独立宗教学


山桜どこまで手折れば近付けるあなたのなかの真の血潮に

少し肌寒くてよかった君/ぼくが生きているかもしれなくてよかった

どこまでも歩いてもずぅーっと君の墓標連なる君になりたい

堂堂巡りをしていると喉が乾くことだけが砂時計になる

甘い蜜で満たして君の唾液で世界包んでマドンナリリー

パンゲアで王様になれたありがとう、とキスをおくって酸性雨降る

朕が国には平和しかないのだ君にだって君を殺させない

海岸で石と貝殻を積み上げて明るく清潔賽の河原

君が谷底にピルを落としてそこからはじまる鵺の懐胎

胎動は熱く熱く列車はスピードを上げ続ける回帰するべく

火が付いた 火が上がる 水がかかる 君の横顔照らされて綺麗

醜い無邪気ささえ美しく楽園があるとするなら谷底

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