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のちのVoicy共同創業者、窪田雄司との運命的な出会いについて 【声の履歴書 Vol.6】

こんにちは。Voicy代表の緒方憲太郎です。

Voicyがこれまで歩んできた道のりについて書くシリーズ。第6回目の今回は、Voicyを創業する大きなきっかけとなった共同創業者であり、エンジニアの窪田との出会いについてです。

創業メンバーとの出会い、特に重要なパートナーであるエンジニアをどうやって仲間にするかは起業家にとって最初のハードルだと思います。僕と窪田はいかに出会ったのか、そして窪田の魅力とは。懐かしい話をお楽しみください。

緒方の昔を振り返るシリーズ、まだまだ続きますので、よかったらnoteをフォローしてみてください。

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きっと窪田がいなかったら起業していなかった

僕の相棒は「窪田雄司」と申します。僕の2つ年上、パッと見は若く見えますよね。むしろ僕のほうが年上だろうって思われがち。

そもそも僕は窪田がいなかったら起業していなかったと思います。いろいろなサービスをわちゃわちゃ考えてる仲間の中に窪田がいて、いつも一緒にいるし、その流れで「何かやろうか?」っていう感じになりました。

自分1人でまず起業しようと考えて、そこからエンジニアを集めようという発想ではなかったんですよね。まず窪田ありきの起業でした。

で、いま考えると面白い話なんですけど、彼のスキルなんて全然知らないで一緒にやろうと思ってましたね。「なんかできるんじゃね?」みたいな感じが不思議とありました。

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スタートアップ向きのメンタリティとは

で、ふたを開けたら、めちゃくちゃ綺麗にコード書いて、しかもこんなに早く出せるなんて窪田さんはすごい!ってどこに行っても言われる。

メンタルのブレがまったくなくて、どんな困難なことがやってきても、「まぁそんなもんじゃないですか」って感じで淡々とこなすパワーがある。プログラムを書くのが好きで無限にやってる。

こんなにスタートアップの超初期のほんとの初動に必要な人はいないと思います。

「Voicyは緒方さんじゃないとできなかったね」ってよく言われますけど、「緒方さんは窪田さんがいなかったら起業できなかったね」っていうのも、あながち間違いじゃないです。

とにかく動じないんですよ、窪田って。低反発を超えていて、「無反発」。思考がすごくフラットでいろいろな事柄を平べったく見ているんですよね。

僕がどちらかと言うと感情的に、情熱的に物ごとを考えていく中で、彼はかなり冷静にものを見ている。それがやっぱりめちゃ強いんです。

「とりあえずやってみる」の精神

あと窪田は絶対に「できない」って言わないんですよね。「とりあえずやってみましょう」とか、「とりあえず見てみましょう」とか、できないって言うのはエンジニアのエゴだと思っているんです。

何とかすればできるはずで、できないはリソースがないからとか、知識がないからとか、何か特定の原因があるのであって、「100%インポッシブルなことはほぼない」と本人は思っているんでしょうね。

Voicyというサービスはほぼ不可能の中から作っているので、横にいる人がそういう発想だったのがすごい助かりましたね。

たぶん初めに実現性のほうからしゃべってしまうタイプの人と組んでいたら、そんなの無理ですとか、その時期には終わりません、という話になっていたでしょう。

この時期までにこれをやりたいって言った時に、「まぁやってみましょう」とか、「やるためにはどうするか考えましょう」っていう方向に話が進んでいったのはすごい良かったと思います。

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(Voicy初期の仕様書。僕が話したことをどんどん落とし込んでいく窪田)

出会いはとあるイベント。

起業をするにあたって最初のメンバー、つまり共同創業者を探すというのは皆さんかなり苦労されると思います。

そういう意味では僕はめちゃくちゃ運がよかった。やりたいと思ってから探すのではなく、一緒にいたから起業したわけです。

そもそもの出会いは、僕がトーマツベンチャーサポートで働いている時にGoogleさんと一緒にエンジニアを集めた「CTOナイト」のようなイベントを開いたことでした。

そこに僕は運営で入っていて、運営会場の一番後ろの席で誰かの登壇を聴いていました。そうしたら遅刻して入ってきた人がいて、座る席がないから後ろの僕の横に座りました。それが窪田でした。

そこで話をしていて、いろいろなベンチャーの人が登壇してるけど、どういう会社が好きなんですか?って聞いたら、「やるならゼロから自分でやってみたいと思うんですよね」って返ってきたのを覚えています。

「それならゼロからできる会社の話もいろいろできますよ」って連絡先交換をして、飲みに行きましょうとなりました。僕はエンジニアの友達がいなかったし、エンジニアってどんな生態系なのか知りたかったんです。

一緒に飲みに行って、今はこんなサービスがあって、こういうふうにサービスも作れるんだっていう一般的なスタートアップ界隈の話をしたり、僕が前に寿命のアプリ(第2回を参照)を考えたことを話しました。

そうしたら、「面白いですね。僕もちょっと顔出したいです」みたいな話になって、次に集まったときに「イマココナラ」(これも第2回を参照)を一緒に考えるようになりました。

副業感覚だった“起業ごっこ”が一変…

そういうのボランティアベースのサービス開発の集まりって段々毎回来る人が減っていきますよね。さらに「はがたる」(第3回を参照)とかいろいろ出てくるなかで、前にも書いた三吉も入れて3人でつるむようになりました。

窪田も別に会社を辞めるとかは全然決めていなくて、会社勤めをしながらサービスを作れたら面白いな、みたいな感じでやっていました。どっちも副業感覚、“起業ごっこ”だったと思います。

これを書きながら2015年の8月ぐらいまでFacebookメッセンジャーのスレッドをさかのぼってみたんですけど、コミュニケーションの中身は、「ルノアールですかね」「フォルクスにしましょうかね」とか、そんな話ばかりしています。毎回場所がなかったから。

すごく懐かしくて、いろいろなことを思い出します。

さて、この2ヶ月後に突然、窪田さんが会社を辞めてしまうという事件が起きるわけですが、それはまた次回に。

――次回は、僕と窪田のその後と「スタートアップ向きの性格とは?」について書いていきます(マガジンにもまとめていくのでよかったらフォローお願いします)。

声の編集後記


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