあれが月だよ大切にしたとて沈
2023年4月16日 18:04
先頭を歩くひとりで森の中をえずくように喉を動かすまあ毎日 死ぬ 教えられたことがない名前の由来 ピーポーどっからが本番?ねぇもう始まっているの?これが大気の味なの?蹴飛ばした先に良さげな車がある、ああ、爆弾ならよかったのに都落 駆り立てられて走ってるどうせ行き着く先は崖 火花上座に座らなければならないサウスポーの全てが遠くにある煙草を食べるからみてみておかあさん幻肢痛ではき
2023年4月16日 12:31
山桜どこまで手折れば近付けるあなたのなかの真の血潮に少し肌寒くてよかった君/ぼくが生きているかもしれなくてよかったどこまでも歩いてもずぅーっと君の墓標連なる君になりたい堂堂巡りをしていると喉が乾くことだけが砂時計になる甘い蜜で満たして君の唾液で世界包んでマドンナリリーパンゲアで王様になれたありがとう、とキスをおくって酸性雨降る朕が国には平和しかないのだ君にだって君を殺させな
2023年4月15日 20:28
有名に成りたくて買った本たちが騒ついている目を閉じるなと改札を出られなくなってから柱にもたれていたきづいたら森写真の中のきみが馬のたてがみ靡かせるようだわらってるどこでまちがえた?なんて聞くな十字路でなんて変だろうがよぱっぱらー!はなふぶき!はなふぶき!君はいつだってにんげんだいすき退屈がきらいで映画になったのそれでもその癖なおんないんだ森にいこうはやく白い服をきて膿なんて
2023年4月14日 19:47
海のなかからみたあの気泡はラッセルの見た夢だったのです ショットキメて満たした灰皿に真実を握りがなる青年はいた 羊を買ってきました羊を飼っていますそういう、無い思い出たち シケモクを拾った人はどれだけいるんだろうきっと綺麗なんだろうな 高速道路に橙の灯がたくさん浮いていて、遊園地になった 何度も何度も同じ場所に戻ってくるよね君の走馬灯 全部全部壊したりないの そういう人
2023年4月13日 13:20
床に散らばる錠剤は封印解かないと話をしてくれない 隣で寝息をたてるひと には寝息を確認して安心ばかりじゃない あんたらの呼ぶ私の名前は、あんたらの見る私の顔は、とてもどうでもいい気分がいい 今世最大級に土に還りたいかわりに虫たちが息をする 夢の中ではだれかが頭をなでてくれたっていってもいっても 夕立や台風のない街に住み、どこにも行けないことをよろこぶ ミサイルがとんでき
2023年4月12日 14:20
聡明な目を牢獄に閉じ込めた手にかつて椿だつたもの くりかえしきいたよ、くりかえしきいたから、、、神はいて水を吞もう 早口の友人の独りごとがゆっくりなのにおどろいて友人 つやつやで黒々とした目のわんちゃんに詩を読み聞かせた公園 Dog Ring Bearer 啓示を咥えてうれしそうに走ってくる 所詮夢、出てきた人が僕を愛してるってだけのもんだし、アハ! 盲人の持つ十字架の朽ち
2023年4月11日 18:03
銀杏が落ちてもいちょう並木でターンして 君の未来!ずっと明るい赦しとか擦り切れるほど使ったね 今年の土日はどこにでも行くお前なんかどうでもいいと言われた電柱に刺さったままの光本当、などというものはなくなって溶け出していく自我、カフェオレあらすじを語るのが上手いあなたが閊えるような喉の渇きをいつか誰とも話さぬ日が来るだろう 選びとった結果としての「この冷え性はですね、寄る辺な
2023年4月20日 14:49
氷嵐たる顔で君は弾く語り継ぐべき君の楽譜を君はプリズムに人は死ぬという雪原だとおもう孤独の祈り間違えて線路に出てしまったらそのまま真っ直ぐ雪の日々へと鶺鴒は軽やかに踏む晩冬に僕の叶わず割れる薄氷結晶を手渡すような接吻を白樺の幹へ捧げましょう白樺に縋るなら女がではなくあの子が欲しいと言わなくちゃひとり立つ、氷雨に打たれるようにおのずと俯く、大切なんだ白き空気に視線が向く自
2023年4月21日 20:47
ぬめついた手を洗い流すいつから生活に慣れてしまったのか愛憎を誤魔化すような母子手帳右に傾く角が丸い文字 帆を立てて夢うつつなる貝柱海水に溶ける金属の味 間違った思想そう思うかみさま解答ばかり欲しくない もっともっと激しくして!心臓燃やすくらいの花火を上げて! 分解の進んだ美しい四肢をなげだして奇妙な草原だ化学反応が終わるまで交わろうそういう雨をふらせよう重くるしい空気を
2023年4月25日 15:08
君にだけ見える花束を贈ればきっと燃やしてくれるから愛甘味から順に消えて塩味へ 薄まってゆく、この霧の中では水泳の息止める瞬間花水木ふやけるまでも永遠蓮の泥濘にぬらりと帰って行く沼の子らのゆきてかへらぬ自尊心息を吸いこんだ瞬間わかる毒毒の海で踊って見せるわ曖昧な午後に曖昧なダンス憂鬱にかしずく人からこちらへだんだん黄色にみえるね視覚情報遮断の禁断の果実このなかにお医者さん
2023年4月27日 19:28
背の低い藤棚を掻き分けて行く人殺しの汗纏わりつく躊躇い傷の副作用なのか真剣なとき月がふたつ見える思い出に塗り潰されて散々で散々で咳込んでばかりで長く生き火で遊べるようになった燃やされる前の演習入園料を払いわすれて入る病棟 僕の影は白いメスに揺れてコンコースの人それぞれ割れ損ねた水風船たまたまだろう燃やし尽くさないことを弔いと呼ぶ畦道に髪の燃えるにおい自罰としてのマクドナ
2023年5月14日 09:47
おはようとこんばんはの境目はない、空腹だけが鋭利にある「――あげようか」答えるまでに息を、吸う、それまでの時間が吹き溜まる名水を詰めて動かして私の咥内、驚くほど冷たい口も食道も腸も俺のものじゃなく、地球の、というあきらめ取れるだろう球逃してしまったふりをするわたしの膜は怠慢であるどこまでが悲しみだろう、暴力におけるどこからが倒錯だろう目が覚めてからワンピースを翻すまでの気怠