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台所作文

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31文字以上の日常と空想と想像がごちゃごちゃと
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#エッセイ

胴吹き桜

手折られる枝を持たない胴吹きが一番弱くて一番強い いとけなく揺れる胴吹き桜から出口必ずあ…

苧環
2年前
52

シナモンロールの巻

初めてシナモンロールを焼いた。伸ばしが甘いわ、凹みは少ないわ、きちんとロールになっていな…

苧環
2年前
26

嵩張る小銭は嫌われる?

家計簿をつける時に財布に残っている100円未満の小銭をジャムの空き瓶に入れてる。 お財布が…

苧環
2年前
17

炎を知らない子どもたち

火 を見たことのない子が増えているのだとか。 何年か前に聞いた話だけど、2歳前の子が焚き…

苧環
2年前
23

人魚の恋

成り果てたたとえ水泡が爆ぜたとて消えぬ思いは溶けて揺蕩う ↑↑ これはShihoさんのウォータ…

苧環
2年前
26

お節を作らなかったお正月に思うこと

このお正月、お節をまったく作らなかった。結婚以来見様見真似で作り続けてウン十年。 20年ほ…

苧環
2年前
36

メリークリスマスは戦場 だった

この時期になると思い出す。あぁ~昔は怒涛のクリスマスだったなと。 もう15年以上は前になるのかな?個人経営のケーキ屋で働いたことがあった。バイト?パート?年齢的にはパートだろうな。笑 オーナー兼マスターと職人さん、パティシエ見習いが1人か2人。そこにバイトとパートが2人ほどシフトで入るって感じの地域の小さな店。 商店街に隣接してることもあって、買い物帰りのおばさまたちが立ち寄ってくれたりもするので、小洒落た店というよりは「万承ります」と思われている節の多々ある店だった。

パートのおばちゃんにはなれないだろうけど

クリスマスを少し過ぎた年末ギリギリにお嫁ちゃんの誕生日がある。 クリスマスには、外に行く…

苧環
2年前
21

ワンフレーズから芋蔓

唐突に頭の中にワンフレーズだけ浮かんでくることがある。きっと、誰にでもあると思う。20年ほ…

苧環
2年前
15

エプロンからエプロン

縫い目とく音が静かに響く部屋ぷつんぷつんと冬の雨の日 引き出しの片隅からエプロンが出てき…

苧環
2年前
19

境界線は必要なのか。

二歳の頃一度だけ息子にスカートを履かせたことがある。理由は、彼が履きたいと言ったから。 …

苧環
2年前
21

心地良くなるためになら良いか

この時期になるとやたら ○○は要らない! とか、 捨てるなら今! なんて台詞をよく見聞き…

苧環
2年前
29

落葉もさせて貰えぬ街の木々

久しく通っていなかった道。 見上げると青空に刷毛で吐いたような雲が広がっている。 あまり…

苧環
2年前
18

俺は好き

俺は好き 会話が途切れたほんのわずかな隙間に、脈絡もなしに唐突にぶち込まれてきた言葉。 好きだと言う言葉がこんなに素直に響いたのは久しぶり。 好き あったかいな この音 否定からじゃなく肯定から入りたい。何に対しても… こんなことも言ってた… 何にでもYES以外の気持ちを持ってくれたらと過ごしてきたことが見事に裏目に出たような言葉に、ほんの少し悲しくもなった。 すぐにYESと言わないこと、それは即否定ではないのだけどな。 そんな時に聞こえた すき の音 ゆ