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【目印を見つけるノート】1445. 詩の日に意外な人が登場です

ここ数日、風も強いし本当に寒いですね。
春はどこに行ったんかな。
富士山はよく見えました🗻

去年の今日撮影🌸
去年の今日撮影

今日はWorld Poetry Dayだそうです。
UNESCOのサイトを。

https://www.unesco.org/en/days/poetry

詩の日ーー日本では詩歌の日なようですがーーと言ってもあまりインパクトはないのかもしれません。

私は前の世紀に詩の同人誌にちょこっといたものですから、そしてそこから遠く離れた上で改めて詩について考えていたりするぐらいですから、何も偉そうなことは言えないのですが、パッと思いつくことを書いてみましょう。
いろいろ思い付くなあ。万葉集やワーズワースやきのう見ていたホイットマンやetc……自分から見て教条的なものだととてもつまらないし🤔

ええい、
さっき更新した『オデュッセイア』で書いたノストラダムスの四行詩でも挙げましょうか。世界広しといえど、詩の日にノストラダムスを挙げる人はあまりいないと考えます。

「7の月」とか「アンゴルモア」など世間でたいへんセンセーショナルな話題になった『予言集』のさわりを引用してみましょう。

闇夜に密かに書斎におりて、
青銅の床几に静かに座れば、
孤独より立ちのぼるか細き火影は、
信じて徒ならざることをば語らしむ。

ブランシュの中央にて棒を持ちて、
水もて縁と足を濡らしむ。
蒸気と声が袖より震えきたる。
神の輝きなり。神は傍らに座す。

『予言集』の抜粋
出典 荻野アンナ『ラブレーとノストラダムス』/『ノストラダムスとルネサンス』所収(岩波書店)

冒頭の部分とのことですが、
レトリックはあるけれど、特に怪しい世界ではないように思います。夜のしじまにひとり静かにもの思い書いていくというのは、自分でも普通にあることです。

そういえば詩ではありませんが、ニッコロ・マキアヴェッリも「夜の執筆」について書いていました。引っ張ってみましょう。

夜がくると、家にもどる。そして、書斎に入る。入る前に、泥やなにかで汚れた毎日の服を脱ぎ、官服を身に着ける。礼儀をわきまえた服装に身をととのえてから、古(いにしえ)の人々のいる、古の宮廷に参上する。そこでは、わたしは、彼らから親切にむかえられ、あの食物、わたしだけのための、そのためにわたしは生を受けた、食物を食すのだ。そこでもわたしは、恥ずかしがりもせずに彼らと話し、彼らの行為の理由をたずねる。彼らも、人間らしさをあらわにして答えてくれる。……ダンテの詩句ではないが、聴いたことも、考え、まとめることをしないかぎり、シェンツァ(サイエンス)とはならないから、わたしも、彼らとの対話を『君主論』と題した小論文にまとめてみることにした……

引用(部分)『わが友マキアヴェッリ3 フィレンツェ存亡』塩野七生著(新潮文庫)

詩ではないのですが、適切に説明していますね。
きっと「これから書くぞ」とか「書いたぞ」という気持ちが同じなのでしょうね。

私はノストラダムスについて、「四行詩を書いた人」という受け止めかたをしています。それだけではないですけれど。
予言ということでたいへん話題になりましたが、その方面では定説があってないようです。その方面以外でも「評価は千々に乱れているな」というのがちょっとだけ調べた感想です。

詩なのです。

背景はいろいろあるにせよ、ご本人はフランソワ・ラブレーのような作品が書きたかったように私には思えます。でもああいう風には書けないと思っていたから四行詩にした。あるいは黙示録のようなものーーダンテの『神曲』や後世のミルトンの『失楽園(Paradise Lost)』のようなーーが書きたかったのかもしれません。どちらもかなり長い詩ですね。

また、ヴィジョンということからすると、ウィリアム・ブレイクの『天国と地獄の結婚』かもしれません。後世の人ですけれど。
ちょっと似ているようにも感じます。

彼はペストの治療にあたっているとき地獄のような光景を見たでしょうから。

そのように詩として見ればいいと思うのですが、そうならなかったところにこの人の哀しさがあるように思います。だから今日は本当にたまたまですけれど、彼を取り上げようと思いました。
そうそう、
マキアヴェッリも詩や戯曲を書いていたと塩野七生さんのご著書にあった気がします(間違えていたらごめんなさい)。
想像していると、生きている彼らが見えるようで本当に楽しいです。

それでは今日の曲を。
Human League『Human』

人文主義に触れたからではないですが、この曲を。今はもう聴く人もあまりいないのかもしれませんが、私は結構この曲が好きでした。

それでは、お読み下さってありがとうございます。

尾方佐羽

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