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仕事の記録②(新規事業のコピーライティング)※①の続き

本記事は「仕事の記録①」の続きとなります。
株式会社Ridun様よりご依頼いただいた生産加工事業及び開発事業のコピーライティングのお仕事、そのうちの開発事業のコピー作成について詳しく書いています。生産加工事業のコピー作成について知りたい方は、下記リンクより「仕事の記録①」をご覧ください。

1 依頼内容

以下「仕事の記録①」からの抜粋です。

②開発事業
りんごに関わる商品やサービスの開発を担う事業です。ジュースなど食品系の加工品だけでなく、りんごと何かをかけ合わせ、りんご自体の可能性を広げる商品及びサービスを生み出したいと仰っていました。こちらは「RINGO JAM」という事業名は決まっているので、そのコンセプトをシンプルに伝える「コピー」を考えてほしいとのご依頼でした。

office SOBORO「仕事の記録①」(2月20日掲載)

株式会社Ridunの開発事業を担うプロジェクト「RINGO JAM」のホームページやSNSで使用できるコピーを考えてほしいとのご要望だったので、こちらもまず、代表永井温子さんへのヒアリングから始めました。

2 仕事内容

どうしてRINGO JAMという名前に?、ということを最初にお聞きしました。

永井さんは、畑で野外イベントを開きたいという思いと、りんごと何かをかけ合わせて今までになかった商品やサービスを作れないだろうかという漠然とした考えを持っていたそうです。その時、Michael Jacksonの「JAM」という曲に出会いました。

「これだ!」と思ったそうです。「jam」という英単語を改めて調べてみたところ、「無理やり詰め込まれていること。ごちゃごちゃと混み合っていること」という意味でした。

「自分が畑でやりたいのは、普通考えたらあり得ない組み合わせのものたちがごちゃ混ぜになっている風景を作ること、そして、商品やサービスを作るとしたら、今まで組み合わせとして考えられてこなかったものとコラボすることで、りんごの新たな可能性を照らすようなものを作りたいんだってことを思ったんです。」

りんごのシーズン中、会社のりんご畑にはいろいろな人たちが来て、作業を手伝ってくれたのだそうです。学生や個人事業主、外国人の人たち、興味をもってくれた他の農家さんなどなど。とても助けられたと、永井さんは仰っていました。考えてみると、いろいろな背景をもつ人たちが出入りしている今の畑の状況も「jam」に近いかも、とも。

混ぜること、混ざることって難しいことだよな、とお話を伺いながら思いました。安心するし居心地もいいから、同じようなもので自然とかたまってしまうし固めてしまう。

でも混ざり合うことで立ち会える瞬間もあるわけで。その時の感触は何にも代え難い特別なものだと個人的には思います。もちろんいいことばかりではないし、ひとりの時間とひとりじゃない時間のバランスも大切。

個人の時間と集団の時間の棲み分けに苦しむことの多い時代だと思います。その中で、永井さんたちがやろうとしている「RINGO JAM」という取り組みは、一つの解になり得る可能性があるのではないかと、お話を聞いた帰り道、漠然と永井さんの言葉を反芻しながら、僕は思いました。

こちらも、3日ほどお時間を頂き、キーワードとなりそうな言葉をこちらでいくつか提示した上で、永井さんとまたお話をして、細かい言葉のニュアンスの調整を行い、1週間ほどで以下の内容で納品させていただきました。


開発事業:RINGO JAM
コピー:マゼテモインジャネ?

リンゴ畑ってりんごだけだと思っていました。

でも、違いました。
りんごだけじゃない。りんご農家のものだけでもない。
1年間、リンゴ畑で過ごして思いました。
それは、みんなのものなんだって。
ひと、どうぶつ、しょくぶつ、あとびせいぶつだって。

みんな、生きていました。
リンゴ畑で生きていました。
見えないだけ、聞こえないだけ。
すれ違わない、だけ。

じゃあ、集まればいいんじゃないか。
混ざればいいんじゃないか。
互いの声を聞きながら、わいわいがやがや賑やかせばいいんじゃないか。
そしたらもっと、リンゴ畑は楽しくなる、ぜったいに。
ワタシたちは、そう、思っています。


メインのイラストがとても素敵だなと思いました。
2月26日(土)と27日(日)に弘前市の駅前にあるイトーヨーカドー1階無印良品にて「RINGO JAM」のお披露目を兼ねて販売会を行うとのことです。

現在弘前市はコロナ対策のためにまん防実施中ですが、気になる方は感染対策の上で行ってみてはいかがでしょうか?

以上、新規事業のコピーライティングの仕事の記録でした。

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