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Netflix寄生獣ザ・グレイを観たよ

地球上の誰かがふと思った

人間の数が100分の1に減ったら

毒の量も100分の1になるだろうか

人間の数が半分になったら

どれだけの森が消えずに済むだろう

地球上の誰かがふと思った

生物の未来を守らねばならないと


冒頭でこんなメッセージが流れる。
原作と似たニュアンスで字幕に流れる。

この言葉にはいつも考えさせられるなと思う。


寄生獣の原作は岩明均による日本の漫画。
1988年~95年にかけて雑誌掲載された。
その後累計1100万部を誇る大人気ベストセラーとなった。

そして2014年テレビアニメシリーズとして放送される。
また実写版寄生獣も2014年11月、
そして完結版として2015年4月に映画化されている。
日本が誇るべき超大作だと思う。

寄生獣を読んだのは漫画が最初だった。
そのストーリーのコンセプトに
すぐに魅了され夢中で何度も読んだ。

人間を喰らう事だけを目的に生まれた寄生獣たち。
やがてその存在理由に疑問を持つものが現れる。

何のために存在するのか?

何度観ても発想の斬新さに驚かされる。
そして、人類がこのまま何もせずに
存在し続けていいのか
と、
とても深く考えさせられるストーリーだ。

そんな伝説的コミックである寄生獣が、
Netflixで韓国版の寄生獣ザ・グレイというタイトルで
配信されたので早速観てみた。


結論から先に言ってしまうと、結構面白かった。
まず原作とはまったく違うストーリーだ。

ただし寄生獣の生態などは同じだし、
主人公の女性スインはシンイチと同じように
脳を喰らう事が出来ずに右顔半分に留まっている。
寄生した女性スインと直接コンタクトすることは出来ず、
稼働時間も15分とかなり制限されている。
劇中ではノートに書いてやりとりをしていた。
主人公のスインが寄生された頃には既に寄生生物を
専門に排除する組織ザ・クレイが存在している。
寄生生物を研究し、寄生の仕方、
仲間同士通じ合う能力、
殺害方法などを熟知し駆除している。

寄生生物たちは生き残るために
集団で組織化しようと目論んでいる。
その中心人物が牧師と呼ばれる男で、
仲間達の前で自分たちの受けた命令は
「人間の頭を奪え、
頭を奪って人間を食べろ」
だと話す。
かなりソフトな言い回しだと思った。

原作で田宮良子が言った言葉
「この種を食い殺せ」だった。
衝撃的だったから良く覚えている。

続けて牧師は「人間も自分たちと同じで
組織に寄生して生きている。
組織のために何でもするのが人間だ」
「自分たちも組織化して強くなる必要がある」としている。
「我々は人間より強いが、
自分たちで繁殖することが出来ない。
だから集団でお互いを守らなければならない」
と仲間達に告げる。

一方スジンに寄生した「ハイジ」は
宿主であるスジンを守ることだけが生存できる道であり、
同類達から変種扱いされ狙われるし、
ザ・クレイのリーダーにも狙われてしまう。

なかなか面白い展開だ。
ポジションとしては
原作のアナザーストーリーといった感じだ。
6話で終わるが、
原作の良さも盛り込まれているし
ストーリーの構成も分かりやすくて良かった。
もしかして寄生獣の原作を知らないと
少し理解が難しい部分もあるかも知れない。

原作寄生獣では人間を捕食するとき、
顔がパカッと開いて頭をまるごと
食べたりするシーンがあるが、
韓国版では人間を喰らう設定なのに
殺戮シーンのみで捕食する場面はでてこなかった。
そこだけ自分的にもうちょっとほしかったなと思った。
それ以外は上々で面白かった。

ちなみに自分は2回観た。
そしてちょっと原作が恋しくなり
アニメの方をこれから観るつもりだ。
どれだけ時間が経っていてもやっぱり
いい物はいいんだなと再確認した。


今日も読んでくださった方ありがとうございます。

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