スタートアップに向いてるのは淡々と冒険する人、Voicy共同創業者・窪田の話 【声の履歴書 Vol.7】
こんにちは。Voicy代表の緒方憲太郎です。
Voicyがこれまで歩んできた道のりについて書くシリーズ。第7回目は前回に引き続き、Voicyの共同創業者・窪田雄司についてです。
本業の仕事の合間にいろいろなサービスやアプリを企画して楽しんでいた僕らですが、あるとき窪田が会社を辞めてしまうという事件がありました。
まだ形もなかったVoicyの事業にフルコミットしたいと言うのです。軽やかに冒険してしまう窪田はまさにスタートアップ向き人材。その勢いで僕らはVoicyを設立することに…。
緒方の昔を振り返るシリーズ、まだまだ続きますので、よかったらこのnoteをフォローしてみてください。
突然「もう仕事やめてVoicyにフルコミットでやります」
Googleのイベントで出会って以来、僕のネットサービス企画仲間のところによく遊びに来てくれるようになった窪田と、いろんな起業ネタを話し合いました。
そのなかには「はがたる」(第3回を参照)のようにビジネスコンテストで優勝するものも出てきましたが、まだまだ副業感覚でした。
その雰囲気が一変したのが2015年10月頃。窪田さんが突然、「もう仕事やめてVoicyにフルコミットでやります」って言いだしたんですよね。
当時の僕はそれがどれくらいすごいことかもわからなかった。でも窪田は「親父から最悪1年間は無給でも生きていけるようにしておけって言われてたし大丈夫」とか言っていて、じゃあやるか!みたいな感じで起業に向けて動き始まりました。
スタートアップをやるなら、淡々と冒険しちゃう人がいい
ちょっと面白かったのが、お互い30歳ぐらいで仕事を途中で辞めて、1年間海外をまわっていたという共通点がありました。
窪田はワーキングホリデーでオーストラリアに行って、なぜかブルーベリー摘んだりしていたそうです。そんな経験もあったので、冒険すること自体に価値があることがわかっていたのかもしれない。
窪田さんって割と淡々と冒険しちゃう人なんですよ。たぶんそれを冒険とすら思っていないんだと思います(笑)
でもそれってすごいスタートアップ向きな性格ですよね。
窪田さんはそれまでアプリなんてほとんど作ったことがなかったのに、いきなりVoiceアプリっていう前例のないものを作った。それはすごい苦労したんじゃないかと思います。
Hello Worldって書くところから始めて、しかもなぜか途中で、もう何があったか忘れたけど、「聞くアプリ」と「発信するアプリ」を分けようって言い出したものだから、ずっと2つ並行して作っていましたね。僕はそのときアナウンサー学校に通っていましたが…。
職人気質で採用には向かないが、なぜか優しい人柄
窪田はひとことで言うと、武士みたいなエンジニアです。職人気質で、自慢もしないし、やることは自分でやり切るみたいなタイプ。
逆に、力をつけるのも、文句を言わずやり切るのも、普通でしょ?みたいな人間なので、置いていく人は置いていくし、教育とかにはあまり興味がない。思考がマッチョなので、採用にすごい不向き(笑)
かといって取っつきにくいところがあるわけではなく、人柄はすごく優しい。マインドセットのところで人をサポートしているし、社員の誰とでも仲良くなってユーモアも愛情もある。
すごく合理的に、トータルハッピーになるように淡々と生きているんですよね。
窪田さんのすごいところを3つ挙げるとしたら、3位はなんでも素早く作れる技術力、2位がメンタルだと思います。
僕が「困った!悔しい!」とか言ってても、「そうですねー、悔しいですねー。でもそんなもんなんですよ、人って」みたいな、何でもただの事象として捉えている感があります。
すごいところ1位はプロダクトと会社を愛しているレベルの高さでしょうね。
いまだに全ユーザーの中で一番Voicyを使っている時間が長いのは窪田だと思います。パーソナリティが200人ぐらいになるまでは、たぶんすべてのチャンネルを聞いていましたね。
僕がパーソナリティ側として使うほう、窪田さんはリスナーとして使うほうで、どのユーザーよりも一番Voicyアプリを使っているのが僕たちでした。
そのプロダクト愛ゆえに、絶対に文句は言わないし、絶対に辞めるって言わないし、絶対に人の責任にしない。そんな人です。
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懐かしいことを書きながら、窪田とのメッセンジャーのやり取りを最後までさかのぼってみました。2015年3月6日にイベントで初めて会ったようです。
よく考えたら、この出会いの時点ですれ違っていた可能性も高いわけです。前回書きましたけど、そもそも窪田さんがイベントに遅刻せずにちゃんと前のほうに座っていたら会わなかったはず。まさに運命ですね。
イベント後にこんなメッセージを交わしていました。
「先日はどうも、面白い縁なので今度いろいろ話しましょう」
「ゆっくりお話させてください。平日夜で都合いい時あれば」
4日後、僕らは2人で新橋に飲みに行きました。
――次回は特別編。あの窪田さんをゲストライターに、緒方との出会いを振り返ってみます。彼はあのとき何を考えていたのか…!?(マガジンにもまとめていくのでよかったらフォローお願いします)。
声の編集後記
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