仕事の記録④(音楽イベントのリポート記事作成)
office SOBOROのタカハシです。
本記事は依頼された仕事の記録です。
今回は「音楽イベントのリポート記事作成」のお仕事でした。
以下、目次です。
1 概要
依頼主は以前新規事業のコピーライティングを依頼してくださった株式会社Ridun(リズン)の代表永井様。
今回は7月24日にりんご畑で開催された音楽イベントのリポート記事の作成を依頼してくださいました。
2 依頼内容
以前、office SOBOROで株式会社Ridunの開発事業を担うプロジェクト「RINGO JAM」のコピーを作成させていただきました。今回の音楽イベントはその「RINGO JAM」内で企画されたライブでした。
実はご縁があって、現在タカハシも株式会社Ridunのスタッフとして働かせてもらっています。なので、運営スタッフの一人として「RINGO JAM LIVE vol.1」に関わっていました。永井さんからは、3000文字程度で、リポート記事をまとめてほしいと指定がありました。
3 仕事内容
(1)楽しみつつ、観察する。
音楽イベントのリポート記事。
そういう種類の文章を書くのは初めてのことでした。それどころか、本格的なリポート記事というものをあまり読んだこともありません。
さてどうしたものか……。
ぐぬぬぬぬと頭を抱えて悩んだ結果、まあ何はともあれ、蓋を開けてみないことには何もわからんよね、というところに落ち着きました。どういうことをどういう流れで書くか、それは当日になってみなくちゃわからない。下手に記事の大まかな内容や流れ、形式を決めてしまうと、記事にする対象を自分がこう書きたいという枠で囲ってしまうことになりかねない。最終的に、自分の興味や関心に従って素材を集め、文章にしていくことにはなるのですが、言葉にするその瞬間まで視野を狭めたくない。
できるだけ頭をからっぽにして、感覚を研ぎ澄まし、その場と時間にこの身を浸すこと。できるだけ判断や決めつけを保留し続けること。何よりもまず、楽しみ、よく見て、よく聴くこと。
そういうことを意識して、「RINGO JAM LIVE vol.1」に臨みました。
(2)記事作成。
当日、時間はあっと言う間に過ぎていきました。詳しいことは作成したリポート記事に譲りますが、りんご畑で聴く音楽は特別だなと思いました。
ここでは、記事作成の裏側にスポットを当てて、どういうことを考えながら記事を書いていったのかを書きたいと思います。
まず、リポート記事を書くにあたって、書き手である自分の立ち位置を大まかに決めました。リポートは「現地からその状況などを報告すること」です。リポートされる内容はリポートする人によって変わります。同じものを見ても、人それぞれ目をつけるところは違います。
視点をどこに置くか。
そこで、どういう素材を用いて文章を組み立ていくかが決まってきます。
今回タカハシは、観客として音楽を楽しむ一方で、裏方でこまこま働いていました。会場の設営から買い出し、ライブが始まってからはお客さんの案内をしたりジュースを売ったりしていました。また、ライブ会場となったりんご畑で普段は農作業をしています。「ライブ」という出来事が起こっているりんご畑と、「農作業」をする普段のりんご畑、その二つを重ねて見ることができる。ということで、自分の立ち位置を以下のように設定しました。
「いつものりんご畑を知っている人」。
ライブという非日常がりんご畑で起こった時、そのりんご畑の日常を知っている人間である自分が、それをどう体験したのか。
そのようにレポート記事を書いていくことにしました。
書き手としての自分の立ち位置を決めた後、次に、自分の中にある当日体験したことの記憶を探りました。片手にノンアルコールビールを持って肉を焼き上機嫌でライブを聴きながらも、意識のバックグラウンドでは、記事の素材になりそうな景色や印象の断片を集めていました。その中で、特に気になったものを、記事の核となる素材として念頭に置くと、少しずつ記事の流れらしきものが見えてきました。
今回の記事から抜粋すると、
この二つの文章が核となって、記事をかたち作っていったように思います。
自分の話になって恐縮ですが、僕は映像的に記憶を保つことがあまり得意ではありません。僕の記憶はそのままだと、色もなく匂いもなく、ぼやけたモノクロ写真のような感じです。でも少しずつそれに言葉を与えていくと、その記憶も少しずつ鮮明になってきます。その輪郭がある程度マシになってくると、そういえばこんなこともあったな、あんなこともあったけな、と別な記憶がぽっと現れます。川で石から石の間を飛び移るように、ある記憶から別な記憶へ飛び移り、そしてまた別な記憶に飛び移る。記憶と記憶がつながって、ひとつのまとまった文章になっていきます。
そんな感じで僕は基本的に文章を書いています。そのため、物事を順序立てて説明していく文章は、あまり得意ではありません。できないことはないですが、ものすごく時間がかかります。
だから今回書いた記事は、厳密に「リポート」と呼べるものではないかもしれません。でも、読んだ人がその出来事を追体験できるようなものになるように書きました。それがリポートの本質だと思ったからです。
・・・・・
「RINGO JAM LIVE vol.1」が終わって三日後、以下の記事を納品させていただきました。文字数はおおよそ3000文字。1日1000文字のペースでゆっくり書かせてもらいました。
4 結びに
初めてリポート記事を書きましたが、ライブの様子を思い出しながら楽しく書くことができました。本当にいい音楽イベントだったと思います。今から次回が楽しみです。
以上、音楽イベントのリポート記事作成の仕事の記録でした。
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