小笠原鳥類(生物多様性と現代詩)

本『吉岡実を読め!』(ライトバース出版、2024)を、吉岡実の詩を読んで、書きました …

小笠原鳥類(生物多様性と現代詩)

本『吉岡実を読め!』(ライトバース出版、2024)を、吉岡実の詩を読んで、書きました ブログは https://tomo-dati.jugem.jp/

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雑誌と本とゲテモノと音楽(2024年4月25日。25日増補、「ゲテモノSFホラー」の本を追加)

雑誌 「幻代詩アンソロジー」Vol.2(ライトバース出版) 詩を書いています STORES AMAZON 「幻代詩アンソロジー」Vol.1(ライトバース出版) 詩を書いています STORES 「聲℃」Vol.8(ライトバース出版) 詩を書いています STORES AMAZON 本 『岩浪成芳作品集 「土曜漫画」編 Vol.1』(BLOOD NONSENSE FREAKS、2024) 「ゲテモノSFホラー漫画」の本。文章(131~132ページ)を書きました。

    • 幻たちの動物

      詩の雑誌「幻代詩アンソロジー」Vol.2(ライトバース出版、2024)に出てきた動物たちを、いくつか「」に引用。( )作者、数字はページ 「鱗は言う」(黒崎晴臣)7 そして壁は、セミ(虫)のような昆虫だ・肩 「穴を掘ってただ尊顔をこちらに向けている獣には都の記憶がある」(佐々木漣)9 畳を、人形である恐竜が、背であると思っているカニ 「うまいと評判の牡蠣ラーメンを食べに行くことにした。」(鈴木奥)16 タラ(魚……)わたしと、犬が、元気だ・体操と健康とウニ 「いかるがは その

      • せいうち

        岩波文庫のデューラー(前川誠郎訳)、2冊。『ネーデルラント旅日記』(2007)、『自伝と書簡』(2009)。図版が多い。版画もある。旅日記の本に、ペンで描かれた「せいうち」(11ページ、図版11)、頭を描いているが、前川誠郎は「図版解説」で「私は本図の他にも全身を描いたものがあったろうと思っている。」238ページ

        • 雑誌と本と音楽(2024年4月25日)

          雑誌 「幻代詩アンソロジー」Vol.2(ライトバース出版) 詩を書いています STORES AMAZON 「幻代詩アンソロジー」Vol.1(ライトバース出版) 詩を書いています STORES 「聲℃」Vol.8(ライトバース出版) 詩を書いています STORES AMAZON 本 小笠原鳥類『吉岡実を読め!』(ライトバース出版、2024) 吉岡実の詩を読んで、書きました STORES AMAZON ウェブマガジン「週刊俳句」886号(2024年4月1

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        雑誌と本とゲテモノと音楽(2024年4月25日。25日増補、「ゲテモノSFホラー」の本を追加)

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        • デューラーの版画、それから、動物
          8本
        • 丸山薫を読む
          38本
        • 蕪村を読む
          11本
        • 山村暮鳥を読む
          30本
        • 大手拓次を読む
          13本
        • 鳥の本の、たくさんの鳥
          10本

        記事

          踊っている版画と水彩

          「芸術新潮」2003年5月号、特集「前川誠郎のデューラー講義」、「版画傑作撰」48~56ページ、踊っている人たちが56ページ。そして、他のページにも版画が多い(それから、版画ではないが、水彩の《うさぎ》24ページ)

          はっきりしていない幻想(ゴヤも)

          岩崎美術社の「双書 美術の泉」は、30年くらい前(1990年代)に、私が行った新本の書店に並んでいることが、あった。今、見ると、印刷が今のものではないけれど、よかった昔(が、現実にあったのか)を思い出すことが、できるとも思える。シリーズの1冊『デューラーの版画』(ハインリヒ・ヴェルフリン 解説、海津忠雄 編訳、1976)も、印刷が今のものではなくて、はっきりしていない、と思うけれど、いにしえの版画だ、と思って見る。同じシリーズの『幻想の版画』(坂崎乙郎 編著、1976)、今、

          はっきりしていない幻想(ゴヤも)

          サイとコウモリ

          「デューラー版画展」図録(翻訳・編集・発行 名古屋ボストン美術館、2003第2版)、文章はトム・ラッシュア。この展示に、私は行っていない。集めた本で版画を見る。43ページ、「デューラーの1515年の有名な「サイ(犀)」の木版画は、古来ヨーロッパで見られたこの種の動物を描いた最初のものである(図77)。」「ヨーロッパでは何世代にもわたり、サイとはこの木版画のような動物だと理解されてきたのだった。」このページに、サイの絵がある。サイがいる、と思うことが、できる。それから44ページ

