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2020年にもなってテレビで推しを見つけた話

「え、自分テレビなんか観てんの?」
これは私が前の職場で上司から言われた言葉。その上司は世の中のトレンドをキャッチしまくっているタイプのパパさんで、子どもともNHKではなく、Netflixのネイチャー系コンテンツを見ているような方でした。そんな時代の波に乗った方からすると26歳バリキャリ女子が未だにテレビをメインコンテンツにして生きていることに驚いたが故の一言だったと推測します。

今回は私がwithコロナ時代にテレビで推しを見つけ、テレビの存在が大きく変化したお話です。

私とテレビ

私は生粋のテレビっ子です。テレビっ子というか一人暮らしを始めて、8年目。1人の空間に何も音がないことに不安を感じるタイプで、部屋には雑音がしていてほしいという想いから常にテレビをつけています。テレビ以外にも世の中にはYouTubeやNetflix、TikTok等、色んなタイプの映像コンテンツがありますが、これらの特徴としては「あくまで自分が見たいものを選択する」というもの。自分が見たいアーティストがあったり、YouTuberがいたり、映画があったり、と何らかの目的があって見るものだという感覚があります。(古い?)ですが、テレビは目的が何も無くても垂れ流しておける。それがテレビの一番良いところだと思っています。

そして新型コロナウイルスにより引きこもり生活を余儀なくされた頃から私のテレビっ子はより加速していきました。これまで私の人生の全ての楽しみは推しに会えること。コンサートやライブに行ったり、握手会やサイン会イベントに行ったり、レースを観に行ったり。ですが、コロナによってこれらが無くなってしまった。しかも私の推したちはテレビやメジャーなメディアには出てきません。こうなってくると、SNSか配信でもしてくれない限り見ることがなくなります。ツアーやイベントがあれば、推したちも更新することが増え、SNSの活動も活発になりますが、やはりそういったことも無くなるとSNSの活動も鈍くなってしまいます。
この状況になって初めて気付いたのが「テレビに推しがいるって最高じゃない?」ということ。私の推したちは推しとファンとの距離が近いけど、物理的に会える機会が無くなった途端、姿を見る機会すら激減する。でも、例えばジャニーズに推しがいたとしましょう。日頃、ジャニーズアイドルとファンの距離は遠いと思います。私が追っかけてる推したちのように直接1対1で話せるなんて奇跡に近い。でも大抵の場合、テレビをつければ会える。物理的に会えなくともテレビや雑誌、YouTube等の主要メディアを通して、推しの膨大な情報が流れてくる。withコロナ時代において、オタクを満足させる上でこれは最強では?と気付いたのです。

テレビで生まれた推しとの出会い

これまで「直接会えなければ意味がない」「距離が近く、1対1で話せてなんぼ」と思っていた私が何故「テレビに推しがいる」価値に突然気付いたのかー。

それはテレビで推しを見つけたから

まさか、まさか、2020年にもなって、テレビの中で推しに出会う日が来るなんて。私は推すかどうかを決める時、ほとんどの場合はその人自身の人柄や価値観、考え方をもとに判断します。テレビのような「作られた世界」の中で、そんなことを感じることはできないと思っていました。でもその私の凝り固まった考え方を見事に崩してくれた推しがいるのです。

中村倫也

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え?俳優?
って感じですよね。自分でもそう思う。でも今では沼、沼、沼。ハマりまくっています。
ハマった理由としてはもちろん演技がお上手なこと、お顔が美しいことはありますが、先程も述べた通り、私は推すかどうかをその人自身の人柄や価値観、考え方に触れて、感じて、決めています。それでいうと中村倫也さんは完全に人柄で惹かれています。

中村倫也にハマった〜と周りに言うと、「めっちゃ動物好きな人だよね?」というリアクションをもらうことが多いのですが、動物博士であることはもちろん、バナナマンのことをこよなく愛しているところとか、ちょっとオタク気質な一面を持っているところもすき。遅咲きの俳優とはいえ、イケメンポジションであるのにも関わらず、素を丸出しなところもすき。飾らないというか、素直というか、もしあれが計算されたものだったらそれはそれで震えるけど、なんというのだろうか、イケメン俳優なのに俳優らしからぬ発言やおとぼけをするところがたまらなく愛おしい。スマートに振る舞おうとしないその姿が逆に惹きつけられるし、人間性を感じられる。
バラエティ番組の中でももちろんその姿を見ることができますが、Twitterなんかでも独特のセンスを放っています。

イケメン俳優が照れるか?照れるのか普通?しかも「照れちゃう」だと?かわいい。ってなる。

なんだよ。この言葉遣い。

ドラクエウォークが好きでCMやってるというのも推せる。

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倫也さんってお茶目を通り越して、変な人である瞬間が結構あると思っています。そして、それを隠さずにオープンにする姿、そこがとっても魅力的。倫也さんがもしリアルに自分の職場とかにいたら、ウザいとか思われちゃうタイプだったりするのかなー、と思いながらも、私みたいなツッコミ好きな人間からすると、ツッコミ甲斐があるし、中身のない話も永遠にできるから、そばに1人はいてほしいタイプだな、なんて思ったり。

