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幸運の鍵 第1039話

《令和6年2月17日(土)》

よく時代劇のシーンで、悪者に殺すと脅され、命だけはお助けを!…と、何でも言いなりになる場面が出てきます。それで、いわゆるスパイとなって敵方に情報を漏らしたり、殺人の手助けをしたりします。それをテレビで見ていて、こういう卑怯な人間にはなりたくないものだと思うものですが、実は私達も似たようなことを実社会でやっているのではないかと思うことがあります。学校や職場の中で、仲間外れにされたくないため、あるいは出世のために、長い物には巻かれろ式に多数意見に同調していないでしょうか。そしてそれを自己保存のためと正当化していないでしょうか。英国の女性作家、ジョージ•エリオットは次のように言っています。

「臆病者は勝つと分かっている戦いしかできない。
だがどうか、負けると知りつつも戦える勇気を。
時に勝利よりも価値ある敗北というのもあるのだから」

自らの信念に従って生き抜くことはとても貴いことだと、皆基本的に思っているはずです。しかし信念を貫くということは、時として大きな苦痛を伴うものです。多数の人間の中で四面楚歌になる場合もあるでしょう。あるいは、出世の道を閉ざされることがあるかもしれません。人間は弱い生き物なので、そういう辛さを避け、どうしても楽な道を選んでしまいがちです。しかし人生においては、勝ちよりも貴い負けがあることも知っておく必要があります。もし戦争になって敵軍が目の前まで侵攻して来たら、自分の命惜しさに敵軍の命令通り、同胞に対して銃を向けますか?たとえ命を落としても、家族や近隣住民の矢面に立って最期まで徹底抗戦するはずです。「負けと知りつつも戦える勇気」…とは、何があっても捨てない自らの信念の発露そのものなのです。

今日も読んでくれてありがとう!今日も皆さんに、たくさんの幸運が訪れますように!

数多の若き英霊が海の藻屑となりました。感謝と鎮魂の誠を捧げます!合掌!