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【目印を見つけるノート】336. あんずの花咲くころ

ご近所の杏の花を撮らせていただきました。

実は私は杏の実が大好きなのです。
あんずジャム、干しあんず、あんずボー(商品名、駄菓子)、夜店のアンズアメ……控えめな酸味がたまらないのです。

控えめな、というのは杏のキャラクターなようです。花言葉も「乙女のはにかみ」、「臆病な愛」です。花についていえば、盛大に咲く梅と桜、あるいは桃ーーのはざまでひっそりと盛りを迎えます。
ただし、実になると「疑い」、「疑惑」と怪しくなります。これは杏のせいではなく、ひとえに『李下に冠を正さず』のことばによるもののようです。
「それって、すももでしょ」
そう、すももの花言葉にも「疑惑」が入っています😢
すももの花は桜とほぼ同じ時期に咲きますので、ちょっともろもろ混同しそうですね。

梅、杏、李、桜……すべてバラ科ですので、似ているといえばそうなのですが、私はアンズ推しです。このことに関してだけ、私は臆病ではいられません。
杏の漢字だけ「口」がついていることを考えると、実がおいしいということは、もっと誇ってもいいでしょう。

干しアンズは私の周りではトルコのものが多いですね。おいしいです。

さて、杏といえば種(の中身)がもっともメジャーかもしれません。
薬として使われる種の中身(仁)を粉末にして寒天で固め、砂糖のシロップに入れた『杏仁豆腐』。これを出さなければ画竜点睛を欠くでしょう。

グリコさんのサイトに漫画付きで解説がありましたので、引用します。

むかしむかし、中国・三国時代(220~280年)に、董奉(とうほう)という名医がいました。高い医術を持った彼は、多くの難病を治療。山中に住み、耕作をせず毎日多くの病人を診療しました。

ですが、貧しい村人も多く、治療費は一切受けとりませんでした。そのかわり、患者たちにお願いしたことがひとつだけあったのです。

重病患者が治ると杏子の樹を5株、病状が軽い人の場合は1株植えてもらいました。数年が過ぎると、一面は盛大な杏の林となっていました。

董奉は、「もし杏がほしい人がいたら、私にことわる必要はありません。一缶分の穀物を私の倉庫に置いていけば、同じ量の杏をもっていって結構です」という看板を杏の林に設置。そして、得た穀物をすべて貧しい人や旅人に提供したのです。
〈中略〉
この伝説や、名利を重んぜず人々のために善行を尽くした彼の医徳から、「杏林(きょうりん)」という良医の代名詞が生まれました。現在でも医科大学や製薬会社など、さまざまな場所で「杏林」という言葉が用いられています。

引用 Glicoサイトより
https://www.glico.com/jp/health/contents/annindofu/

さて、杏の生産が一番多いのは長野県です。ダントツですね。2位の青森県の倍あります。ちょこちょこ見ていたら、おいしそうなお品がちらほらと。
『杏都屋』サイト
https://chikuma-shop.com/
『半生あんず』
『コンポート』
『シロップ漬け』
何という魅惑的な響き……。

⚫今日の1曲

杏の曲が……見つけられません😢
イメージ的に、ハーブがたくさん出てくるこの曲を捧げます。

サイモン&ガーファンクル『スカボロー・フェア』

アンディ・ウィリアムスもいますが。

「セージにローズマリーにタイム」と出てきますが、アプリコットの曲も作っていただきたかったです。

見事に杏尽くしでした。
それではまた、ごひいきに。

尾方佐羽


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