長崎原爆の日が来るたびに・・・
もう20年以上も前のことだ。
朗読の修行をしていた頃(今もまだまだ修行中だが)、
田中隆子先生のもとで、
朗読劇「この子たちの夏」に出演をした。
この作品は広島と長崎の子供たちの被爆体験の手記を、朗読劇の形にしたものだ。
初めて脚本を読んだ時、
あまりの衝撃に、私は涙が止まらなくなってしまった。
それから2週間、脚本を手にすることすらできなかった。
それでも少しずつ、
自分に言い聞かせるようにして、
共演者とも対話を続けて、
なんとか、
とぼとぼと声に出せるようになった。