          「メレンコリアⅠ」が最後(271ページ、一部分の拡大が273ページ)にある図録

          「アルブレヒト・デューラー版画・素描展」カタログ(佐藤直樹 監修、国立西洋美術館、2010)。しかし私はデューラーの版画を、外に出かけて見たことがない。本を集めて見る。木版画、「犀」229ページ。この絵では、サイの上に、このような動物である、という説明が「活版印刷」で書かれている(228ページで、日本語訳を読める。ゾウは、サイを恐れているそうである)。228ページの解説の文(佐藤直樹。名前が「NS」と書かれている)、「デューラーの犀は写実的ではないにもかかわらず、その後も時代

          「メレンコリアⅠ」が最後(271ページ、一部分の拡大が273ページ)にある図録

          銅版画と木版画

          「デューラー展 水彩・素描・版画」カタログ(千足伸行 監修、1992)を古本で見つけて、黒い布のある表紙にアルファベットの金色の文字を見て、なかみが(ほとんど)日本語で書いてある本であるとは思わなかった。1992年、熊本県立美術館、茨城県つくば美術館、奈良そごう美術館、東京ステーションギャラリー、私は行かなかった。水彩と素描は少なくて、版画が多い。銅版画、「メランコリアⅠ」201ページ。木版画、「犀」315ページ。解説の文の1つ、佐川美智子「版画技法について」、木版画と、銅版

          君は鳥だ、耳を傾けなくても、いくらでも声が聞こえる

          田村奏天『ヒトノマ』(七月堂、2024)の鳥、数字はページ 「天井のしみがうみねこに似ていたものだから きっとわたしは幽霊船か何かなのだと思う」30 砂が、テーブルであるように、トマトを見て、ゴムについて話しているだろう。塩だ 「大事なのは君のこと。鳥の声に耳を傾けたりはしない。」33 見るものであって、鳴き声を聞くのではないだろう醤油。イグアナ。そこにアイスクリーム(わたしイソギンチャク)さんしょううお 「夜は好き 鶴が孤独じゃなければだけど」53 テレビ…… 「森がざわめ

          君は鳥だ、耳を傾けなくても、いくらでも声が聞こえる

          宇宙飛行士が、いい

          八木憲爾『涙した神たち ――丸山薫とその周辺』(東京新聞出版局、1999。帯に「丸山薫生誕百年記念‼」)。276ページ、「アポロ8号の月到着は、丸山によほどの感懐を抱かせたらしく、」「アポロや宇宙飛行士についてふれた便りが散見される。」宇宙飛行士が、いいですね、と言っているのだろう

          めし

          角川書店の『丸山薫全集4』(「小説 エッセイ 評論」の巻。1977)の文章「弁当めし」(113~115ページ)。「私は弁当めしが好きである。」思い出を書いて、そして「私はいまも弁当めしが好きだ。」四角い本が、お弁当のようだ

          豪快!

          角川書店の『丸山薫全集5』(1977)、付録「月報Ⅴ」の、河盛好蔵「思い出すことなど」(3~4ページ)。丸山薫について「豪快な海洋詩人ではないけれども、帆とランプと鷗に象徴される船の詩人であることは確かであった。」豪快な海洋詩人、どのような人なのだろう。丸山薫ではないのだろうけれど(そうなのだろうか)、豪快な海洋詩人を思う

          金属

          角川書店の『丸山薫全集3』(1976)、付録「月報Ⅲ」の、丸山三四子「流転」(月報の連載「薫の思い出」3。6~8ページ)。丸山薫がホッチキスを買ってきた。「どうして、ホッチキスなど買ってきたのか、いまもってわかりませんが、おそらく、たくさん原稿でも書くつもりだったのでしょう。」金属。

          本と音楽(2024年4月14日)

          本 小笠原鳥類『吉岡実を読め!』(ライトバース出版、2024) 吉岡実の詩を読んで、書きました STORES AMAZON ウェブマガジン「週刊俳句」886号(2024年4月14日) 『吉岡実を読め!』について書きました 正誤表(2024年4月14日) 本に誤記がありました。訂正します 96ページ2行目 (誤)「こわしかったのではなかった。」→(正)「こわしたかったのではなかった。」 392ページ2行目 (誤)「おおかしくないのではないか。」→(正)「おかしくな

          「作家の自伝」第47巻『萩原朔太郎』(國生雅子編、日本図書センター、1997)。文章の1つが「四季同人印象記」(134~143ページ)、登場してくる同人の1人が「丸山薫」(139~140ページ)。「四季」は、詩の雑誌の名前。この文章は「四季」1936年初秋号に発表されているそうだ(國生雅子「『萩原朔太郎』編 解説」、294ページ)。朔太郎は書く、丸山薫は「一つの玩具箱を持って楽しんでる。その箱の中には、帆、ランプ、鷗、マストなどが入れてあり、時にはまた折紙の鶴などが這入ってい