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このお茶目な姿を私たちファンに見せてくれる理由というか背景があるのが、また倫也さんらしい。以前、映画『サイレント・トーキョー』のプロモーションでオールナイトニッポンGOLDに出演した時、倫也さんは下記のようなことをおっしゃっていました。

年々自分はおしゃべりになってるんですよね。若い頃はボロが出ないように…とか思ってたんですけど、今はどうでもよくなった!誰かにどう思われるか、とかどう見られるか、とか気にしなくなったんですよね。

俳優というお仕事だと、役を演じている姿を目にすることがほとんど。そのため、演じている俳優さんのパーソナリティーを知る機会はなかなかありません。テレビに出ている方々でSNSを積極的にされていない限り、なかなか知ることはできないですよね。ある程度求められるパフォーマンスをテレビでされている姿を見るだけ…というか。でも新型コロナウイルスの影響で、倫也さんのプライベートをYouTubeで垣間見ることができました。そしてタイミング良く、連ドラ出演があり、その番宣もたくさんあって、ひょんなことから倫也さんのいろんな姿を見ることができました。その姿を見れば見るほど、何を考えているかよくわからないし、ふざけるような素振りを見せることも多い人だけど、その実、自分の意志や考え、価値観をしっかりと持っている。芯のある人なんだと感じることが多々あります。お茶目な一面と芯のある一面、そのギャップにやられた……。

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倫也さんはいまやすごーーーーく人気者で、順風満帆な俳優生活を送ってこられたのかと思いきや、ものすごい苦労人で、売れるまでにも時間がかかり、遅咲きの俳優です。でもその苦労が今の倫也さんを作っており、人間性・立ち振る舞い・言葉選び、すべてにこれまでの経験が生かされていると感じます。かつて俳優さんが演じている役にハマったことはありましたが、その役の先にある俳優さん自身までフォーカスしたことはありませんでした。でも今回倫也さんにハマって、やはりその人の人生まで知ってから見ると見方が大きく変わるな、と改めて感じたのです。

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テレビ最強説

そうなってくると、やはりテレビって最強なんです。バラエティーでもインタビューでも、何気ない倫也さんの発言が無償で供給される。テレビに出ているレベルやジャンルの推しであれば、大抵それ以外の雑誌やラジオ、ネットニュース等、あらゆる媒体に出ており、無限なのでは?と思ってしまうくらい供給されます。
これまでの私の推しは人間性やその人たちのドラマを知りたいと思うのであれば、現場に通い、同じ時間を過ごすしかない、という推しがほとんどでした。でも今回倫也さんにハマったことで、推しがテレビの中の人だと近い距離で相手を知ることはできませんが、代わりの方法でわりと深いところまで知ることができるんだと気付きました。(もちろんマネジメントや事務所の方針、タレント自身の希望によって違いはあると思いますが…)

今この時代において、取り上げるものの魅力を一つのメディアだけで伝えることは難しいのかもしれません。テレビで特集されているグルメ情報をもとに、実際に足を運んだ人の感想を見るべく、instagramで検索をしたり、食べログを見たりするのと同様に、推しに対してもテレビで振る舞う姿、雑誌のインタビューで自分の考えを話す姿、YouTubeで自由に発信する姿、勝負の場であるステージや役者としての姿、といった多角的な観点で見ることでより深く理解し、好きなポイントを見つけられるのではないかと思いました。
倫也さんはカメレオン俳優と呼ばれるだけあって、人としてもいろんな顔を持っていらっしゃいます。どこを切り取っても魅力的だからこそ、今この時代のメディアのスタイル、発信のスタイルとマッチして売れたのかな?なんて。演技の真骨頂である舞台、倫也さんの多様性を魅せる上で色々な役にチャレンジできるドラマ、作品について熱く語る雑誌やインタビュー記事、本人のライフスタイルや素が見えるYouTubeや事務所発信のコンテンツ、自由気ままなTwitter。そのどれもが違う魅力を発信し、それぞれの点がちゃんと線となって、倫也さんの魅力を構築している。なんて不思議なんだ……。

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コロナが流行して、推しと会う機会を奪われてしまった私にとって、倫也さんとの出会いはたくさんの気付きを与えてくれました。これまで単なる無音を掻き消すツールだったテレビが、今や推しが出る番組を待つ時間はライブがスタートする前の時間に相当する存在にまで変わりました。テレビは決してオワコンではなく、そのテレビに向き合う視聴者の姿勢によって、まだまだいろんな可能性があるんだと私は思います。

私は今日も『この恋あたためますか?』をテレビで見ながら、ハッシュタグ「#恋あた」を多用し、Twitterで盛り上がることを楽しみにしています( ¤̴̶̷̤́ ‧̫̮ ¤̴̶̷̤̀ )

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私と同じような気付きをされていた方がいたので、こちらの記事も共有させていただきます◎是非テレビの世界にも注目してほしい…!




おけい

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