聞かれた事にだけ答えると…?
自社や自分のPRをする時には、やはり「僕達の会社はこういう会社です!」とか、「僕はこういうビジネスをしています」というように、こちら側主導で情報発信していきたくなりますよね?
しかしながら、今、この時代に求められるマーケティングの最先端の手法はそうではないのです。
タイトルにあるとおり、ただ「聞かれた事に答える」というシンプルな手法こそが、最先端と言えるべきマーケティングの手法なんです。
詳しく見ていきましょう!
何故、今「聞かれた事に答える」なのか?
アメリカのプール施工業者に「River Pool and Spas社」という企業があります。
彼らは、個人宅用のプールを販売している企業で、プール施工業社としては老舗に入りますが、そんな彼らの《マーケティング手法》が驚きの嵐なんです。
自社のWebサイトに自社のPR動画に合わせて、「お客様が疑問に思うこと」「お客様がもつ質問事項」に対して徹底的に向き合い、専用の解説動画なども合わせて配信しています。
この「お客様が疑問に思うこと」などについては何も綺麗事ばかりの回答だけではありません。
普通の企業ならば答えにくい、「他社比較で自社が劣っている箇所」や「条件によっては自社を選択しないことを促す内容」についても明確に配信しているのです。
つまり「本当にお客様が知りたい内容について、ちゃんと答える」というのが、彼らのマーケティング及びビジネスのスタンスなんです。
事実、それまでこの企業も他社同様に、営業マンが昼夜問わずお客様先に出向き、自社PRをはじめとした一般的な営業手法にてビジネスを展開していました。
しかしながら、競合他社もひしめき合うようになり、中々、自社の特徴を上手く差別化することが出来ずに、売り上げだけが減っていくという現実を目の当たりにしていた最中に、この「聞かれた事に答える」という手法にたどり着いたのです。
そのきっかけは1人のお客様の事例からでした。
とあるお客様が抱いていた《疑問点》に素直に回答したところ、信頼を寄せてくれて数ある競合他社の中から自社を選択してくれたことから思いついたのです。
お客様の疑問点を解消するコンテンツをつくってSNSで配信したり、自社のサイトに専用動画をアップしたりして、自社に関心を持ってくれたお客様にご覧いただける工夫をしました。
するとどうなったか?
自社にアクセスしてきたお客様の8割以上が、自社からプールを買う決意を持ってアクセスする様になってきたのです。
初めてのアクセス時点で、すでに購入して頂く意識があるお客様が集まるなんて、メチャクチャ素晴らしいですよね。
今後のマーケティング手法の主流に?
「聞かれた事に答える」という手法は、以前から当然のように行われてきた手法であり、特に目新しいものではありません。
当たり前と言えばそうですし、《お客様の声を聞く》という観点であれば、古くから活用されてきた手法です。
でもなんだか新鮮な手法である感じがしませんか?
これだけネット上に情報が溢れている中、如何にして自社・自分のことをマーケットにおいて認知して頂けるか?
あらゆる工夫を用いて対応することは大事です。
しかし一方で、どこか《お客様を第一に》という認識が薄らいで来ていると感じる今日この頃です。
お客様第一主義と掲げながらも、結局は自分側の都合の良い情報だけを配信し、競合相手を批判するような記述も載せて、あたかも自分側が最も優れているという情報(LPやステップメールなど特に)拡散する企業なども多々目にします。
故にこの『聞かれた事に答える』という手法が新鮮な手法であると感じるのかも知れません。
これからの時代は、もう一度原点にもどり、本質的なお客様第一主義とは何のかを見つめ直して、包み隠さず『聞かれた事に答える』が出来る企業や個人が生き残っていけるものだと思います。
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